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――…見定める者と公言したのに
彼女が襲われなかったのは如何して?
本当ならロミやブリジットよりも――…
彼女が先に襲われるはずでしょう?
襲われない彼女は、きっと、人狼よ。
[ミリィの薄い笑みをじっと蒼が見据えた]
……そこは、誰もかわらん、か。
[そう言うしかない>>132、というのは、わかる。
こんな愚痴を零すのも、繰言でしかない。
それとわかっているから、やや大げさなため息をついて、それから。
カウンターで交わされるやり取りに、翠を向けた]
[とりあえず一段落つくまで作業をこなすと、ライヒに声を掛けられ。]
んー、いいけど。
理由くらい教えて欲しいかな?
[と、理由を聞けば返ってきた答え>>82に。]
ならいいよ。
俺、料理以外で役に立ってないからね。
[と、言って教えた。*]
―回想 了―
ああ、それね。
多分、ゲルダさんを見逃すことで
皆に信用されないように仕向けたんだろうね。
ノーラさんだって、そのことでゲルダさんを疑っていただろう?
そして、そろそろ尻尾を掴まれそうだと危惧したのか
彼女を殺す頃合と思ったのかは知らないけど
内通者を使って――
[親指を立て、喉を掻き切るゼスチュア]
ま、憶測に過ぎないと言われれば、
それまでだけど。
[見据える蒼を見返す黒い瞳は、女の感情を受けて赤い色みを帯びる]
[エーリッヒと微笑み交わした後、エミリーとカルメンの問答が聞こえてカウンター席の方へと向き直る]
そこなのですわよね。
ゲルダさんを信じ切れなかったのは。
[カルメンの言葉はそのまま自分の意見でもあった。
カウンターまでは届くかどうかの小さな声で呟く]
[ゲルダにより人と判じられたミリィと、もう一人の探す者であるカルメンとのやり取り。
ミリィがカルメンを疑うのは道理と言えば道理だ。
彼女はカルメンが人狼を探せると言うのを知らないのだから]
……………。
[彼女達のやり取りを固唾を呑んで見守る。
未だ探す者の真贋は見出せていない。
どちらかが人狼、もしくはそれに与する者であるならば、もう一方も手にかければ少なくとも屠るべき対象を一人は削ることが出来る。
理論的には思考が巡れど、感情はそれを是としない。
冷静な思考を心がけるが、それがどこまで維持出来るかはエーリッヒにも分からなかった]
あら?
宿屋で自己紹介はしたはずよ。
覚えてないかしら?
[服も少女のものだから、ぱっとみはおませな女の子状態であり、逆に認識しろというのが難しかったかもしれない]
黒ローブといえばわかるかしら?
[浮かべる笑みは今はフードに隠れることなく、少女の華やかな笑顔だった]
――…そう。
あなたの考えは分かったわ。
私が内通者だと思っているなら
それは間違いだけど。
あなたはゲルダを信じきっているのね。
それなら、何を言っても、無駄かしら。
[ミリィの眸の色の変化に、女の肩がピクと震えた]
[見守るような眼差しを感じ揺れる蒼。
エーリッヒと視線交われば少しだけ表情が緩む。
エーリッヒになら、殺されてもいいと思っていた。
其れを言って彼がどう感じるかを考えれば
言えぬままが正解だろう、とも思うけれど]
……あー……あれは、相当、キテるな。
[ミリィの様子に、は、と小さく息を吐く。
ゲルダに信を寄せていたミリィからすれば、カルメンの行動は許し難いのは理解できる。
理解できるのだが]
…………。
[とん、と音を立てて立ち上がる。
ここで感情に任せて動けば、ミリィ自身が危うい気がした]
あ、あ。ベアトリーチェさんね。
…ゴメンなさい、きちんとこうやってまじまじと見るのは初めてだから、わからなかったの。
自己紹介は覚えているわ。
…――お互い、見ることが出来るのにこうしてるなんて、
なんとも歯痒いわね。
[ベアトリーチェへと、複雑な笑みを向けてから、
息を吐いて、視線を巡らせる。
そこに見えた姿に、パッと表情を明らめてから、
苦笑めかせたものへと変えた。]
ヨハナさんに、ロミ、ちゃん?
良かった、…って、良くはないのだけれど。
ロミちゃん、私、口ばかりでゴメンナサイ。
[幼い姿には、まず言いたかったことを。]
…死者を判ずる者がいない状況だと推測、憶測飛び放題だな。
[ぽつ、とカウンターで交わされる言葉に青年は半眼となる。
傍にはウェンデルから借りた本が置いてある。]
[ゲルダを信じ切っていると言われて、小さく息を吐く]
……私たち商人が最も尊ぶものが何か知ってる?。
それはね、真実の言葉だよ。
商いは全て信用の上に成り立っているからね。
それは、どんなに悪辣な商人でも理解しているはずさ。
[一度言葉を切り、此方を注目する視線に振り返ってから]
ゲルダさんは嘘を言わなかった。
それが、全てさ。
[ロミとおそらく手を繋いだまま、ゲルダともう一人金の少女の姿が見えれば、片方には瞬きながら、もう片方には穏やかな表情で小さく笑んだ。]
ゲルダちゃん。
…ああ、ええとそちらはどなたかしら?
[ゲルダと話をしていた少女には、首を傾げる。
その死の間際を見ていなかった為、ベアトリーチェだと繋がらない。
ゲルダの法へロミが行くなら手を離して。
そうしようとしないなら、手は繋いだままでいた。]
本当になぁ…
[自分から言い合いに手出しする心算は無いようで、
アーベルの言葉に同意する]
ん、それ読み終わった?
[貸していた本を見て、問いかけ]
そう、嘘を言わなかった。
でもだからこそ―――
ロミちゃんやブリジットは
死ぬ羽目になったのかもしれないわ。
[だからと言って嘘を言うつもりは無かったが。
今でも、自分の行動が正しかったのかは、分からない。]
ヨハナさん。
…ギュンターさんとは、会えました?
[老女へと向ける笑みは穏やかで柔らかい。
ロミがこちらに来るならば、
両手を大きく広げてしっかりと、抱き締める、つもり。]
[商人の話を静かに聞いてはいるが
それに関して甘さの残るその口から言葉は紡がれない。
ミリィの視線がはずれゲルダの事を言うを聞き]
それが、あなたにとっての全てというだけ。
[敵意を向けられた相手に
女はエーリッヒやライヒアルトに告げた其れを
言おうとはしなかった]
[カウンターに近づく途中、聞こえたアーベルの呟き>>147には同意した。心底同意した]
……事象が多用で、どれが真実と明言できんのは。
厄介な状況だよな。
[そんな呟きを漏らしつつ、ミリィの傍に行って、一言]
……一応、聞いとく。
頭、冷えてるか?
[交わされている言葉については一切触れず。
ただ、投げたのは、そんな問いだけ]
ゲルダさんがうそつきなら、相当な役者だと思うけどね。
[状況などを除き人柄さえ見てしまえば、
青年はゲルダがそんな事をするような人物だとは思って無かった。]
ん、あぁ。
ためになったよ、ありがとう。
[礼を口にして、そちらに手渡そうと。]
……そうだね。
でもさ、ゲルダさんを殺した責任は、どう取る心算?
あの人が人狼だなんて、
それこそ其方の思い込み以外に証拠はないだろう。
[返答如何では、手を汚すことも辞さないと言外に込める]
こんな状況で冷静なやつがいたら、驚きだね。
[歩み寄り、問いを向ける友人には
顔を向けぬまま答える]
顔を見せるのは確かに初めてね。
[それから歯がゆいとの言葉には笑みを返しながら]
歯がゆいと感じるのは何もすることができないことを悟っている証拠よ。
何かをできるのにしないのならばそれは重くのしかかるかもしれないわ。
でもできないのならば仕方の無いことよ。
罪に思うことでもないわ。
なるようにしか、ならないものよ。
それともまだ気にかかる人が生きているなら……、
それならばせめてできることはしっかりと祈ることくらしかしら?
[ゲルダについてどう思うか、男は何も言わなかった。
何にせよ、死人に口無し]
おー。
つっても普通の事しか書いてなかったろ。
他にもあるっちゃあるけど
あっちは人に読ませる為のモンじゃねえしなぁ。
[手を伸ばして本を受け取りつつ、そんな言葉を言って]
ゲルダが人狼でないという証拠もないわ。
――…嗚呼、あなたも人狼なのかしら。
こんなことなら、あなたを視ればよかった。
[溜息まじりに赤毛の商人を見据えながら零す]
…ええ。
今は、ちょっと別れているけれど、また直ぐに会えるわ。
[そう約束したからと、今の際の苦しみは、今は見られない。
ロミがゲルダに抱きとめられるようなら、その様子を微笑み見つめながら。
視線はふと生者の多い方へと逸れた。
生者の動向を殆ど見ていなかった老女には、今どうなっているのか分からない。
ただ日常とはかけ離れた、一種の緊張のようなものを感じ微かに目を細めた。]
ゲルダちゃんは…。
誰か、会いたい人には会えそう?
[彼女の経歴は深く知らない。
だからその問いに深い意味はなく、ただ尋ねた事を鸚鵡のように返しただけの問いだった。]
……ま、冷静だったらどうか、という所だが。
……感情だけ先走らせて、足元すくわれるような真似はするなよ。
[返された言葉>>154に、軽く、肩を竦め]
道を選ぶのは、お前自身で、それをとやかくは言えんが。
……『約束』果たす前に死なれるのは、主に俺が困る。
[ある意味一方的な宣言は、ミリィにだけ、ぎりぎり届くか、という小さな声で紡がれる]
まぁ、そうなのだけれどね。
ならば、見ていることも出来なくしてくれればよいのに。
[ベアトリーチェの言葉には、苦笑を返し。
ならば見なければ良いのだが、
それも出来ずにここにいる。]
気にかかる人。
…私が見た人が死ななければ良い、と思うのは
その人を案じているというより
自分の罪の意識から逃げたいだけだけれどね。
[ヨハナの言葉に、向けた表情は一瞬くしゃりと
泣きそうに歪み――笑みへと意思で戻る。]
私に会いたい人、はいないから、
私が会いたい人、も、いないの。
[眉を下げて、頭を振る。
ギュンターと会えるとの言葉には、
心の底からの笑みを浮かべる。]
本当にな。
[はふ、と。
ライヒの言葉>>152に息を吐きながら答え。]
……無い物強請りしてもしょうがないけど、役に立つ能力があれば良かったな。
あったらあったで困ることもあったかもしれないが。
[ぽつ、と小さく口にして。
ウェンデルの言葉>>156には眼を、瞬かせながら首を傾げ。]
…他にもなんかあるのか?
[と、訊ねた。]
[考えすぎて、頭が痛くなりそうだった。
右手で軽く額を押さえると、宿屋を駆け巡っていたリスがテーブルの足をよじ登り、エーリッヒの目の前へと現れる。
ブリジットを見つけた時の騒がしさは形を潜めていた]
……アタシは、何を選べば良いのかしらね。
[リスだけに語りかけるように、小さく声を零す。
思考と感情の食い違いは精神の疲弊を引き起こす。
発作が起きないのが不思議なくらいだった]
…カルメンも、見ることが出来るの?
嗚呼、
[聞こえた声に、目を見開いて。
長く、息を、吐いた]
良かった。
私だけじゃ無かったのね。
なら、人狼は、倒せるのね。
[彼女が自分を人狼だと言ったことは気に掛かるけれど]
[尚もカルメンに反論しようとして
耳を打つ友人の言葉に、ぱちり瞬く]
……わかったよ。
どうにも、冷静じゃないしね。今は引いておく。
『約束』楽しみにしてる。
[溜息を吐き、カルメンから距離を置く。
ライヒアルトの言う通り、足元を掬われることになってはたまらない。
それにゲルダも生前、女が生き残ることを
あれほど望んでいたではないか。
だから迂闊な真似は出来ない]
へぇ。
珍しい物持ってるんだな。
[ウェンデルの言葉>>162を聞くと、さらに眼を瞬かせ。]
読ませたくなったら、読ませて。
[と告げた。]
[誰を殺すか。
誰の命を奪うか。
話しながら、考える。
男は視線を揺らめかせる。
判断が付かず、一番「邪魔」と思うものを、選ぶ事になる]
そう……
でも確かに相手を思うならこそ…、
気に掛かるのはしかたが無いことなのかもしれないわね。
[向ける笑顔や声の質は少女のごとく華やかだが、
話す言葉はませて大人びたかのようなもの。
もとから持つイメージとは、すぐにその声からむすびつくだろうか]
人はいつか何かで死ぬものよ。
えっとゲルダだったかしら? あなたが直接殺したのでも、殺すようにお願いしたわけでもないのでしょう。
ならばそれはさした罪ではないわ。
[引く、と言ったミリィ>>161の言葉には、と息を吐く。
カルメンの力の真偽はつかぬままだけれど、要素引き出す取っ掛かりでもある、という認識があったから、この場で強行に動かないでくれたのは助かった]
ん。
……あと、そのためにも。
あの飾り、手放すなよ。
[楽しみにしている、といわれれば、僅かに表情を和らげ、それから。
ごくごく小さな声で、こう告げた]
街で、知り合ったんだよ。
[誰と、とは言わない。
読ませたくなったら、なんていうのに、笑った]
読みてぇんなら、渡しても良いけど。
読んでも、何もねぇっちゃねえよ。
人狼が、人間を喰わないとどうなるかとか、
そんなことしか書いてなかった。
[誰を手にかけるか。その覚悟は密やかに決まったが。
それを成し遂げるに十分な技量は持っていなかった。
隠し事をしたままで進めようとしていたから。
僅かに漂う血の匂いが、その揺らぎを更に広げていく]
[リスをコートのポケットへと入れて、カウンターのカルメンへと近付いて行く]
カル、大丈夫?
[ミリィとのやり取りで疲れていそうに見えて、小さく、声を掛けた]
…そうなの?
[老女は村の外から来たゲルダについて、その過去は殆ど何も知らないから、不思議そうに首を傾げる。
共に居ただろうロミはどう反応しただろうか。
彼女はゲルダと会いたがっていたように――それはただ寂しさ故からだけかもしれないが――思っていたけれど。]
そう……でも、私はゲルダちゃんと会えて嬉しかったわ。
[彼女が差すのはそういう「会いたい人」ではないのだろうが。
それでも、顔を歪めてどこか無理をするように笑みを作った彼女にそう告げ、そっとしわがれた手で撫でた。]
そう、思えればいいのだけれど。
自分が言わなければ死ななかったかもしれない、
と思うのは、なかなか払拭できないわ。
[ベアトリーチェの言葉に、静かな笑みをむけて]
それでも、そう言ってもらえると幾分か気持ちが楽。
ありがとう、ベアトリーチェ。
成仏が近づいた気分よ。
[添えたのは、ゲルダなりの冗談のつもり]
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