― 海出発前 ―
[街の各所にある柱はどれもがその天上に真白の花を掲げている。
ひとつひとつにそっと掌を向け、力の一端を移し変えて。
街を覆う結界を維持する為にほぼ毎日繰り返される、日常の風景]
[声が掛けられた>>480のは、常の巡回も終わりに近い時。
白の力を置いて、声を辿る先に息弾ませる姿]
あら、ジャン。
[どうしたの、と問えば返される、自身も知る人からの誘い。
海なんてなかなか行く機会があるはずもなく、魅力ばかりの其れに]
海? わあ、素敵!
私も是非行きたいわ!!
[両手を合わせ、声を常より明るく跳ね上げる。
けれど]