>>1898ブリジット
[先を赦す、赦されてしまう 先を求める眸の色――…
莫迦だな…そんな自嘲混じりの小さな呟きが零れた。
護りの加護と少女への蝕みと、二つを含む眸へ口付けを。
薄く染まる頬へ、淡く色付く唇へ、徐々に降りて辿り付く先は
少女が咲かせた花弁にも似た白の首筋へ。]
[柔く食んで、きつく吸い上げると花弁に刻まれる小さな紅。
名を呼ぶ度に、触れる度に一つずつ刻まれていく少女への枷――
さわりと背を昇るような愉悦は可憐な華を手折っていく背徳と、
同時に感じる昏い優越をももって]
―――……ブリジット、…愛してる、
[想いは熱に変わり、胸の奥が痛みと甘さをもって疼く。
深く…深く、奥へ…隔てられたぬくもりと少女に楔を結んで。
わすれないで、そう願う声は少女の未来を願う想いと相反したもの。
また ひとつ。いばらの花に消えぬ罪の色を 刻んだ。*]