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難しいこと言うな、親父さん。
俺らはともかく、クロエやカヤ、それに…。
[視線が向くのは騒ぎの元になっていた少女と、同い年の誰か]
……避けようはないだろうけどさ。
[グラスの中身をまた干した]
神父さん。こういうのって教会の得意分野じゃねーの?
団長もそっちで調べ物してたんだろ。
[コツコツという音にウェンデルの方を向いた]
[目礼が済むと、視線は隣のヘルムートへ向けられ]
……なにか?
[言葉が途中で途切れていたことに気がついていたらしく、先を促す。
その傍らで、フーゴ―の決意が秘められた言葉を聴くも、
頭痛が少し治まった今、やはり表情は変わることなく、
この騒動に対してどう思っているのかは、
外からは伺い知ることは難しいだろう。]
[ライヒアルトの言葉を聞けば、口をとんがらせて]
私のせいじゃないもん。
あっちが勝手に来たんだもん。
私はおとなしくデザート食べてたじゃない。
何よ。あれ。
まるで山犬の集団みたいに、威張り散らして。
[なんだか、少しばかり微妙な例えだ。
まあ、相手が生物学者であるライヒアルトならば、分かりやすい例えなのかもしれないが]
…とりあえず、だ。
皆、飯を食え。
腹が減っている時は、何を考えても、碌な事がない。
おっさんが、美味い飯を作ってるんだ。
ダーヴィッドも、飯を作って持ってきた。
冷める前に、食え。
自衛団の奴らも、腹が減ってるなら、食ってけ。
[いらついた空気を無視するように、この場にいる者皆に届くような声でそう言い。
フーゴーには、皿を出してくれと頼むだろうか。]
[自分の様子を見て訊ねて来るウェンデルとヴィリー。ち、と言う自分に対する短い舌打ちは口の中だけで。何かに耐えるような苦笑を二人に向ける]
…ちぃと、船乗り時代の古傷が、な。
皆に覚悟しろと言っときながら俺がこの様じゃさまになんねぇなぁ。
[右手が握り込むのは夏でも長袖で居るフーゴーの左腕。おそらくはそこに古傷とやらがあるのだろう]
おじさままで、早々に…!
[いっそそれは、覚悟をひめたような声に対し、咎めるのにも似たひびきをもっていた]
これは、ものがたりじゃないんだから…。
本当に、その…だって。
[怖いと言いつつしがみつきたいけれど、ライヒアルトはリディの対応をしているから。
みずからの手で両腕を抱いた]
……セザーリオさんは、
私のことをヴァイオラと呼びますね。
[少しいつものペースを取り戻したのか、
警戒の滲むユリアンの聲に、常の淡々とした声音で返した。]
[幼馴染の膝の上に座る少女には、微かだが柔らかく笑いかけ]
リディ、だな?
俺は、ヴィリーだ。
ライを、あまりいじめないでやってくれ。
[代わりに、これをやる。と、昨日貝で作ったブレスレットをその手に乗せて。]
…そうか。
あまり、無理はしないでくれ。
[フーゴーに、古傷が痛むと言われれば疑うこともなく。
自分に手伝えることがあるなら、いってくれと伝えるだろう。]
─宿屋・一室─
[水桶とタオルを運び込んだ先には、ヴィリーに側にと頼まれたリッキーの姿]
カヤにはウチ、ついてるから、大丈夫。
なんかあったら呼ぶから、戻っても、平気、だよ?
[精一杯、笑いながら言うものの。
何かしら、無理をしているのは窺い知れるか。
それを、彼が他者に告げるかは、知る由もないのだが。
ともあれ、リッキーを酒場へ戻らせると、ため息をつきつつ、濡らしたタオルをカヤの額に]
あー……着替えとかも、必要かなぁ。
…ルーミィ。
人狼が居ようが居まいが、自衛団も覚悟を決めてんだ。
俺らが動かなくても奴らが動く。
その先に待つのは何か…分かるだろ?
[人狼と言うものがお伽噺だともそうじゃないとも言い切らない。ただこの先に待ち構えているだろう可能性の一つを示し、諭すように言葉をかけた]
ん、ああ。
今持って来る。
[ヴィリーに皿を、と頼まれると承諾の意を向けて厨房へと。カレー用の皿を持って来て皆が食べれるようにした]
[嗤い声に苛立ちを隠せない]
近しいモノ?
あんたは何を知ってる?
[それは鮮明に。あの夜の獣の姿が何度も過ぎる。
恐ろしい獣の姿。反面、美しいとも思えた。
ヴァイオラ、と名乗る姿なき声の存在に鼓動が早まるのが分かる]
あんた達も…人狼なのか……?
[覚悟は決めておけ、という言葉に小さく溜息を零す。
女王に剣を捧げた騎士として、戦場に立った事もある。
数日稽古をしていなかったので多少体は鈍っているが、それでも僅かな素振りで少しは勘も取り戻せた気がする。
けれど。将でも騎士でも兵でもない人々と殺し合いをしろ、という言葉には素直に従える筈が無い。
ゲルダとヴィリーは恩人なのだから、尚更だ。
そんな事を真面目な表情で考えながらも、手と口は思考とは切り離されたようにカレーライスを食べている。]
あ?
[アーベルのほうに視線を向け、手をひらり]
専門分野っつっても、俺が読んだ限りの伝承はどれも似たりよったりだったぜ?
特に対策面ではほぼ同じだ。
銀が効くとかはよく聞くが――……あぁ、
[ふと虚空に目を滑らせて]
そいや、能力持ちが現れる、なんて話もあったな。
真理だな、ヴィリーさん。
ダーヴィッドってのはその人か。
[既にカレー皿を手にしている青年を改めて見る。
最初は訝しげに、それは少しずつ方向を変えて]
…王国騎士?
[式典でそれなりに目立っていたような、と。
過去の記憶を手繰り寄せて疑問符を投げた]
…――山犬ですか。
[リディの妙な例えに、
しかしながら生物学者の唇の端は微かに持ち上がる。
――2mmくらいだろうか。]
でしたら、またデザートを食べるといいです。
私の食べさしですが――貴女は構わない人でしょう。
[自分が食べていた皿をリディの前へと置いた辺りで、
幼馴染みが少女にブレスレットを差し出すのを見て、
再度礼を述べるような視線を向けた。]
[ヴィリーの言葉に]
嫌。
[とか、にべもなく返した]
だって、憎いもん。昨日だって約束破ったんだもん。
少しは復讐しないと、私の気が晴れないよ。
[ライヒアルトの膝の上に乗って何を言っているのか、という気もするが]
?
[そして、差し出されたブレスレットを受け取ると、なんだか不思議そうな顔でつつきまわしてみた]
[警戒を隠さぬ響きに、笑み声を押し隠す]
[視線がこちらに向いたのにも、反応は返さない]
[それは、敵か味方か、未だ判別しかねる為に]
そう、セザーリオ。
僕らに協力してくれるなら、色々教えても構わないよ。
しなければしないで、まぁ――……。
[言葉には出さないながらも、軽い牽制]
[覚悟をしろというフーゴーの声や、殺し合いといった単語がぐるぐると脳裏を巡る。]
――あたし、帰る。
[もういやだと言うように首を振り。
宿の出口へと向かいかけて、ぐらりと女は倒れた――、それは日常に戻りたいと言う心がさせること。
逃避を行う心は、けれど数歩もいかないうちに、意識を失うと言うことで、現実を拒絶したのだった**]
[金髪の男性がフーゴーに異を唱えるのを、何処か違和感を感じ。
改めて見直せば、先日幼馴染と席を共にしていた女性の面影を見出し、違和感の理由に納得をしてから声をかける。]
…おっさんの言うとおり。
ここに集められた事は、事実だ。
自分をしっかり、持たないと…えぇと。
[そういえば、名前を知らないことに気付き。]
俺はヴィリー。あんたは、なんて名だ?
各地で聞けるものとそうは変わらないのか。
銀が弱点ってのは良くでてくると。
[虚空を見ながらの言葉に目を細めて]
ああ。占い師に、霊能者。それから守護する者、だっけ?
御伽噺なんかで出てくるのは。
占いねぇ…。
[そのまま沈黙した]
うん。食べる。
[ライヒアルトからデザートの取り皿を受け取ると、少しだけ笑顔が戻って、黙々と食べ始めた。
その動きに合わせて、腕の鈴がチリンチリンと鳴った]
…え?
[リディを膝にのせながら、それでもかけられた声におもわず反応は鈍く]
あ、えぇとぉ…。
[あきらめたように首を横にふる]
アル先輩は、いついかなるときもアル先輩ですよねぇ。
そんなところもステキですけどぉ。
[溜息混じりに机にののじをかきはじめた]
悪ぃな、心配掛けてよ。
直に治まる、大丈夫だ。
[ヴィリーの言葉には感謝と謝罪を込めて。他に問うでも無いウェンデルにも「気にさせて悪ぃな」と謝罪を込める]
[徐々に言の葉に現れる人狼についての対処法。それに反応はしなかったが耳は傾けた。お伽噺の内容は自分も知っている。その言葉が誰から出たかを、念のため記憶に留めた]
これだもんよ。
前途は多難すぎるな、親父さん。
[ダーヴィッドがゲルダを支えようとするのを見て、息を吐く]
カヤも不調みたいだし。
クロエも…何かしてる間は多少気も紛れるだろうけど。
[ダーヴィッドの事をアーベルから問われれば、そうだと頷く。
ゲルダが倒れるのを見れば、自分も思わず駆け寄って。
ダーヴィッドが支えてくれるのを見れば、安堵の息を漏らす。]
…おっさん、もう一部屋用意してくれないか。
ゲルダを、寝かせてやってくれ。
[アーベル達が傍にいるからと、ゲルダの方へ意識を向けていなかったことを内心反省しながらフーゴーに声をかけ]
……それに、しても。
[意識が落ち着いてくると、先ほど聞かされた言葉がまた巡る]
…………ダメ。
……やっぱり、ヤダ……よ。
[ふるり、と首を横に振り。
零れ落ちたのは、小さな拒絶]
とりあえず、今のところのキャラ方向。
●カレー大好き。
●一応騎士。女王に仕えてる事もあってフェミニスト気味?
●笑い方は ふわり 。
[帰ろうとしたゲルダが倒れたことには流石にカウンターから身を乗り出した]
おいおい、大丈夫かゲルダの奴。
……無理もねぇっちゃあ、ねぇが。
[部屋をもう一つだろうか、とカウンターの下へと手を滑らす。案の定ヴィリーからお呼びがかかった]
もう一つ二つくれぇなら空いてる。
リッキー行って来い。
[鍵はまたリッキーへと投げた。準備が終われば呼びに来ることだろう]
多難なのは百も承知だろ。
集まった面子見りゃ一目瞭然だ。
[アーベルの言葉にはそう返し、嘆息する。顔見知りも多い集められた人達。拒絶の意思が現れるのも無理はない]
おじさま…。
[焦げ茶のひとみには、理解と納得できない、そのそれぞれの様子がいれかわり立ちかわりあらわれる]
だってぇ…。
きのうまで、あんなにいい村だったのにぃ。
[ひとつ、息をはいた]
言ってても変わらないのはわかるけど、言いたいときもあるでしょお?
[リディにヨーグルトを差し出したのには訳がある。
後天的な人狼故か、一度食事の周期に入ると、
人としての食事をあまり受け付けなくなる。
そして、人狼としての食事をとれないと、各所に異常をきたし始めるのだ。]
…――血も肉も、足りませんね。
頭痛で済むうちに、次を喰らいたいところです。
[相変わらず、マイペースに話に割って入って]
協力しないと云うなら、喰らってしまえばいいんじゃないですか?
[暗に人狼ということを認めつつ、さり気無く酷いことを云った。]
[自分の申し出を嫌だと断るリディには、微かに苦笑を零すもそれについて言及することはなく。
ただブレスレットを珍しげにつつく様子を見ると、説明だけをして]
それは、腕につけるものだ。
リディには、少し大きいだろうから、足首につけても良い。
[ダーヴィッドから視線を向けられれば、そのまま部屋まで運んでくれないか、と頼んだ。]
[フーゴーの声に一瞥くれながら]
覚悟ったって…本気かよ……。
[自警団の連中よりも、近い人間の声には理解があるようで]
排除ってなんだよ。俺らは屑扱いかよ。
[いくらか冷静さを取り戻し。
何かを考え込むように、酒の入ったグラスに視線を落とす。
暫くそうした後、最後の酒を呷って席を立つ]
今日はいくら飲んでも酔えねえ。
俺は先に休むぜ。
[誰にいうでもなかったかもしれない。
でも、また明日には顔を合わせるであろう面々に向けたつもりで*]
やらなきゃならない、って言われても。
そんなの、いきなり言われたってどうしていいかわかんないし。
……大事なひと……多すぎるし。
どうしよう。
どうすれば。
ああ……もう。
なんで、きこえたり、みえたりするんだろ……!
こんな力……いらない、よ……。
ああ、女王騎士か。間違えて悪い。
女王国で仕事したこともあるんだけど。式典の端っこに混ぜて貰った時に挨拶だけしたと思う。
ま、こっちはオマケのオマケだから、そちらからは覚えてないかもしれないけどね。
[小首を傾げるダーヴィッドに謝ると、思い出した内容を告げた]
あぁ、それだ。
伝承じゃぁ、お約束のように出て来る名前だ。
尤も、そう都合よく出てくる存在とも思えねぇが。
[一つ頷く。
ゲルダが倒れ、アーベルが動いても、男は姿勢を崩さず、マイペースに続けた]
後は、稀にだが。
人狼の声を聞いて、イカれちまう人間もいるらしいな。
[ヘルムートの様子にも嘆息は漏れる]
……自衛団も苦渋の選択なんだよ。
あの死体騒ぎが起きなけりゃ、良い村であり続けたんだろうがな。
そうだな、そう言う時もある。
だがそればかり続けて先送りにも出来ないことだと、俺は思うぜ。
そういえば、あらぁ?
さっきから聞こえてた、ダーヴィッドって。
[女王騎士を名乗る人物に視線をむける。
当然たおれた女の子も目にはいり、気遣うまなざしをむけたが。
どうしても、既知の人物の存在にまたたかざるをえなかった]
おや…―――。
[ゲルダまで倒れてしまうのが見え、声だけは驚きを告げる。
膝にリディが乗っていれば、駆けつけることなどできないし、
そもそも、居なかったとしても、駆けつけるような性格ではないが。]
……人はその人以外の何物でもないよ。
[リディがヨーグルトを食べ出したのを確認してから、
ヘルムートに視線を向けると、机に書かれるのの字。
不思議そうに指の動きを視線で追いながらも、
とりあえずは一通り周囲に飛び交う言葉は聞いてはいるようだ。
――基本的に反応を示さないのは、いつもと変わらないが。]
では、ゲルダさんを運びましょう。
[ヴィリーの言葉に頷き、部屋の準備を終えたリッキーが戻ってくるのを見ると、片腕で支えていたゲルダを横抱きにして。
リッキーの案内で、ゲルダを宿の寝台へと運んだ。]
嘘でこんなこと言えっかよ。
脅威は取り除かなきゃ皆安心出来ねぇだろうからな…。
…おぅ、お休み。
[寝ると言うユリアンを見送る。カウンターに残された食器は厨房へと下げられ。今は洗うこと無く水に浸される]
[はたり、と焦げ茶のひとみがまたたいたのは、うっすらとしか覚えのない男から、声をかけられたため]
ヴィリー、さん。
[ふだんのあだな呼びや、ちゃん付けも何処へやら]
ルーミィ、って呼んでくださるとうれしいわ。
[それでも、自分の名乗りはいつものように]
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