[視線を向けられた碧の異界龍は礼をするように頭を垂れる]
いずれ、ねぇ…。
んじゃあそん時は教えてくれよ。
[その時会えば、粗方聞く必要は無くなっているのだろうけれど。碧の異界龍を肩に乗せながら立ち去ろうとする黒衣の背中に言葉を向けた。けれど続いた相手の言葉に目を丸くし何度も瞬かせる]
アーちゃん?
なんだ、あんたアーちゃんと知り合いだったのか?
[そも遠く無く会うって、と聞き返そうとして、黒衣の姿は掻き消えてしまう。先の問いも答えが返らぬまま、男はその場に取り残された]
……とりあえず、帰る手段探すか。
[所在なく宙ぶらりんになった問いは捨て置き、男は今考えるべきことを考え始めたの*だった*]