39 黒の森の片隅で─表示確認村─
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パン屋 ヨハン
……そう、っすね。
夜に踏み込むのは、止めた方が、いいかも知れない……。
[少しだけ、森を振り返って。
それから、村長に向き直って]
ああ、支えるのは大丈夫っすよ。
力仕事は、慣れてますから。
【赤】 神父 メルセデス
ずっと見ていたら、また食べたくなってしまいますから──。
[続く呟きは紅い世界に零れ落ちた]
食事は新鮮なうちに済ませなければ、ね。
ふふ、折角仲間となったのですから。
このまま置き去りにして餓死させてしまうのは忍びないですし。
では、食事が出来なくなったら共にここを出ましょう。
二人なら、食べるモノも得やすい。
[歓喜の混じる返事に瞳を細め。
優しくその頭を撫でてやった]
【赤】 村娘 マルガレーテ
[くぅ。
小さなお腹の音。
見てしまったから、お腹が空いてしまった]
新鮮なウチ…ナマモノ、だから…？
はい、食べ物が、無くなったら。
一緒に…
[その呟きは紅に染まる。
微かに頬に宿る色と同じように]
神父 メルセデス
いいえ、私も直ぐに扉を閉めれば良かったことですので…。
謝らないで下さい。
…けれど、どうしましょうか…。
ヒルダさんもそうですが、ヴェルナー先生がこのようなことになるなんて…。
ヨハンさん達も、大丈夫でしょうか。
村長 ヴィルヘルム
[灯りを翳す。ゆら、ゆら、ゆら。診療所から漏れる光と混ざる]
……ああ、
そこにいるのは、メルセデスくんかね？
どうしたのかね、入り口で突っ立って――
【赤】 神父 メルセデス
[聞こえた小さな音には変わらぬ微笑みを]
そう、ナマモノだから。
やはり新鮮な物の方が美味しいのですよ。
[少女から漂う僅かな香りが食欲を掻き立てる。
今残りの食事を腹に収めてはいけないと自制しつつも。
先程舐めた余韻を探るように舌が自分の唇をなぞった]
パン屋 ヨハン
[腕に力を入れなおし、村長に続いて診療所へと歩いてゆき]
あれ、神父様……入り口に突っ立って、どしたんですか？
マルガレーテも。
ヴェルナー先生、いないんすか？
【赤】 村娘 マルガレーテ
[軽く腹をおさえているのは、音を抑えるためか]
新鮮な内に…食べる。
[口元を隠すのは唇を舐めるためか]
そっか…食べるときに、――しないと…。
神父 メルセデス
[言い淀み。
意を決すると、少し長く息を吐く]
……何者かに、襲われた、ようで。
その、亡くなられて、いました……。
[ちらりと、視線が診療所の扉へと向かう]
【赤】 神父 メルセデス
今、お腹が鳴ってしまうと気付かれてしまうかも知れませんね…。
気を付けなければ。
[自分も腹を空かせたままであるため、自分に言い聞かせるように口にする]
そうそう、次は、ヨハンさんにしませんか？
先程よりは、柔らかくて食べやすいと思うのですよ。
村長 ヴィルヘルム
……第一発見者は？
いいや、ひとまず、村の者に知らせよう。
こんな小さな村とは言え、自衛団と呼べるものはある。
いいかい、勝手に、動かしたりしてはいけない。
ヒルダの事は君達に任せた。
何なら、私の家を使っても構わない。
ドロテアに言えば場所の用意はすぐさま出来るはずだ。
【赤】 村娘 マルガレーテ
ぁ…はい。
気を付けます…。
[お腹をおさえ、軽く頬を染めつつ]
ヨハン？
…柔らかい…。
神父様が、そういうなら、きっと。そうなのでしょうね。
神父様の言うとおりで…。
村長 ヴィルヘルム
ああ、
まったく、なんだと言うんだ――
これでは、まるで。
[医師は覚めない眠りの中。
夢へと誘ったのは、獣の仕業。
*誰かが、御伽噺のようだと、囁いた*]
神父 メルセデス
…私です。
先生を呼びに来たら、もう……。
中には、入っていません。
見つけた後に来たのもマルガレーテさんだけで、中には入れていませんから…。
ヒルダさんは、そうさせて頂きますね。
お手数おかけします。
神父 メルセデス
……ホラントさん、も？
[呟いたヨハンの言葉に視線を向ける。
言いようのない不安が胸に去来した]
…とにかく、ヒルダさんを村長のお宅へ。
[言ってヨハンを促し、村長の*家へ*]
【赤】 神父 メルセデス
もう少し我慢すれば、また食事が出来ますから、ね。
今は人が居ますから……機会を窺ってから。
それでは、次はヨハンさんにしましょう。
ふふ、楽しみですねぇ……。
[ヨハンに移動を促しながら、隠れて口端に笑みを*浮かべた*]
【赤】 村娘 マルガレーテ
はい…分かりました。神父様。
機会を、窺って。
ヨハンに…。
[先を促す神父に、促される食事。
ふふ、と、小さく笑った*]
美少女 アナ
アナはねアナはね識っているの
『御伽噺』は御伽噺でしかない…………なんてことはないの
誰も知らない昔、ここではない何処かであった悲しいこと
それを忘れないように語り継ぐのが『御伽噺』だって
そう、おばあちゃんが言ってたの
美少女 アナ
でもね、おばあちゃんはこうも言っていたの
語られることが真実とは限らない
時に、人の悪意によって御伽噺も歪められるって
英雄も殺人狂へ、善意も偽善に、美談も醜聞へ
斯くも人は愚かしい生き物だって
だから、アナは自分で見た物を信じることにしているの
パン屋 ヨハン
……ホラントのランタンとか、服の切れ端っぽいのとか、森ん中に落ちてて。
んでも、あいつ、いなくて……。
[神父の声にぽつり、と呟いて]
ん、そーっすね。
いつまでも、俺が抱えてるのもなんだし。
神父 メルセデス
…ランタンと……服の切れ端、ですか…。
[眉根が寄る。
尤もそれも表面上だけなのだけれど]
お邪魔します、ドロテアさん。
申し訳ないのですが──。
[村長宅へとつくと、対応に出て来たドロテアに説明し。
承諾を得ると中へと通してもらう]
客間を貸して下さるそうです。
そこまでお願いしますね。
パン屋 ヨハン
……わりぃっすね、ドロテアさん。
[ぺこり、と頭を下げてから客間へと]
よっ、と……。
あーあ、っとに。
こんなに静かになっちまいやがって。
調子、狂うっつの……。
神父 メルセデス
…結局、ヒルダさんがどうしてこうなったのかが分かりませんね。
調べられそうな先生も……。
[通された客間で呟き、言葉が途切れる]
パン屋 ヨハン
……そうっすねぇ……。
ちょっと前まで、あんなに元気よかったのに、なんでいきなり、こんな事になっちまったんだか……。
先生がいてくれれば、なんとかなったかもしんない、けど……。
……はぁ……これから、どーなっちまうんだか。
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