人狼物語 ─幻夢─

53 羽月幻夜


旅の商人 エーリッヒ

[自分が人狼だと知らされて、月を見るたびに血が騒ぐようになった。
思い出される言葉、それを否定するように、人であること証明しようと、孤児院への寄付を始めた。]

俺は人間だ、だから人を思いやり、そのために動く…。

[自分に言い聞かせるように、時にはその孤児院に入れるために、奴隷にされそうな子供を買う事もあった。
その事が自分のことを快く思わない者達に、余分な噂を立てさせることになったけれども。
それから2年経ち、冬近くたまたま足を運んだ村。
かつてはその鉱山でにぎわっていたらしい村。
なぜその村にいこうとしたのか、はじめのきっかけはよく覚えていない。
ただ惹かれるように、そしてその村の事はすぐに気に入った。
今ならば惹かれた理由がわかる。そこは自分が来るべきではなかった場所。
それから8年経ち――**]

(643) 2010/01/16(Sat) 23:51:11

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