[持てる全てを叩き込んだ相手は、煙を上げて地面へと倒れる。稲妻を放った体勢から身体を戻そうとすると、全身がピリと言う痛みに悲鳴を上げた]
…くっそ、奥の手使わせやがって。
自分にも負担がでけぇんだよ、この技は。
[如何に秘石に選ばれたとは言え、その耐性にも限度があり。自分自身に、しかも神経に電流を流すのは自殺行為にも近いものだった。相手がそれ程までに手強かったと言うことなのだろう]
おぅよ、遠慮なく頂いて行くぜ。
[持って行けと言う相手の言葉に躊躇することなく。近付いて、無事な右手で相手の右目から秘石を引き摺り出す。指と指の間に雷撃を奔らせると、電圧に耐え切れなくなった秘石は粉々に砕け散った]