人狼物語 ─幻夢─

27 五神現臨伝


タマキ

[夏休みも半ばを過ぎたと或る日。
青年は冷房の掛かった自宅のリビングで、携帯を弄っていた。
傍らには、先程まで食べていたカキ氷の器が置いたまま。
――ちなみに従妹は現在寮に帰っているものだから、珍しく静か。]

――…、さて。

[面倒だな、と小さく呟く。
――しかしこのままで居る訳にもいかないのは十二分に判っていて。

暫しの思案の後。
ぴ、と小さな電子音を立てながら携帯を操作すると
「友人」のグループ項目から、友人のの名前を拾い上げた。
(ちなみに電話帳はグループ検索派。)

ディスプレイに浮かび上がる「我妻 悠悟」の文字。
しかし、プル、と僅かに呼び出し音が鳴ったのと同時に
相手が受話を取る前に、プチリと通話終了。]

[=通話代は、相手持ち。]

(1441) 2008/07/29(Tue) 01:28:42

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