ベルナルト

─ 中庭 ─

[木の中でニキータと合流する前に、ロランは良いのか、とレイスから問われたのには自力で動けてたからな、と返しただろう。
その後地引き網よろしく腐れ縁の力に一網打尽で引きずり出され、魔人に文字通り見下されたりオリガから労いの言葉をかけられたりした後。
ふと気付くと、また何やら騒がしくし始めたバカ二人に思いっ切り眉を寄せて大股で近付いていき。]

てめーらいーかげんにしやがれ！

[と、二人の頭をゲンコツで叩いたものの語気の割には力はほとんど入っていなかった。
それが魔力の消耗のためか手加減のためかは定かにはしないが。]

ったく、ねーさんも懲りねーがてめーらも懲りねーな。
どっちがとか言ってねーでさっさと治療受けやがれ。

[そう二人に言いはしたが、多分まだごちゃごちゃ言っていただろう。
その内ニキータがグレゴリーに髪を燃やされ部分アフロになったりしたところでようやく一段落つき、やれやれと腰を下ろし。
見覚えの無い木を見てアレってあのじーさんかなとか思ったり、オリガとユーリーも同じように休んでいたりするのを何となしに見たりしていた中。]