[自宅に戻り(弟放置して朝帰りなのかこの野郎)、ロランの部屋に入って。]
――ガタタッ。
[ロランのベッドに女の子がちょこんと座っていて。
驚いて後退り、ドアに貼りつく形となる。]
ロ、ロランのやろー…。
[帰って来たら説教だ!とか思っていると、女の子の口が動いた。
なんということだ、「自分はロランだ」と言う。]
どうしようってお前………
[目が上から下へと。そしてまた下から上へと。
胸元あたりで一瞬目が止まるのは、仕方無い。
思春期の、自分だけのメモリーであるはずのものが、イライダに知られていたなんて夢にも思わない。
まんまとホイホイされてしまっていた。**]