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…流石、というべきか。
[ふふ、と小さく笑うは実況の様子で。
敵うかどうかは別問題らしく、ただ、面白そうに見つめる。
視線を戻せば、凄いことをさらりと言っているイレーネに肩を竦め]
アピールのためだけに王を呼べるんだったら…
到底、敵いそうにないな。
[派手どころか、威力も派手だろうに、と息をついた。
ゼルギウスの言葉に、面白そうに]
…どちらでもない、ですか。
確かに、思っても見なかった相手が言うと戸惑いはあるかも知れませんがね。
[少し考えてから]
その、彼女の願いが、貴方を婿にすることだった場合。
もし負けていたら…
……と、いうか、あいつは何をしとるか。
[実況に名前の上がらない後輩に、ぽつり、と呟く。
やはり魔力磁場に埋めるべきか、とか。
なんか危険な方向にいきつつあります、このひと]
……あのな、技量を気合でカバーしようとして枯渇起こしたヤツが過去にいたんだが。
大体、その比較はどこからきてるんだと。
[確かに、影は普遍的な存在だが、とか考えつつ、突っ込みを重ね]
……それが、どうかしたのか?
[想いの強さ、という言葉に。
きょとり、と不思議そうな瞬き一つ]
まあ、まったく何とも想っていなかったわけじゃない。
一応、従妹だったしな。
[一応、をつけるのはどうなのかと。
そんな突っ込みを受けそうな言葉をウェンデルに返しつつ。
ついで、投げられた問いにはまた一つ、瞬いて]
逃げた。
[きっぱり言い切った]
あいつの婿になる、という事は、親の跡を継ぐことに直結したんでな。
……色々と、リスクが大きかった。
[何のリスクですかと]
自分でやったことは、まだありませんけど?
[息をつくウェンデルに小首傾げ。
まあ実力的にも無茶なのは間違いありません。
微妙な笑顔が浮んだままだということでお察し下さい]
うーん、そうですね。準備不足は良くないです。
まあ今はやりません。
ここでやったらアディさんに殺されそうですし。
[だからそういう問題でもない。確かにやられはしそうだが。
女子の思考は時々危険レベルを軽く飛び越えるものらしい。
それにしても飛び越えすぎという説もある]
母の経験談なので、なんとも。
[娘が娘なら母も母、だろうか]
…従妹…って。
その血筋、って、何か昔に業績でも残しているのか?
[目の前の男も従妹も…
そんな風に思っているのか。突っ込むポイントがずれた]
まぁ。それならば、そう言う感情よりも違う感情が芽生えそうですが、ね。
[…一応のフォローのつもりなのだろうか]
逃げた、って。
鬼を倒せば願いが叶う…って噂も有りますが、ね。
…そんなに親の跡を継ぐのが嫌…って。
何のリスクですか。
…ま、いいさ…せっかく気分が乗ったんだ。お相手願おうか。
[いってレナーテに向けて爪を構えたところで、別から声がする。
儀式も終盤ということでようやくか鬼を捕まえようとした他の生徒で。鬼だけでなくこちらごと吹き飛ばそうと放たれる火球をレーグが熱を奪い取り縮め、それを切り払う]
…ちっ…またかよ…はぁ…興が削がれたな
[きっぱりいうとレナーテにむけていた威圧感を消して、中庭の決着でも見るか。と中庭に通じそうな道のほうを向いて…そこの方面からきた生徒をみる]
…俺って…むしろ鬼側か?
[周囲に立ち込める冷気。レーグの援護ももちろん借りながら]
我望む…極北の嵐
[立ち込めた冷気が氷の嵐となって進行箇所の生徒に襲い掛かり、それと連動するように。麻痺毒のかかった爪で沈めていって]
…… つっか… …れた…
[またもとの大きさと元のoffモードに戻って。
レーグにのりながら邪魔な生徒を退けつつのそのそと歩く。
中庭へとつくころには、決着がついて幼馴染三名を遠目から*見てるだろうか*]
や、私って結局。
どういうつもりだったのかなぁって。
[導師にからかわれ。自覚が皆無でもなくて。
ただそれってどこまでの想いだったのかなぁとか。
悩んでしまうお年頃]
何でもないです、はい。
[誤魔化すようにゼルギウスに笑い。
後は件の従妹さんの話を大人しく聞いていた]
…やってたら、噂になってただろうな。
[主に化け物扱いで。其の言葉を飲み込んで、イレーネに答える]
あの人に怒られると、王もすくみ上がるんだろうか。
[ふと思った疑問の答えを知るのは難解だった*]
[マテウス達から離れたは良いが、人の集まりやすい食堂付近。残った参加者達が鬼である自分を見つけて仕掛けて来る]
てっめぇら、邪魔だ!
ベル!!
[全てを相手にするのは骨が折れる。ならばと掻い潜る隙を作るべく灰銀にブレスを吐かせた。詠唱準備をしていた者達は雑念により集中力を削がれ、強制的に無力化。武器を手にする相手は顔を顰めながらもその得物を振るう。けれどブレスが効いているのか、その動きにキレは無い]
当たるかよっ!
-開け異界の門 我が盟友を介し妖しの力を我が力とせん」-異界に駆ける疾風 現れ出で全てを弾け!
[異界から疾風を呼び出し動きを鈍らせた参加者を方々に吹き飛ばす。その隙に姿を晦まし、光が駆け上った場所を目指す。強化魔法を施した身は風と為した]
怒られる、で済むレベルじゃなかろうに。
……というか、どういう家系だ。
[母の経験談、という言葉になんか色々と疲れたらしい]
いや、業績とかそういうモノはないが。
[ウェンデルのずれた突っ込みには、一つ瞬いて]
それは、あくまで学院伝説だろう?
実質的なモノがあるかは、正直眉唾だろうに。
[噂、の言葉に返すのは、冷静な評価。
リスクについての問いには、どこか、困ったように笑んで]
……大規模な集団が、危機に晒されるリスク、という事にしとけ。
[それ以上は言えん、と。
続く言葉は小さなもの]
ん、まぁナ。
あんさんみたいなお人とやりおうたらおもしろいかとおもてんな。
[近い種族ゆえに感じるもんもあったりなかったりやっぱりなかったり。]
ぁーもう、邪魔せんといてやー!
[小剣を振るう軌跡がカマイタチになり、行く手を阻む奴等をなぎ払う。]
ほな、いこか!
[なんだかんだで成り行き共闘状態でマテウスと一緒に中庭にいくらしいですよ、と。]
……どういう、ね。
その答えは、自分で出すしかなかろう?
[言いたい事の察しはついたか、静かにこんな事を言って]
道は複数、可能性は多岐、因果律は変容する……というのは。
影輝学科の連中の得意な物言いだが。
俺とコレの関わりのようなもんでもない限り、方向性は多々あるんじゃないかね。
[漆黒の『魔本』を軽く撫でつつ。
紡ぐ言葉は、どこか独り言のよに]
噂になれてたら…ううん、きっと変わらない。
[ウェンデルの言葉に僅か考えるも首を振る。
続いた言葉には再び首を傾げて]
…どうでしょう?
[普通に考えればありえないような話かもですが。
そこは最強寮母さんですし。精霊王は…さて?]
うん、命は惜しいのでやりません。
[どういう家系、というのには答えず。
隠しているというよりは答え方が分かってない。氷雪の魔女とかそんな呼称を思い出せれば違ったのかもしれませんが。
多分母親は制限も高いとはいえ、力ある妖精だからです]
んー…。
まあ、ゆっくり考えてみます。
[過去のことでも話すような声で。
クスリと笑った。ちょっと引き攣っていたかもしれないが]
方向性かぁ。
今はちょっと思いつけませんけれど。
[またゆるりと手を伸ばした。
雷光鳥の頭を、そっとなでなで。ふわふわだ。ほわん]
別に私の趣味でもないよ。ちょっと使い勝手が良かっただけ。
[ちょっとグロいかなー? とは常々思っていたが、さすがにストレートに言われると少々凹む。
と、そんな事で落ち込む暇もなく、ゲルダの手の上に出現した光球に神経が警戒を発する。しかし、光球から放たれた光条は、上空の雲を吹き飛ばし視界から消えうせた。と、リンクするように光球も消えた]
(何をする気――?)
[予測がつかない。だが、気を抜けばやられると理解している...は、左右に浮いている脳に思念を送った]
「ギギィギギィ!」
「キキィキキィ!」
[同時に脳は似たような音を発し始め、刹那、左側の脳から多重防壁結界を。右の脳から闇の光線がゲルダに向けて放たれる]
魔獣多重召喚符――!
[魔獣を使い魔とし、符に直接宿らせて使役し、起動時に彼女の思考を読み取りながら最適な魔術を発動させる四枚目の新符術だ]
ああ、あらゆる意味で、それがいい。
[妙に真剣に頷いた。
家系に関しては、それ以上問いは重ねない。
自分も、そこの説明を求められれば返事に窮するのだから]
焦って考えても仕方なかろう。
焦りは、見えるものを見えなくする。
……ま、もう少し余裕持って笑えるようになれば、何か変わるだろうさ。
[笑いながらの言葉に、水晶龍がゆらり、と尾を揺らす。
水晶龍にとっては、盟約者の口にするこの言葉を聞くのは二度目の事。
一度目は、三年前の騒動の後だったのだが。
撫でられた雷光鳥は、ぴぃ、と鳴き声を上げて大人しく]
……雷光の巨鳥……まさか、懐いたか、お前?
[その様子に、呆れたように突っ込み一つ]
[攻撃する気配を感じれば無意識に風の防壁が形成されるが
光線の出力が防壁の出力を上回り貫通した其れがわき腹を抉り行く。
肉が抉れ、あふれ始める紅に服が紅に染まり行く。
わき腹を押さえながら数歩後ろへ――寮棟の入り口へよろめき下がる。
思考を探られている事不快感、精神防壁を展開するが――思考がイメージとして探り取られる。
そのイメージは雨。 降り注ぐ雨。
入り口に置かれた傘立てから真紅の傘を取り出せば、青空に向けて傘を開き、力尽きるようにしりもちをついた。
僅かな間を置き青空に光が瞬き中庭一帯に降り注ぐのは先ほど射出された光。
雨の如く、次々と光が落ちてくるが――光は不思議と傘をは避けていく。
ミリィが接近した時に備えて、攻撃準備は有る程度整えているが、これに耐えられれば正直勝てる見込みは限りなく0に近づくだろう。]
[06]
[妙に真剣な顔に、何となくこちらも真顔っぽくなりコクリ。
家系に関しての話は結局そのまま流れて]
……そんなものかな。
こういうのって、初めてすぎて全然分かりません。
[力なく笑い返す。今はそれが精一杯。
水晶龍の尾が揺れるのも何となく目で追いながら。
それの意味するところは、まだ何一つ掴めぬままに]
やっぱり可愛い。
[呆れたような召喚主とは逆に、少し癒されたかのよな笑みを雷光雛に向けた。
手の動きはどこまでもやさしく。
ちょっとピリピリしたりするのも、もう気にならないらしい]
初めてなら、尚更わからなくて当然。
最初から、全部わかるヤツなんて、いやしない。
……ま、今は深く考えん方がいい、という事にしとけ。
[力ない笑みに、それだけを言って、微かに笑む。
可愛い、という評価に雷光鳥はちょっと不満げではあるものの。
それでも、逆らう事無く、大人しく**]
(しまった。魔獣の出力が抑えきれない……)
[本来はかなり高位に存在する魔獣を使役したため、...の魔力では押さえがきかなかったのか、光線はゲルダの脇腹を削り取った。
さすがにあの傷はまずいのでは? と思い、幼馴染に駆け寄ろうとして、ゲルダの不思議な行動が気にかかった。この状況で何故傘をさすのか?
その答えは、右肩にいる魔獣が齎した。左の魔獣と意思を通わせ、同時に上空に向けて多重防壁を展開していく。そして...が見上げるより早く、光条は着弾した]
ぐぅぅぅぅぅ!
[魔獣の使役と言っても、大本の魔力は...のものだ。着弾と同時に大量の魔力が削られていくのを実感しながら、次の手を考え――]
って、もうやれることっていったら、これくらいなのよね。
[光条に押し潰されそうになりながら、...は両足を力の限り踏みしめると、流れている左腕の血を使って地面に文字を描いた]
祖は何ぞ!
[瞬間、ゲルダから逃げる時に毀れた符九枚が各々別の輝きを発し始めた]
『我らは天に輝く星の長なり』
[符の返答も九つの声が重なり合う]
天空を統べる高き者達! 我が願いを叶えたまへ!
『北天から大地を見守る聖なる輝きは、汝の思いを叶えたる』
なれば、今ここに召喚されよ!
『我ら北斗九星職位総主なり――』
[九つの符が九人の武人の姿へと変化する。即ち第1陽明星、第2陰精星、第3真人星、第4玄冥星、第5丹元星、第6北極星、第7天関星、第8洞明星、第9隠元星!
北斗九星職位総主は互いに行路を交えながら、光条を外から包み込むように覆い隠していく――]
そんなものですか。
[直前とあまり変わらない答え方をして、とりあえず頷いた。
後は観戦モードになるかもしれない]
試合の時の姿も見たかったな。
きっと格好良かったんだよね。
[不満そうな雷光鳥に、それと知らずそんな言葉を掛けたり*もして*]
[最初の数発が着弾したが――ミリィの召還した何かが光を覆い隠していく。
わき腹を伝い落ち、地面に広がる紅。
もう、攻撃を続行する余力も無く、霞む視界の中自分の敗北を理解した。
傘が落ちる乾いた音。
もう、傘を握る力も無く――世界から音が消えてゆく。
視界が傾き、地面に倒れこめば強烈な眠気のようなもにに耐えられなくなり*目を閉じた。*]
…まさかっ!
[中庭へと辿り着く直前。ハッとするように暗翠を一点へと。その先にあるのは降り注ぐ光]
[更に足を早めたその先に見たものは──]
[北斗九星職位総主が覆った光条は、まるでうねる龍のように抵抗するも、星の主を自負する北斗九星職位総主は、当然と言わんばかりに互いを輝かせ、光条を力づくで粉砕した。
防壁から圧力がなくなったところで、魔獣は提供される魔力が尽きて無へと帰還した。しかし、...はまだやるべきことがあるため、その場に倒れてはいけなかった]
……北斗九星職位総主。
『応!』
[北斗九星職位総主へ呼びかけると、彼らは一斉にベルダへと向かい突撃をして、傷口にぶつかると同時に消滅していく。
元々魔力の塊である彼らだから、方向性を調整すれば簡単な応急魔術と同等の効果を発揮させることも可能である……というのを、魔獣召喚時に暴走させてしまい、実家の神社を粉砕しかけたときに身をもって体験していた]
はぁ……。後二秒でも長く攻撃されてたら、こっちが魔力切れで倒れてたわよ。
[治療につぎ込む魔力を全てゲルダに回してしまったため、仕方なく破れて使い物にならない服の一部を千切って包帯代わりにしつつ、己の傷を治療し始めた]
[目の前ではミリィが使役しているらしい武人がゲルダへと突撃している。倒れたまま動かない相手に何を、と思ったが、良く見ればそれは治療の一環だったらしく。僅かホッと胸を撫で下ろす]
ミリィ! ゲルダ!
[名を呼び、二人の傍へと駆け寄った]
[さすがに立っているのも疲れてきたので、座って治療の続きをと思っていたところに、聞きなれた声が聞こえたので視線を向けると、そこにライヒアルトの姿があった]
あ、ラ――。
[と名前を呼びそうになって、一旦沈黙した。それから徐にライヒアルトとゲルダの間に移動してから、自分を体を抱くようにしてから一言]
スケベ。
[一応、傷だらけとはいえ、素肌を晒しているのだから、とりあえず、そう言っておいた]
は?
[一瞬何が何だか分からず抜けた声を出す。けれど状況を把握すると視線を逸らし頭をがりと掻いてから]
……着とけ。
無いよりはマシだろ。
[腰に巻いていた上着を外してミリィに投げた。尤もそれも腕の部分と左脇がいくらか破けているのだが]
…その様子だとゲルダが負けたみたいだな。
[あの謝罪はそう言う意味だったのかと、ようやく合点がいった]
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