―一階・廊下―……あ、札。[扉に掛けたままだった札を外そうと、手を掛けたところで][びくり][掛かった声に身体が跳ねて、恐る恐るそちらに目を向けた]あ、……え、と、[近づいて来たライヒアルトを見て、少し視線は彷徨い][遅れて、慌てたように頭を下げた]ご、めんなさい、……大丈夫、です。[言葉は謝罪から入って、ちらと広間を見る][そちらに行こうとはしたが躊躇っていたのだと、声にはしないが][丁度フォルカーの姿が見えて、赤は瞬いた]