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…あらー、ミリィちゃん。
そんなに慌てて、転ばないでね?
[奥からジョッキをいくつか運んできて、慌てて逃げ出す少女とすれ違った。]
はい、おまちどうさま。
今夜も陽気なのねぇ。景気はどう?
[鉱夫たちとの他愛ない世間話。]
/*
絶妙なタイミングでの投下になったw
さてさて、兎猫とてこの余裕ある側は苦手だったりするわけですが。どうなるんですかねえ?w
まあ、憧れて貰えただけであって、今後どう転ぶかも不明ですが。
アーベル、こちらのお客さんに黒の12年もの出してあげてくれる?
[喧騒の中でもよく通る声。
奇しくもそれは、弟を窮地から救う助け舟になったかもしれない。]
いかん。落ち着け。
こういうときは、素数を数えるといいって、父さんが言ってた。
えーと。
0。
……。
[いきなり終わった]
な、なんか違う。
と、父さん。こんなときに素数なんて思い浮かばないよ……。
いや、置いてかれた、というのは表現としてどうかと。
[そこだけは真顔で突っ込んで。
余所事に、というのは同意できなくもないので、それ以上は言葉を重ねず。
物言いたげにこちらを見上げる白金の眸を苦笑しつつ見返しながら、大げさなため息一つ]
それは初耳です。
[ブリジットの台詞に、目を見開いてみせる]
塔とは何を指すか。
真っ先に思い出すのは創世記ですが。
造られた地であるが故か、何れ崩れる場所である故か、
それとも身の程を知らず、上を目指そうとする愚かさ故か。
[彼女との会話は苦にしておらず、むしろ、楽しんでいる風ですらある]
御話をもっとお聞きしたいのは山々ですが、
此処では、真に聞くものもいるとは思えない上、
先生も御身体を悪くされそうです。
場所をお移しになりませんか。
……そっか。
じゃあ今日は、ゆっくり休まないと。
[先程村はずれの丘でミリィには見せなかった優しい雰囲気をイレーネへと向け。
宿屋の女将に短く挨拶してから、空いている席へとイレーネをエスコート]
……まぁ、多分、ミリィも。
[どたばたと騒がしいミリィを見やりつつ、頷いておいた]
大丈夫かしら、ミリィちゃん…
思春期ねぇ…大人の階段昇ったり昇らなかったりするのかしら…。
[のんびりとした調子で、様子を見に行って。]
えーとね、素数って「素敵な数」の略なのよ。
だから、好きな数を数えたらいいんじゃないかしら。
< エーリッヒをスルーする事に決めたアーベルに代わり、
見つめ続ける、白金の眼。
どうするの?と言わんばかりに、斜めに頭を傾けた >
[首を傾げる白猫の様子に何となく和みつつ]
……ま、心配させるのもなんだし。
これ以上、ここにいても、気が滅入る、か……。
[言いつつ、視線は一瞬ブリジットの方へ]
……それじゃ、気の効かない音楽家は、大人しく帰るとしますかね。
[口調だけは冗談めかして言いつつ、白猫をぽふり、と撫でてから、広場を離れる。
……とはいえ、広場を離れ喧騒から抜け出したなら。
今度は、星空に捕まる可能性も少なからずあるのだが]
大丈夫なのでしょうか。
[ノーラが向かうのを見ながら、少し心配そうな顔になる。
入ってきたイレーネたちにはいつものような笑みを向け]
こんばんは。
ミリィもタイミングが悪かったようですね。
[視線はイレーネの様子を窺うように。
それでも隣にユリアンが居るので何かを問うことはしない]
[トイレの外から、ノーラの声が聞こえてきた]
素敵な数字。
好きな数。
……それって、気持ちを落ち着かせるのに役立つのかな?
ん?
あ。でも、無駄に考え事してたら落ち着いてきた。
サンキュ。女将さん。
えーと、うん、さて、まあ、だね。
[言葉になってない言葉を繰り返し、落ち着かせたとは言え、早鐘を起こす心臓の辺りをぎゅうっと掴むと、意を決して、トイレから出てきた]
[オトフリートの挨拶には会釈を返して。
ミリィについては]
……さっきまで普通だったのに。
何があったのやら。
[原因が目の前の医者であることには流石に気付いていない]
聞いた事がない? それは当然だ。
こうして言ったのは初めてだからね。
そうだ、聖書にあるバベルの塔。
人々の驕りに怒れし神は言語を分かち人々を分離された。
信じぬ王に疫病や虫害、子の死を齎し……
海は使徒によって道となった。
「神の子よ悪魔に跪け、さすれば楽にならん!」
[内容は途中から塔についてではないものになり。最後は一際声を張り上げ芝居がかった調子で言った。アーベルの提案には頷き]
ふむ。それもよい。
なるべく多くの者に伝えたいところでもある。
[無駄に無い胸を張りつつ、なんだか尋常でないオーラを出して、オトフリートへと近づく。
一般人はオーラに気圧されて、その場から移動していった]
先生!
先程は、いきなりトイレに行ってごめんなさい。
えーと、なんでトイレに行ったのかは乙女の秘密です!
/*
しかしエーリッヒを追い返す形になってしまったかな。
そろそろお休みの時間かな、と思ってやりはしたのだけれど。
むぅ。
[出てきたミリィの様子に、やわらいだ笑みを。]
ま、女の子には、いろいろあるものね。
一歩づつ真っ直ぐ行くのが、近道だったりするかもしれないわ。
[ひらりとエプロンを揺らして、鼻歌混じりにキッチンへ。
新しい命がノーラの中に宿っているのを知る者はまだ少ない。
精々が、家族と医者くらいのものだろう。]
[去ったミリィを見送りながら、残されたオトフリートにぺこと、深く頭を下げた。薬のお礼を暗に含ませて。
顔をあげて視線があえば、いつもの澄んだ笑みを湛えてみせるだけで。]
お医者先生、こんばんは。
…ミリィ、おなか痛いのかな。
[そういえばミリィからオトフリートの事を何か聞いたような気はするのだが、今はすっかり忘れている。
ノーラに軽く頭を下げながら、ユリアンにこくと頷いて、添われるまま嬉しそうに隣に座った。
座った瞬間、足の付け根に微かな痛みを覚えたが、それには耐えた。]
そうなのですか?
…お腹の調子でも悪かったのでしょうか。
[心配そうにまた振り返る。
ミリィが丁度出てきたところで笑顔が浮かぶ]
乙女の秘密ですか、それでは聞かずにおきましょう。
ミリィは何にしますか?貰ってきますよ。
[オーラの異様さには気付かないのか、普段の調子で話す。
隣の椅子を引いて勧め、自分は逆に立ち上がる]
[しばらく歩き、ふと足を止め。
何気に見上げた空に、やはりと言うか、しばし捕らわれる]
……星……か。
……Wo kommt die Strömung der Milchstraße dabei an?
[独り言めいた呟きの後、歩みは再び、先へ。
帰り着いた家で待つのは、*さて何か*]
では、僕が――引いてはこの場にいた者が、
初めて耳にした人間ということですね、光栄です。
[それは「予言した」と言えるのか否か。
そんなことを考えたかはさておき、ブリジットの語る話に、幾度か真面目ぶって頷いてみせた]
しかし怒り、ですか。
もし神の怒りたれば、僕等に何が為せましょう。
滅亡は避けたいことではあれど、それが問題ですね。
[同意を示した彼女を宿屋へと促しながら、言葉を返す。
わざわざ場所を移したのは、仕事に戻るためもあったが、逃げたオトフリートに対する嫌がらせも少なからずあったに違いない。
扉を押し開いた後、こちらに向いた客の視線には、厭う色も少なからずあったが構いはせず]
[戻って来たミリィの放つ尋常ではないオーラは意に介した様子も無く。
また興味もほとんど無いため、イレーネを座らせると料理の注文へと向かう。
故にイレーネが痛みを覚えたことに気付くことが出来なかった]
…イレーネ、何食べる?
[自分の好みで注文しかけて踏みとどまり。
イレーネを振り返り食べたいものを聞いた]
[イスを薦められたのを見て]
ああ。いえ!
私は、イレーネと話がしたいので、イレーネの横に行きます!
で、行く前に、一つお聞きしたいんですが―――。
[ちょっとだけ顔が赤い]
先生は、私の家に戻っては来ないんですか?
ああ。ああの、その、変な意味じゃないですよ?
ただ、そ、その、なんていうか、両親も先生がいなくなって寂しがってますし、部屋も余ってますし、なんなら家を改装して、診療所にしてもいいと言っていますから!
……どうでしょう?
[最後は、少し声のトーンが落ちた]
/*
なんか物凄く遊んでますね、この男。
つか、恋愛感情はあるのかないのかw
[そこは流れですよ、うん]
[はい、エピでこれ見てる諸氏、どうせ流されるorやっぱり流されたとか言わないように]
そうでしたね、これは失礼をしました。
[苦笑を浮かべる]
お宅に戻って、ですか?
そう言っていただけるのはありがたいのですが、あそこは鉱山にも程近く、怪我をした人もすぐに運んでこられる場所です。
私の一存で動いては困る方も出来てしまいますから。
またご一緒できれば楽しいだろうとは思いますが…。
[困ったようにミリィを見つめ返す]
[ミリィのオーラには気づかず(何度も見かける事があったので、その異様さが分かっていない)
ユリアンに尋ねられれば少し考え。何時ものパンを頼もうとして、やめた。]
ん、ユリアンと同じのにする。
量は少し少な目がいいけど…。
[そう見上げ答えた。
同じ姿勢を続けていれば、微か針を指すような痛みはすぐに消えた。痛み止めは良く効いてくれているようだった。]
ただいま――って、そんなに怒らないでよ、
届け物は無事済ませたし、客も連れて来たんだから。
昨日のツケも、払ってくれるってさ?
[ブリジットを彼女の望む席へと案内してから、カウンターへ。
アーベルの姿を認め、開口一番文句を言う上の姉に対して反省の色の薄い笑みを返しつつ、娼館の女将からの届け物を渡す。招き入れた客が誰かを悟った彼女の複雑そうな表情を見て取るも、何かを言われる前に、さっさとキッチンに引っ込む]
ノーラ姉、お疲れ様。
あまり無理はしないでよ?
[掛け値も含みもない、労いの言葉。
碌に返答も待たず、出来上がった料理を手に、すぐさま店内へと引き返す]
何、そう畏まる事はない。
新たな予知夢が旧き予知夢を引き出したというだけだよ。
畏まりたければ止めないから幾らでも畏まりたまえ。
神の怒りを鎮めるには薪をくべなければならない。
火を囲んで星を見上げ祈りを捧げなければいけない。
自身が宇宙と繋がれし媒体となったかの如く!
[アーベルの開いた扉を軽く押さえつつ店の中に入る。室内を一度見渡して]
やあ、今晩は諸君。
芳しき事はあったかい。ないかね。それもまた必然。
ブリジット=フレーゲがお邪魔するよ。
[嫌悪や困惑の視線があっても気に留める事はなく、よく通る声で誰宛でもなく、誰宛でもある挨拶を]
[オトフリートに困った顔をされると、ミリィの心のオーバーリミッターが外れそうになったが、なんとかそれを押し留めて]
あああ!
いえ!
無理にとは言いませんから!
そうですよね!
鉱山に近いほうが怪我人の方に良いですもんね!
わはは!
では、私はこれにて!
[しゅぴ!と何故か敬礼をして、オトフリートの横からイレーネの横へと移った。
場所的には、ミリィ・イレーネ・ユリアン・オトフリートなので、そこまで遠い位置ではないが、酒場の喧騒と、食器などにより、そう言葉や行動が届くことも無いだろう]
……イレーネ。疲れた。
[イレーネの横に座り込むと同時に、テーブルの上にあごを乗せて、目を細めた]
…分かった、少なめだね。
[イレーネの言葉に頷いて。
カウンター奥の女将に若鶏の香草焼きとサラダのセットを頼む。
もちろん一つは量を少なめにしてもらった。
出来上がるまでカウンターで待ち。
二つの料理が揃うと、自分で運ぶ旨を伝えてイレーネの下へと戻った。
量が少ない方の料理をイレーネの前に起き、その隣に自分の分を置いて、イレーネの隣に座る]
……それじゃあ、頂きます。
[食事を促すように、食べる前の言葉を紡いだ]
/*
[工房徒弟 ユリアンは、画家の卵 ミリィをぺい、とイレーネの横から寄せたかも]
とか入れようと思ったけど、長椅子だったら座れるよな。
[ブリジットの声に気づき、テーブルに突っ伏したまま、力なく手を振った]
やっほー……はあ。
[いい終わりと同時にため息]
……人生って、難しいなあ。
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