[異界龍が氷の矢を防いでいる間、低い声で詠唱を始めていた。光が相手の目をくらましたのを見届け、龍が自らの元に戻るのを待って、先程負った傷から流れる血を、人差し指で掬い取った]……我が雫と引き換えに、我が敵を滅す僕となれ――“赤豹”![詠唱と共に、地面に落ちる一滴。途端、主を中心に輪を描くように風が吹き始め、ばちりと紫電が走る]