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イレちゃん……?
[投げられた問いに。
きょとり、として]
……俺は……。
[しばし、逡巡して]
場所を探して……かも、知れねぇ。
自分の力を、マトモに使える場所とか、手段を。
[呟くように言いつつ、左腕の電子雷獣をそっと、撫でて]
ライと一緒に生きられる場所。
ライの力を生かせる場所。
俺という存在に意味がある場所。
それを探してた……最初は。
あたしはね。
お父さんの背中を見て、育ってきたの。
あんな風に人を護れたらいいなって思った。
だから今、ここにいるの。
[『銀の盾』の名を継ぐ者として。]
……別に、苛立ってなんていませんがー。
[ ポケットに手を突っ込んで、壁に寄り掛かる。
イレーネの質問は耳に届いただろうが、彼は答えない。
自分は異なる存在だから。]
……。
[イレーネの問いに、す、と目を細める。
…それはまさに数日間、ずっと自問自答していた事だったから。
僅かに眉を顰め。黙ったまま、静かに視線を逸らす。]
さっきもか?
[イレーネの質問への回答を、かんがえていたからか、
声は静かで。]
隠すことが必要なんてことはねーぞ。
ガキはガキらしくすりゃいいだろーが
[ハインリヒの言葉には、微かに俯き。エルザには、]
愛と、勇気と正義。
……それがまだ、よく、解かりません。
皆さんのお役に立ちたい、というプログラムはあります。でも。
[ふるふると首を振る。聴こえてきたアーベルの言葉に]
――存在に、意味がある、場所。
さぁ。
さっきのことなんて、もう忘れました。
[ 鳥頭ですから、と軽く笑って言いのける。]
ヒーロー……ねえ。
[ 自分も問うてみたいことではあったのだが、彼らに。
それぞれの回答を聞きながら、口元に手を当てた。]
―自室―
これで良し・・・と。
[どどめ色の液体をマウスに託す。]
ハインリヒさんは犬ですから、人間と同じものでは効果が出ないかも知れませんからね。
・・・さて、急がねば。
[マウスがベッド横のスイッチを鼻先でぽちり。何処かへと消えて行くのを見送り、机の上の棒を一瞥してから廊下へ。]
[しかしミハエルなど眼中(ry)]
[イレーネの問いには、…しばし答えに詰まる
そして詰まる自分に驚きを隠せない]
『以前の私なら「私が正義ですから!」ときっぱり言い切ったでしょうけど…
正直なところ「J&J」自体本当に正義なのかしら?』
[こんな迷いがあるのはしばらく彼らと行動を共にしたからか。それとも博士に地獄を見せられたからか――多分後者の確率の方が39%高い]
背中……。護る、為に。
[私は誰の背中を見ればいいのだろう、そう回路が巡るも音声にはならず。
カルルの答えと笑みに]
力を生かす為に……。
[一人一人の答えが、回路へと流れ込む。
そしてまた回路を情報が流れ、]
[実際それってかなり高いんじゃないかと思った。
ふとスクリーンにどどめ色がうつったかもしれないが、
そんなものみないったらみない。]
そ。
俺、自分に何ができるのか、わかんなくてさ。
色々馬鹿みたいな事やって、何度も死にかけて。
師匠に拾われて、鍛えられて。
それで、ちょっとは変われて……。
それから、ここに来た。さっきの理由で。
でも、今は……。
[ここで一度言葉を切り、困ったように頭を掻いて]
ん……なんつかさ。
楽しい……っていうと違うんかな。
理由はどうでも、同じ目的持ってる連中と。
同じ場所を目指してくってのが……なんかこう。
今まで、なかったこと、だから、ね。
まあ、あんまガラじゃねぇけど。
近所にヒーローの兄ちゃんが住んでた。
最初はそいつに憧れて、背中を追って、気がついたらここにいた。
理由……になんのかな?いつかヒーローになるって俺が決めたから!
こう、その、理屈じゃねえんだぜっ!
[自分の頭の中でも整理できていないようだ]
[言っても無駄だといわんばかりに、
もう言葉は返さない。
返せないのかもしれないけれど、
どうせ彼はそれを気にしないだろうと思って。]
―メインルーム―
[犯行声明文を見上げながら。]
何の為に?
・・・そうですね。
悪の組織が気に入らないから、でしょうか。
[さらりと告げる。]
楽しい……目指す先が、同じ……。
そこへ、一緒に……行けるなら。……行けるから?
[アーベルの言葉に、PiPiPi、と電子音が、3回、鳴った]
背中……。ユーディットさんも、同じ。
小さい頃に見るものは、大事なようですね……。
[ティルの言葉に頷きながら、小さく、呟く]
[もうすぐ時間だったろうか。
声を聞きながらそう思う。
壁に背をつけ、目を伏せて。
質問のせいか、浮かんだ情景に。
ぎりと奥歯を、かみ締めた。]
ん……そうなるかな。
前は、ライが居ればいいって思ってた。
後は、なんにもいらねぇって。
でも、今は。
……違うから。
[イレーネに向ける言葉は、静かに]
[恐らくリディも、何か確りとした理由を持っているのだろう。
エーリッヒも、マテウスも、そしてオトフリートやミリィ、ミハエルも]
……ユリアンさんは……?
[視線を逸らされた気がしたが、自然と名前を紡いでいた]
私には、この中に……悪がいるか、まったく解かりません。
ですが、でも。……やはり、解かりません。
[ブリジットの答えを聞いて、少しだけ困ったように俯くも、アーベルの言葉には]
[イレーネが端を発した会話で皆の気が削がれれば…
その間にじっくりとユーディットと距離をつめ]
そうそう、ユーディット…許せな、仲間の為だ
[足元が開くその直前、
ハインリヒはユーディットの行動を阻害すべく、
腕を突き飛ばすように伸ばした。]
[少女が驚いた様子に気づくことはなく。
ぞっとする暗闇を思う。
こらえるように、音をききながら、
片方のひざに、頭をうずめた]
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