[近付くにつれ熱が伝わって来る。嵐を纏わせていた右の拳が銀の頬を振り抜くよりも早く、銀の手が自分の胸倉を掴んだ]───っ!? が、ぁ───!![吐き出される火炎が身を焼く。一番近かった顔に直撃したのは言うまでもない。咄嗟に左手で顔を庇ったが、どこまで防げたか。胸倉を解放されても火は残り、しばらくは火を消すべく地面を転げ回る。尚も消えない炎にもがきながら、受けたダメージに意識を失い───][地面に倒れた状態で男の動きは、止まった]