――さて、何の話かなぁ、…っと!
[白銀の切先、僅かに緋色が移る。
軽く裂く手応えに、ただ掠めただけと知ると、ひゅう、と賞賛に似た口笛を鳴らした。]
紅い服も似合ってるけど。…緋いタトゥーの方がセクシーだと思うぜ?
もっと増やしちゃいなよ。
[胸元に走る朱線に、にぃと口端を上げる。
相手の構えに、同様。ゆると白銀の切先を持ち上げ――矢先、繰り出される交差に似た二連撃。
下から迫る刃を受け流す様に、返し刃で打ち据える。
目的は往なす為では無く、――裂く勢いのみを殺す為。]
ヤダな、お付き合いの前に振られちゃったら世話ないじゃない。
――んじゃ、否応にでも差し出して貰おう、かなっ!
[繰り出される二撃目と同時。たぁんと、地を蹴った。
片足を相手の刃に乗せ――斬り上げの勢いに同乗する。
相手の頭上を前宙で越え背後へと降り立ち。]