[彼女の背中に背負われたそれは一言に盾と言うには少しばかり語弊のある物であった。全長は平均と比べやや高め程度の彼女の肩ほどまでととかなり大きいもの。だが、異様なのはそれ自体ではなく、その全長の4分の1ほどを占める先端の巨大なペンチ。その規模であれば、岩をも握り潰すことも可能であろう。]おぉーい、だれかいないのー?[かなりの重量であるだろうそれを軽々と背負った少女は、眠そうな目であたりを探索中。]