人狼物語 ─幻夢─

4 赤き雨降る崖の上で


牧師 ルーサー

まず最初に。
私は、あの男……アーヴァインを嫌っている。
30年前に、毒を盛られて死にかけたから。

だから、私があの男の為になると考える行動は基本的に取っていない。
瀕死だったあの男に止めを刺したのは、あの男の言葉を聞きたくなかったから。
シーツを被せたのは、私が二度と奴の顔を見たくなかったから。
手向けの花は、私が30年間分溜め込んだ悪意をばら撒く為の物。花言葉の本で調べれば大体分かる。
そして。
私は、あの男が神の元に辿り着いたなどとは微塵も思っていなかった。
むしろ煉獄の焔で焼き尽くされていればいいとさえ思っていた。

[抱擁を解き、語り始める。
語られるのは、故人への憎悪。]

(897) 2007/02/12(Mon) 22:26:39

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