[誰かと話すような様を見ても、警戒はあくまで解かず。向かって来るのに、今度は逃げずに眼を細めた。右腕を持ち上げて、切り上げてくる剣を見た目よりも重い銀色の枷が受け止める。下がる鎖がじゃらりと音をたてた]……。[その傍ら、身体を覆っていた灰色の布を左手で引き剥がし、相手の視界を塞ぐよう投げ付けた。何処かの検査着のような服を纏う、細身の青年の外見が現れる]