あ…ライ兄読むんだ。
えっと…がんばって、ね。
[ブリジットが本を仕舞うのを止めるのを聞けば、以前興味本位で彼女のそれを読んだことがある自分は内容を思い出し苦笑いをした。
こんなことを言えばまた子供扱いされるのだろうが、怖いというかなんというか、名状しがたい内容でしばらく夜が怖かった程だったので。
とはいえ活字に慣れているライヒアルトならば気にはならないかもしれないが。
落ち着きの無い自分を見てライヒアルトから言われた言葉には、そんなに態度に出ていたかと慌てた。]
え、あ、わ、私そんなつもりじゃ…だ、だってお仕事中だったら邪魔しちゃ悪…
え、ぅ。
あの、お仕事の邪魔しちゃってごめんなさい。
ちょこっとだけ、見せてもらえるだけで良いから。
ライ兄も、ありがと。
[こちらが言う前にライヒアルトがカルメンに頼んでくれ、それを快諾されるのを見れば赤くなりながらもカルメンとライヒアルトに礼を言って。
カルメンがこちらに見せてくれるのを見れば、わぁ、と表情をほころばせた。]