ああ、パストゥレル。昨日は洗濯、ありがとうな。[まずパストゥレルの声に気づくと、そう真名を口にし礼を言った。狙いに関しては、狼らに任せるまま今は口を出さない。だがリーゼロッテの胸中は知らないが、いずれは誰も彼も死ぬ現状には内心頭が痛かった。かといって、二人を裏切って殺しにかかるにはリスクが大きすぎる。なにより、一度この身に突き立てられた牙が、そういう気を薄れさせていた。]