[更に速度を上げる相手。その姿がいくつにも分かれて見えた時だった]
解放しろ! エレクトルマリン!!
[機を狙っていたかのように声を張り上げる。刹那、全身を奔るのは右胸に仕込んだ秘宝から迸る微電流。神経を駆け巡るそれは一時的に男の身体能力、動体視力を向上させ、相手の本体を捉えた]
見えたぜえええええ!!!
[怒号一声。地を蹴った男の身体は僅かに相手の速度を上回り、雷撃を纏った右腕を再び鳩尾へと減り込ませる]
Spark!!
[それを起点として体内に蓄積していた雷撃を、稲妻として相手の体へと叩き込んだ]