[目の前が音を立てて回り始めたとき、いきなり手が離れた]
ぇほっ えほっ
[反動で、突き飛ばされたみたいに倒れこむ。
両手を床について、何度も何度も咳き込んだ。
頭が痛い。気持ちが悪い。ついた腕ががくりとつぶれた。
倒れているのに、眩暈が酷くてこのまま床に埋まってしまいそうだ]
[きーんと、耳鳴りがひどい]
[ああ、彼女が何かを言っている。
あと少し。あと少しだけフォローしたいのに]
だ じょぉ ぶ
なお なお ななななお る
[言葉が分からない。
せめて励まそうと彼女に向かって腕を伸ばした所で]