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[背後の音と気配はちらと振り返だけ。すぐに前を向いた。
無感情だった声が、僅かに揺れたのが分かる。]
人狼、……人狼か。
[彼女が人狼だとは直接訊いていない。
けれど、昨夜垣間見た目の色だとか、家の中を彷徨いた時に見かけた洗濯物だとか。
何となく、そんな気はしていた。
それならそれで都合が良い、とも。]
人狼の事では無いよ。
[首を横に振った。]
…────、え。
[差し出された髪飾りに、思わず目を丸くした。
幾ら探しても見つからなかった髪飾り。
それがどうして、カチューシャの手にあるのか]
それ……、うん。
なくしたと、思っていたの。
[何の気もなく、幼馴染の内心知らずに頷いた]
憎いか。……そうか。
[もう一度呟いた。今度は問い掛けでなく。
先に上げたうちのどれが憎いのか、確認はしなかった。
何をしに、という問い掛けに、妹の顔を正面から見る。]
仇を伐ちたいなら、
[足を踏み出す事は出来ない。間には花があるから。
代わりに妹に向けて、手を述べた。]
殺すといい。
………。それじゃ、兄貴を?
[首を横に振られるのに、胸元を押さえる。
そこにあるのは、匂い袋と昨夜の鋏。
鋏についた血は落としていない。
───未だその血を、落とせてはいない]
兄貴の、ことを?
[僅かに顔を歪めそうになって、視線をついと逸らした]
[はっと、述べられた言葉にレイスを見る。
目を見開き、喉が鳴った]
……何、言って……
[レイスは彼女の兄だ。
何を言い出すのだ、と、口の中で思わず声を転がす]
[キリルの傍に近づく幼馴染たちを止める様な事はしなかった。
カチューシャの手に在るものには覚えがあって、僅かに目を開いたけれど、それだけだ。]
[ゆる、と首を振る。
再び外をゆけば猟銃を肩にかけ歩くミハイルを見つけた]
ミハイル…!
[呼びかけて、駆け寄る]
イライダが、人狼に殺された。
[イヴァンに続くイライダの訃報。
心が麻痺してしまいそうなほどの悲劇が続く]
――…カチューシャたちが心配だ。
[ぽつと呟けばミハイルも同意してくれただろうか。
彼女らをさがし、漸く、彼女たちの居る其の場所をみつける]
―イライダの自宅へと―
[もう、全て知らされているだろうか。
だとしたら自宅へはいないかもしれないが。
いつも出掛けているのを知っていたから、墓地の方を先に回ってきたが、そこにはイライダの姿は無かった。
誰かとすれ違うこともなく、イライダの自宅の前まで来て、扉が開いているのに気付いた。]
おい、不用心だな。昼だからっ…て…
[荒らされたような室内。嗅ぎ慣れた血の臭い。
横たわる、イライダ。
一目見て分かる。これは獣の仕業だと。
けれど、昨晩彼女が施錠するのは確かにこの目で、耳で確認した。]
なぁ…イライダ。
これが、俺の答えなんだ。
地獄へ堕ちたらよ、二度とお前とは会えないだろうから…。
今謝っておく。
…すまない。 俺、殺すわ。 ―――キリルを。
マクシーム兄さん、の……?
止めるって何を、
[未だユーリーの告げた言葉は聞いていない。
聞いていないということに、なっている。
だから分からないという風に、カチューシャを見た。
その表情に、眉を顰める]
――…。
[止める、とミハイルは言う。
男はそれを止められない。
否、何処かで覚悟していた事だったから]
邪魔はしない。
僕も、――…止めたいと思うから
手伝うよ。
[ミハイルの腕は確かなのを知っている。
手伝う余地はないかもしれないと思いつつも
腰のナイフにそと手を宛がい]
…ユーリーが?
[ぽつ。と、カチューシャの唇がユーリーの占いの結果を告げた。
それを険しく見返して、眉を顰める。
幼馴染へ向ける声は、ひどく尖った]
…そんな出鱈目、信じるの…?
[ざわりと血が騒ぐ。
…まだ紅い月は、その姿を見せてはくれない]
…そか。 急ぐぞ。
[「手伝う」
その言葉に、ユーリーの肩を軽く叩いた。
彼の手を汚させるつもりは無い。
だが、止められていたら少しは揺らいだかもしれなかったから。
じっと前を前を見据え、主を喪った、イヴァンの自宅へと向かった。]
どうして信じるの?
カチューシャは、ユーリーよりボクが信じられない?
……髪飾りだって。
あの時、カチューシャの傍に行ったでしょう。
多分その時に落としてしまったんだ。
それだけのことで、ボクを疑うの?
…あの時、マクシーム兄さんと
最後まで一緒にいたのはリトヴィノフさんだよ。
彼がいつの間にか襲われていたって言ったんだ。
それを誰か確かめたと思う?
誰も一人も、確かめてなんていないじゃない。
───あの人が犯人かも知れないじゃない。
それ、は。
[問い掛け。何と返せば良いのか分からない。
守る為だなんてもう、言い訳にしか過ぎなかった。
あの日僕が拾った髪留めは、妹のものだとカチューシャは言う。
それが本当なら、彼は違ったのだろう。奥歯を噛み締めた。]
…… 間違えたんだ。
莫迦な間違いをした。
[妹から僅かに視線を外して、それだけを言った。]
[ふと、目を眇めて空を見る。
雲が薄くかかるそこに、赤は見えず。
星がチラホラと、隙間から見えるだけ]
…――、
[キリルが言葉を紡ぐのを、横で聞く。
車輪を握る手に、力を籠めた]
[必死に言葉紡ぐ様子は、
人狼の焦りに見えるか人の混乱と見えるだろうか。
周囲を狂おしく見渡す。
同意を求めるように、視線が辺りを彷徨った]
…カチューシャ、ロラン。…兄貴、
……間違い?それで?
それで兄貴はイヴァンを殺したの。
───…イヴァンを殺してしまったの。
[服越しに硬い鋏を押さえる。
お守りのように、鋏と香袋を服越しに握った]
[キリルの言葉に、そっと手を伸ばし
答えの代わりに彼女の腕に触れた。
ふと、他の気配を感じて、視線を巡らせた]
…?
[遠くで、狼の遠吠えがする]
[肩に触れる手にふっと表情を緩める。
昔はもっと大きく感じられたミハイルの手。
積み重ねたものの違いはあれど大きさだけであれば
もうさしてかわらぬものとなっていた。
促す声に頷き、向かった先で
状況を直ぐに把握することは出来ない。
キリルとレイス、カチューシャ、ロラン。
キリルとカチューシャの距離の近さに
男は思わず柳眉を寄せる]
兄貴の…、ばか。ばか。
[堪えきれずに、同じ言葉を二度繰り返す。
泣き出しそうな兄の顔に、やはり同じ涙声が返った。
手が伸ばされるのに、躊躇うように足を踏み出す。
幼馴染らとの距離が、少し開いた]
―イヴァンの畑―
[猟銃を握る手が強ばる。
引き金に掛けた指が今にも攣りそうだ。
多くの獲物に猟銃を向けたことはあっても、
当たり前のことだが、人…キリルに向けることになるなんて思ってもみなかった。
けれど、決心は揺るがない。
近くカチューシャがいるが、この距離なら撃ち誤ることもない筈だ。
呼吸が浅くなるのを、意識して深い呼吸へと。]
嗚呼。
本当に、莫迦だ。
[こちらに来るキリルを見詰める。
僅かに浮かべた心算の笑みは、相変わらず下手で伝わりにくいのだろう。
他の気配が近づいている事には、気付けなかった。]
[兄へと向けて、駆け出した。
泣きそうな顔へと向けて、手を振り翳す。
平手打ちしようとする仕草は、物陰からはいかに映ろうか]
……兄貴のばか…っ!
[ボクは、叫んで右の手を思い切って振り降ろした*]
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