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はーい、じゃあ、それにしますね。
[ミハイルの希望ににこりと笑って頷き。
紙に包んだ肉をもってきたバスケットにいれて]
それじゃあ、料理出来たら持ってきますね!
[他にちょっとした会話をかわした後、そういって立ち去るのだった]
―― 広場 篝火近く ――
うわ、酷いな。
何もないってこたないだろう。
[笑いながらよっと車椅子の横にあぐらをかいた。
台詞とは裏腹に強請られたほうを笑って差し出す。
後ろ手をつきながら片手で器用に瓶のコルクを抜いた]
まぁでもメインディッシュはこれからだろさ。
つまみ話でいいよ。
[酒瓶を呷って唇を湿す]
花?
うちの? おう。いい感じにね。今年は少し早めかな。
気になるならいつでも見に来いよ。もうすぐ収穫期だから人手はいくらあってもいい。
―― 広場 篝火近く ――
つまみ話…
――この前、皮をなめそうとして
爪と指の間に刃物を突っ込んだ話し、とかなら。
[表情薄い侭に、差し出された瓶を貰い。
ロランなりの冗談らしきを口で転がすように言いながら、
コルクは器用に車椅子の手置きにひっかけて抜き、
あぐらを掻いたイヴァンに、コン、とぶつけようと一度差し出す]
俺が行っても邪魔になる。
だから、見てるだけなら。
[人手、という言葉には少し首を傾けて。
墓場から歩いてくるユーリーか、カチューシャの姿でも
見えでもすれば、視線を投げるが]
→ 自宅 ―
[家に帰る途中、広場で篝火が焚かれ始めていたのを見る。
意外とミハイルのところで時間がたっていたのに気づいてあわてて駆け足。
ロランがこちらを見たのには気づくことなく。
ユーリーとすれ違っても話をする余裕はなかった]
ごめーん、キリル! おそくなったぁ。
[家にたどり着いて真っ先に幼馴染に謝罪する。
イヴァンが置いてってくれた野菜とメモはあって、キリルとはすれ違ったらしいことも知った]
あらら、タイミング悪かったんだね。
まあしょうがないよ。
[そういってキリルを慰めた後、エプロンをつけて料理をはじめる。
キリルに渡したエプロンは赤と緑のギンガムチェック。
カチューシャが身につけるのは瞳の色と似た青色と銀のストライプ]
―― 広場 ――
[篝火に誘われるように広場に立ち寄る。
ロランやマクシーム、イヴァンの姿が見えれば
軽く手を掲げてみせた]
やあ。
今日は此処で酒盛りかい?
[手にある瓶に気付いたようで首を傾げて問う]
―― 広場 篝火近く ――
うーわ。それキッツぃわ
爪の下に刃物ぶちこむってどっかの拷問でも使われるらしいじゃないか。大丈夫だったのかそれ。
[聞くだに痛そうな話に思い切り眉を寄せた。
瓶が差し出されれば、もう早速フライング気味に口元に寄せてた自分の瓶、にやっと笑って降ろすと乾杯代わりに軽く打つ]
ばーか。俺の悋気を舐めるなよ。
お前のその2本の手が動く限り、爪がはげてようが何だろうが普通にこき使うぜ。
考えてもみなよ。いつもこの時期に手伝いに呼んでんのは、もうよぼよぼもいいだけの婆さんだぞ。さすがの年季だ作業は早いし上手いが、足元のおぼつかなさで言ったらお前といい勝負だね。
[けらけら笑った。ユーリーが近づいてくるのを見れば、瓶を持ったまま片手を挙げる]
そうさ。早めの夏祭りを男同士で満喫中ってとこ。
[自分の呑みさしを差し出してみる]
お前を真似て作ってみたが、どうよ?
[カチューシャが気づかず歩いて行くのは見送って。
ユーリーが歩み寄るのに、顔を向け]
…葡萄酒も歓迎するけど。
[首を傾ける様子に、おなじ方向に首を傾けて見せた]
[そしてはじめる鹿肉料理。
手分けしたほうが早いけれど、覚えたいというキリルのために同じことを一緒に行っている。
肉の下ごしらえの仕方から、調味料のことだとか。
鹿の脛肉はまずは茹でて灰汁をとってからとろとろになるまで煮込むから、明日のための料理だとか、手を動かす合間にちょっとしたマメ知識もぽろぽろとしゃべる]
べつにそんなに難しく考えなくても。
ちょっとぐらいかたちが悪くたって味見を忘れなかったら酷い料理なんてそうそう出来ないって。
[キリルだってまったく料理ができないわけじゃないだろう。
ただ、妙に自信がないようだから、その自信の元となる程度の料理を一緒に作ろうというのが主な目的だった]
…ん。
――そっか。
[イヴァンのけらけら笑う様子に少し表情を和らげる。
口にした洋梨の香りがじんわりと染み込むのが判った。
そういえば、今日口にするものとして初めてだし、
眩暈めいていた事も思い出して、少しずつ舐めるに留めて]
役に立てるなら、行く、か、も。
[ぽつり 落とす言葉は小さく小さく]
[マクシームがイライダに憧れている事は知っていたから
男は幼馴染の一人へと視線を向けて]
“今度皆で一緒に飲みましょうか”
――…、って、イライダが。
[さらと言う様に揶揄る響きはない。
イヴァンの言には一瞬驚いたように目を瞠る]
随分気が早いな。
夏祭りなら皆誘えばいいだろうに。
[幼馴染から差し出された酒瓶を受け取ると
くいっとあおってから彼に返す]
ベリーか。
果実の風味がふくよかで僕は好きだな。
[口許が自然と緩むのは其れが美味かった証だった]
[ロランの視線が何処かに向くのに片眉を持ち上げる。
彼が見ていた者の姿は男の目には映らなかった]
葡萄酒は置いてきた。
まだ飲み足りないなら持ってこようか。
[旅人の墓に供えてきたとは言わなかった。
夏祭りという話題でよどみかけた空気をかえようとしているのだと
そう解釈していたから――]
―― 広場 篝火そば ――
よっし、言質とーった、と。労働力一人ゲット。
[ロランの小さな声を拾い上げ、軽く拳を握りこむ。
もぞもぞと背中を丸めると、広場に落ちていた小枝を炎の中に投げ入れて]
ま、本気で暇なときに頼むわ。
今年、婆さんも結構弱ってきてね。ちょっと無理かもしれないんだと。
[友人によるイライダの物まねにはくつくつ肩を震わせる]
いやぁ、キリルとカチューシャが、ミハイルさんの取ってきた鹿を料理しているからさ。こっちはこっちで、ってね。
[酒瓶が彼の手に移れば下からその喉が動くのを見上げる。
舌が肥えてるだろうと思う彼の評価は気になるところだった]
おー、ありがと。嬉しいね。
ただ、もうちょっと酸味が出ないかなぁと奮闘中。そのうち修行にいくわ。
[ユーリーの言葉に、ん、と小さく頷いて]
人が増えたら、かな。
[こっちも味見?と、瓶をユーリーへと向ける。
体重を少し移動させたから、キィ、と車椅子が高く鳴いた]
[それからしばしの時間が過ぎて。
本日の料理が完成する]
やればできるっていったでしょ。
[キリルが作ったのは鹿肉ロースのステーキとイヴァンが持ってきた野菜でつくったサラダ。
他には肩肉のワイン煮に、焼きたてのパン]
こんなものかなー。
ミハイルさんと、ロランにもっていく分と。
あとキリルとレイスさんのだけど、うちで食べてく?
[人の家に料理を運ぶことがおおいから、土鍋は沢山ある。
そしてそれようのワゴンはマクシームの手作りだ。
ちょっとがたついているのはしかたがない。
なにせ作ってもらったのは4年前なのだから]
―― 広場 篝火そば ――
……ん。
[イヴァンの拳握る様子に、少し、俯く顔は口端あげて。
じんわりと染み込むアルコールのせいで感情を殺せない。
だけれどアルコールのせいにしてしまうそれが嫌いでは無いから、
ロランは割と、呑む事が好きだった]
――多分、行く、と、思う、か、も
[それでも語尾は蚊の鳴くような声だったが]
―― 篝火そば ――
ははは
[ロランの小さな小さな声。
別に酒にそう弱くはないつもりだけれど、色々あって少し回りやすい状態だった]
[鬱屈した気分を飛ばすみたいに、笑う]
[ユーリーのワインに話が及べば]
そうだな。あるなら嬉しいね。
ただ、動くのが面倒なら別に構わないさ。
ユーリーは今日一日何してたんだ?
[幼馴染の肩が揺れるをみて男はふっと笑みを浮かべた。
マクシームの反応はあえて窺わない。
長い付き合いだからこそ見なくても分かるといった風情]
相変わらずの腕みたいだな。
メインは鹿料理か、なかなか豪勢だ。
[ユーリー自身は肉を口にはしないが
妹は時折ミハイルに獲物をわけてもらっていた。
他者の食事に関しては特に口を出すわけでもない]
酸味――、か。
これくらいの方が女性受けはいいと思うけど?
可愛い恋人に贈るなら今回のをすすめるね。
[口の端をもちあげてイヴァンに返した瓶を指差す。
修行と言われればクツと喉を鳴らした]
何ならうちの樽を一つ持ってくか?
重みをもたせる手伝いくらいにはなるだろ。
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