何なのいきな、きゃ…っ
─…ビーチェ…!!!
[霧がオトフリートを捉えるか捉えないかのところで、自身を囲むふわふわ達が震え出し。
何事か、と思った矢先に爆発的に増幅していくふわふわに、眠気の霧を作り出すのを止め。
本能的に生み出したは、妹の身を守る霧。
触れるものは柔らかく跳ね返す、クッションのようなそれを作り上げるには、少女の身に宿る魔力は少な過ぎて。
結果、彼女の魔力を根源に繋がっていた姉の意識は、弾かれることとなった。
山のようなふわふわの中に残ったのは、柔らかな膜のような霧に包まれ眠る少女。]