[留められ弾かれるのを予想したかに軽くステップを刻み。左は鞘を逆手に垂れ、右は銀を相手へと向ける][離れて行く狐の其れを僅か真紅が追い。周囲を呑み始める水の気に視線は戻る]…都合が良いな。[呟きは一度。此方へと駆け、跳躍するのを視線だけが追い。右と左を揃えて翳せば、刃と鞘との二重の盾。受け止める事が適えば上方へと弾き飛ばして]水刃。[一声に応じるのは大気の水分。右手の甲に渦を作り、成した形は手裏剣の其れ。右を振るえば相手の右足を狙って空中を奔る]