― 泉の辺 ―[>>3073なおしてくれる。 その揺るぎない言葉に、胸が痛むのはなぜだろう?] 博士か。 博士は、何でも直してしまうんだな。[怪我はそれで良い。が、 覚え掛けたことも直してゼロに戻されてしまうような感覚に、言いようのない気持ちになる。 博士ならば、自分の腕さえ直せるのかもしれないと、ふと思う。 けれどそれは、治ったわけでは、きっと、ない] ……今、俺は、 どうやったらお前に傷を残せるのか考えているよ。[残った腕を伸ばす、ネッドの頬に向けて。 するりと撫でたら下ろすだけの、行為]