―Extra/>>1934―
――っ。
[中距離武器である鎌の射程を潜り抜ける事ができれば後は容易いと踏んでの接近だったが、僅かに速度が足らず。右翼の間接部分に当たる箇所から上がすっぱりと切り落とされる。しかし、そこから血が噴出す事はなく。文字通り、切り落とされた右翼の先が後方の岩場に叩き付けられて転がる。
重力を借りた突進はそれでも止まる事はなく、スカートの上から相手の右脚に組み付くと勢い良く土埃をあげて不時着した。肩を下に、身を庇うように更にその下に左翼を巻き付けてスライディングする体。ごつごつとした岩肌に削られ、翼が、スカートが無残な姿に]