―――IF回想――――――。[涼は驚いたままで固まり、そして、昔を振り払うかのように利吉の存在をなかったことにして、歩き出す。だが、すれ違った一瞬の邂逅。その刹那]―――強く生きろ、涼―――[そんなことを告げながら、ふわりと――― 一瞬。涼の頭を撫でた]「……!?」[もう一度、涼が振り向いたときは、すでのその存在はない。闇は闇に。光は光に。どちらも一緒に存在することはないから。ただ、全て幻や夢であったかのように、利吉は消えうせた。―――少しだけ、タバコの香りを残して]