[首を傾けると、四翼の飛ぶ姿が目に入った。 目を細めて、片手を軽く上げた。]…よ。[情けなく下げられた眉を、竜胆色の髪が隠す。 もう片手は腰紐に親指を引っ掛けて、足を軽く前で交差させていたが、ぴたりと解いて彼女が降り立つのを待った。]