―部屋6―[ベアトリーチェは、強い子だ、と思う。唇を噛むのは、無様だ、と自分を思う故か。ハインリヒの声に、顔を上げ>>844]――、…[瞬きを、ひとつ。]…… なら 私にも心配させなさい。…不公平なのだわ。[謂いながら、ハインリヒを見る眼は真摯だった。それから、ナイフへ視線を再び落とす]そうね、祈っておくわ。――…、…[小さく ありがとう、 が聞こえたかどうか。]