人狼物語 ─幻夢─

64 滄に揺らめく銀鏡


修道士 ライヒアルト

俺は、そんなのに流されて、こんなことをして。

[衝動に負けたという言い訳はできても、人狼として為した数々は忌むべき行為であり。やってしまった自分を赦すことは出来ず。
だから今も闇が足元に渦巻いている]

こんなことになるなら。
最初から誰もいなければ良かったんじゃないかって。
そう思ったら、苦しくて。

[ヴィリーの言葉を即座に信じたのはどうしてだろう。
何かの予兆が、記憶の底にあったのかもしれない。それは今は分からないけれど。
修道女にとっても衝撃は少なくないだろう言葉を受け止めて、尚自分を見失わないナータの強さが。背を撫でてゆく手のあやすような動きが。じんわりと心に沁み込んで来た]

……あり、がとう。

[子供のように抱きついたまま。
その一言が紡げると、少し世界が色を取り戻した気がした]

(1439) 2011/01/19(Wed) 17:16:57

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