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─広間─
[納得するような言葉に、ええ、と頷いて]
そんな事ないですよ。
いつも自分でやってると、人に淹れてもらったり、作ってもらったりするのは、物凄く嬉しいですし。
優劣なんて、つけられません。
[付け添えられた一言に笑いながら返して、カップを受け取る。
一口口に含むと、温もりが冷えた身体に染み渡るような、そんな心地がした]
―外・薪小屋―
[背後からの声に、少年は顔を向ける]
はい。
[短く返す声に、躊躇いはない]
人狼だったかどうかはわかりませんが。
反撃もなかったから、違うのかもしれない、って。
確かめる術がないのが、歯痒いです。
[顔を戻し薪へと手を伸ばして、よ、と小さな掛け声と共に抱え上げる。
少年が貧弱なのは相変わらずで、一抱えを持つのも大分重そうにしていた]
─広間─
ああ、それは分かるかも。
ボクも家では自分でやってたから……。
[そこまで言って、一旦言葉は途切れた。何を思い起こしているのかは、容易に知れることだろう]
……だから、オトさんが淹れるお茶を美味しいと思ったんだろうな。
[そう付け加えて、自分の分には砂糖を二杯。溶かし入れて口をつける。イレーネ自身も起きてから何も口にしていなかったために、染み入る紅茶がとてもありがたかった]
風邪…確かに寒い
[エーリッヒにいわれ今更自覚したように肩を抱く]
俺はいつでも正直だからな。
それでもいいから頼む。余裕のある時間にでもな。
[といって、エルザを埋葬した場所。目印に木の棒にバンダナを括りつけてることも告げる]
…今は村の面々とかに頼む気にはならん
[全てが悪いとはいわずとも見捨てた存在というのが頭に入っているからか
すぐには感情的に納得などいかずに答える]
ああ、よくわからんが冷たいっての忘れてた。
やっぱ大丈夫じゃないんだろ
広間にでもいって温まってくるな
[といって、二人が洗うのを見つつ、広間へと向かった]
それはいつかまた別の機会とかあればな。
ああ、広間の方はイレーネがいた、あとローザが食事の用意とか…してた気がする。
[主にダーヴィッドに関する話題に意識がいってたので、よく見ていなかったり]
そろそろ他の奴も広間に来てるかもな。
俺も手洗ったら戻る。
[ウェンデルの返答にはわかったと頷いた]
―一階・廊下―
[階段を降りたところで、遠くにダーヴィッドの背中が見えた。
物凄く面倒臭そうな顔をした]
…どーすッかな。
[さっきのことを説明するか否か悩むうちに、相手は台所に入る]
まァいいか。
[結局面倒臭かったらしい。
結論づけて、広間の扉を開いた]
―勝手口から外―
[躊躇いのない返答に、黙って眉を寄せた]
何故やったのかは聞かないが、
どうして彼がそうだと思ったんだ…?
俺はこの村の連中の事はよくは知らないからな。
よかったら教えてくれないか。
[一抱えだけでも精一杯そうなのを見かねて、
近寄って抱えた薪の束を取り上げようと手を伸ばす]
紅茶、用意してくれてます。
イレーネさんが。
[ユリアンに言って、見送る。
後でちゃんと聖書チェックしようと決めて]
僕も、すぐ、戻ります。
エーリッヒさん、も、…埋葬、されてたんです?
手伝えなくて、すみませんでした。
[手元やら、口の周りやらをゆすいでから、先に謝罪を]
─広間─
[言葉の間。
少女が何を思い返しているかは容易に知れるから、それには何も言わずに]
……まあ、後は、あれかな。
俺がお茶を淹れる時に考えている事が、少しでも作用していれば、幸い、ってところですか。
[冗談めかした口調で言いつつ、また、紅茶を一口。
広間の扉が開くのに気づくとそちらへ翠を向けて]
……ん。やあ。
[見えた姿に、短く言いつつ、手を振った]
ああ、広間でちゃんと暖まってこい。
[ユリアンにそう返して、振り向きながら]
ああ、手伝ってた。
それはウェンが気にする事じゃない。
[ウェンデルにそう言って、意識が完全に他にうってたせいか足をすべらせてこけかける]
…っ…
[結果頭から水をかぶったりとか]
確かにこれは寒いな……
―台所→広間―
[頬に冷たい手が触れれば、わたわたと慌てるかもしれない。
少なくとも、顔の赤みは増すだろう]
………わかっててやってるあたり、ハインさんって意地悪だよねぇ。
[頭を撫でられる感触は心地良いが、ハインリヒを見上げる視線はジト目。
その後、一通りの準備を終えれば広間に移動して、イレーネが用意してくれたあったかい蜂蜜レモンを飲みながら、薄焼きクッキーをつまむだろう
[広間の様子を聞くと短く礼の言葉をいって広間へと]
― →広間―
やぁ。ヘル姉。俺も入れてね。
[広間に向かうと扉を開けているヘルミーナがいたからそれに続くようにして広間へと入る]
さむっ
[広間にいる面々に挨拶もそこそこに、暖炉の近くへと向かった]
天文学者 オトフリートは、旅の商人 エーリッヒ を能力(占う)の対象に選びました。
どうして?
[まるで、予想外の質問だという反応だった。
手に抱いていた薪は、ハインリヒの手に移る]
――……余所者だから。
[取ってつけたように、たった一言。
理由などなかった。
少年の反応から、その事は暗に、窺い知れようか]
水も汲まないと、でしたっけ。
/*
とりあえず、占先はここにあわせとこう。
そして、投票がマジで難しい件。
自分でできそうなとこって、物凄く限られるんだよなぁ。
夜明け後の状況如何では、違う方に暴走する可能性もあるるわけだし。
むう。
[エーリッヒの言葉に、少し、小さく笑みを作った。
が、
さすがに吐いた疲れか、とっさのことに反応はできず]
ぇ。
ちょ、
何やって…!?
[もちろん、あわてて立ち上がろうとしたせいで、転んだ。
ごつん。とか音がして、ついでに少年も濡れる。むしろ酷い具合に]
……さむい、ですね。
[後頭部をちょっと抑えた。目尻にまた涙が溜まってる]
―広間―
[ユリアンが入るまで扉を押さえてから、中へ踏み込む]
嗚呼。
[昔馴染に返す返事も短い。
広間にいる面々にも軽く挨拶などしてから、暖炉の前に向かう]
―勝手口から外―
[返された返答に、露骨に渋い表情をした]
お前さん、余所者の俺の前でそれを言うのか。
…次期村長も、厳しいねぇ。
[もちろん、明確な理由はなかったのだろうとは察していたが、
それだけじゃない何かは、本当にないのか?と表情を窺う]
ああ、お前さん、汲んでこれるか?
[片手で薪を持ちながら、もう片方に持つ空の桶を振って]
できるなら、頼む。
そしたら俺はもう薪を一束抱えて戻るから
[できるか?と]
─広間─
[やって来たヘルミーネとユリアンには会釈を。二人にも紅茶が必要か訊ねて]
お茶を淹れてる時に考えてる事?
[オトフリートの言葉には疑問を乗せて言う。紅茶に口をつけながら、ローザ手製のパンを千切って口へと放り入れた]
本当に悪い…。
[ウェンデルの手をとって起き上がらせて]
着替えはあるか?
なければ服貸すが。
[自分は濡れた服を、とりあえず上だけ脱いで軽く絞ったり。
右肩に数字のようなものとマークが黒く見えるかもしれない。
見るものが見れば、ある地方での奴隷につけられてた焼き鏝のあとだと分かるかもしれない]
[疲れもあったというのもあるが、とりあえず椅子の上に垂れながら火に当たって]
お茶…?ああ、頼む。
さっき水浴びして寒いしな
[イレーネに頼んだが、相変わらず垂れてるんは変わらないという。]
[蜂蜜レモンの味と香りと温もりに、すこしだけ落ち着いてきた様子で。両手で持ったマグカップをちびちびと舐めるように傾ける。
後から顔を出してきた面々に気付けば、カップをテーブルにおいて]
ヘルさんもユリちゃんも、おはよー。
クッキーでもパンでも、食べれたら食べてー。
[自分はスライスアーモンドを載せた薄焼きクッキーをポリッと]
/*
うぬ、事前は起きにくそう、か。
疑いをかけられそうなのはユリさんだよねぇ。
それ以外が吊られても裏技的に殺せなくはない、けども。
どうしようかな。
[少年は無言の侭に手を差し出してハインリヒの手から空の桶を受け取る]
……だって、
[音になったのは、承諾とは違う言葉]
今まで、何もなかったんだ。
平穏で、何もなくて、……レーネは詰まらないって言うかもしれない、
でも、
事件なんて起こらなくて、人狼なんていなかったんだ。
[俯いた顔には影が落ちて、相手には表情は見えないだろう。
ただ、淡々としていた声は揺らぎを帯びて、桶の取っ手を持つ手が震えた]
いえ。
今のは、僕も悪いので。
[遠慮なく手は借りる。
問われた言葉に瞬いて、笑った]
持ってますよ。
それにエーリッヒさんの服だと、僕の身体には大きすぎます。
[身体を見比べて、ね、とやってみせ。
肩の黒いものに気付いて、首を傾げて手を伸ばした]
─広間─
[短い返事と共に、暖炉へと向かう昔馴染みを見送って。
同時に入ってきたユリアンにも、や、と短い挨拶を]
うん、そう。
「少しでも、のんびりできますように」ってね。
[イレーネの問いには、冗談めかした口調でこう返す]
……祖母ちゃん譲りの、ちょっとしたお呪いですよ。
─広間─
水浴びって……この時期に何を無謀なことを。
[ユリアンをアホの子を見る目で見た。言いながらも紅茶をカップに注ぎ、ユリアンへと差し出す]
そうだな、貰えると嬉しい。
[イレーネにはそう言って頼んだ]
すまない。
…相変わらずだな。
[場所を開けつつ垂れているユリアンに苦笑を浮かべるが、疲れが滲むのは否めない。
暖炉前の床に座り、冷たい身を守るように膝を抱えた]
[ユリアンたちが戻ってもまだ埋葬された場所に残っていた。
引き摺るのは何か。引き摺られるのは何か。
見たいのは何か。
見たくないのは、何か。
ドサ、と針葉樹の枝から雪が落ちる。
その音に背を押されたかのようにして建物の方へ移動した]
ああ、一応俺のよりも小さいサイズの服もあるからな。
[子供用とは口にしなかった、以前のことがあったから]
あるならいいんだが。
さすがに俺の着てるサイズの服はな。
[伸びる手には気付かず。
特に隠すつもりもない様子で]
─広間─
少しでも、のんびりできますように…。
[冗談めかした口調のオトフリートの言葉。反芻するよに言って、カップに視線を落とした]
おまじない…。
そう言うのもあるんだ。
[初めて知った、とたゆたう色つきの水面を見つめる。縹色を瞬くと、水面に映った瞳も瞬いた]
―広間―
…………ユリちゃん。
何とかは風邪引かないっていうけど、それって迷信だからね?
[水浴び云々という声が聞こえれば、ホットレモネードの入ったマグカップを両手で持ったまま、そんな事を言う]
―勝手口から外―
村の連中を疑いたくないのはわかるがな。
[はあ、とため息をつく。
見えない表情は敢えて窺おうとはせず。
ただ震える手元に気付けば]
とにかくさみい。俺はさっきからずっと外にいんだ。
そろそろ凍えちまう。
お前さん、早く井戸で水汲んでこい。
[早く戻ろうと促した。
もちろん、寒いから震えているとは思っていなかったが]
─広間─
……ミーネ?
[暖炉の傍に座り込む姿。
いつになく、疲れたように見える様子に僅かに眉を寄せ]
……ユエ。
[小さく猫の名を呼び、目で暖炉の方を示す。
猫は相変わらず物言いたげにじいいいいい、とこちらを見上げていたものの、やがて、渋々という感じで足元を離れ、ヘルミーネの方へと向かった]
―広間―
あ、あたしも料理作るときとか、お酒注ぐときとか、おまじないするよー。
『おいしくなーれ、おいしくなーれ』
って、胸の中でお祈りするの。
[オトフリートとイレーネの会話にはそうやって割り込む]
―広間―
後で頂くよ。
[ローザに片手を上げながら、そう答える。
視線は再び暖炉の火へ。
ユリアンの水浴び発言には何も言わない、というか自分もやってたので言えなかった]
朱。
[燃える火を見つめて、呟く。
途端熱を持ったような痣に眉を顰め、そっと手で押さえた]
[食べれるならばという言葉には少なく首を横に振るのみで答え]
はぁ仕方ないだろ…エルザ運んだときに血がついちまったんだから
血まみれでうろついても構わない…はずないだろ?
会う度に叫び声と気絶をワンセットでお届けするやつもいるわけだし
[イレーネの視線やローザの言葉に肩を竦め答える]
[離れる前、そっとバンダナに手を触れた。
もう消えているはずの、感じられないはずの温もりを求めるように。
そして気がつけば光の中に、それでいて光の外に佇んでいた]
あぁ、商売品です?
[小さいサイズという言葉に、なんとなく納得したような声音になる。
流石に子供用とかは考えてないようだ]
ここに来るまでもけっこうありましたから、服は替えがあるんです。
――…?
[気にしない様子に、ちょっと指先で触れてみて]
これ、どうしたんですか?
[こういうのは見るのが初めてなようで、首を傾げた]
─広間─
[割り込むよに聞こえたローザの言葉。はた、と何かに思い当たる]
……あ。
もしかして、前にオトさんが言った、”気持ち”?
[紅茶のカップから視線を上げて、ローザとオトフリートを交互に見やる]
─広間─
ええ。
……前にもちょっと、言ったかな。気持ちの問題、っていうの。
あれも、同じですよ。
[カップに視線を落とすイレーネに、こう言って。
ローザの言葉に、そちらを振り返る]
ああ、なるほど。
それもあって、あれだけいい味が出るんですねぇ。
[返す言葉はのんびりとしたもの]
ま、これが一番今は楽ですから。
[たれたれもおふざけではないというようにヘルミーナに答え]
ヘル姉は疲れてるみたいだけど…大丈夫?
[続く朱という独り言には聞こえなかかったように表情は変えることなく振舞った]
―広間―
[イレーネには礼を言い、紅茶を左手で受け取った。
脇腹から手を離して、カップを両手で包む]
ん。
…嗚呼、ユエ。
[昔馴染の声に振り向き、直後その目は猫を見る。
撫でようと伸ばす手は、まだ大分冷たい]
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