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[ナターリエに続き姿を現し]
……エーリッヒ、お主何か変調をきたしては居らんか?
[訊ぬは先に感じた異変について。変じた場所を探し視線を彷徨わせ、辿り着くはエーリッヒの左手]
計ったようなタイミングですわねぃ。
< 口調ばかりが流水の竜を真似、笑みを含んだようになる >
いえ、もし悪い想像が当たっているのなら、
人手は一つでも多いほうがいいのだから、
用がないなんてことはないわぁ?
―食堂―
[窓の一つの鍵をあける。]
[それから、少し開く。]
[ベアトリーチェの居場所を、必ずわかるようにしなければ。
雨の降った後でよかった――水の魔法が使える。]
[疾風怒濤、動きの速さで他の追随を許さないのも疾風の由縁。
単純な「速度」だけなら、雷撃や陽光、時空と比較はできないのだが、それはそれ]
っとに!
おっちゃん!
あんた一体、なにやってんだよ!
[床とお友達になったクレメンス、いつものノリなら踏んづける所だが。
ピアがきき、と鳴いて耳を引っ張り、舞い散る粒子を指差す]
……なに、コレ?
[きょと、としつつ呟く。
更に、なんか復活遅いのに違和感があったのか、踏んづけずにおいた。
代わりに、『風雷棒』の先で粒子を突付こうとしてみたり]
[メタルの左腕は、大地の司る鉱物より鍛えられる、そのため地竜には変調を気付かれるかもしれないとは思っていた。だからこそ、逃げ出そうとしたわけだが]
いえ、その、別に、大したことはっ!
[ここで寝違えた、はもう無理ですよね、な感じで、じりじり後退]
[エルザとギュンター、そしてティルの交わす言の葉は黙って聞いていた。
下に下りるか、との話には頷いて]
…ともあれ、どうすべきが最善か考える必要がありますね。
[いっそ暴走させて、というティルの言葉には頷きかけたけれどギュンターの眉間の皺に思わずやめたのだった。
そしていま、風雷棒がめりこむクレメンスを見たけれど、彼自身より周りの琥珀色が気になったのは非道と言われるだろうか。]
…これは?
[そっと手を伸ばし、琥珀の粒子に触れようと。]
機鋼竜 エーリッヒは、流水竜 ナターリエ を能力(守る)の対象に選びました。
機鋼竜 エーリッヒは、月闇竜 オトフリート を投票先に選びました。
―食堂―
[片付けると言う月闇の竜にカップを渡し、青年は暫く目を閉じて記憶の整理をしていた。
やがて窓の方へと歩み寄る月闇の姿をレンズ越しの紺碧が追う]
……そうですね。
[花茶を飲んだ身は温かいが、窓の隙間から入る空気は足元へ流れひやりとさせる]
………。
[窓の外に満ちるのは淡い闇か、薄い影か]
……逃げられぬよう、
きちんとしたところで話そうかの?
< 手出しはしないものの、立ち位置の関係で機鋼の仔竜を挟み込むようになり、退路を断つ位置に佇む >
大したことじゃろうが!
[逃げようとするエーリッヒの腕──左腕を掴み上げる。その掴んだ感触からして普段とは違うものと変貌していた]
──……ボロボロではないか。
何をしてこのようなことに…。
[己が左手でエーリッヒの左腕を持ち上げ、労わるように右手で擦る。そして感じる微かな剣の気配。訝しげに首を捻る]
…何ゆえ剣の気配が…。
ともかく、食い止めねば。
[構成する鉱物へと働きかけ、その崩れを抑えようと試みる。エーリッヒの腕を持ち上げる左腕から覗く黒き腕輪。それは何かを中和するが如く鈍く光った。どれ程効果があったかは定かではないが]
―廊下―
[粒子はちらり、ちらり。おそらくティルの身からも現われては、クレメンスの周囲を巡りそして消えてゆく。棒でつっつかれれば、何をするもなく大人しくつつかれその起動を変えた。
そんな間にたっぷり10秒。会心の一撃は回復に長い時間をかけたらしい。
それでも10秒なのが。]
ってえーーーーーっ!あにすんのよティル!!!
[やっぱり起き上がりはいつも通り。
顔を上げれば何事もなかったように平時にもどるも、床に座ったまま、ティルを見上げるような格好に。]
なにって…何が?
[琥珀についてか、何をやったかについてか。
それとも両方についてか尋ね返した。]
だ、大丈夫ですか!?
[思いっきり潰れたクレメンスに、思わず出そうになった悲鳴を飲み込んで。慌てて傍に寄った。
いつもなら即座にむくりと起き上がってきそうなものなのに、そうならなかったのが心配だった。
けれどその懸念も10秒で消えたりするわけだが]
この琥珀は…?
[不思議そうに手を伸ばしたのは他二人と同じか]
[幼子はぐるりと回廊を遠回りしながら、食堂へと向かう。
逆の方へと進めば遥かに食堂へと近い筈であるが、前回幼子が食堂へ到った道は確かに此れと同様。
はてまさかと思ったが幼子は食堂へと続く道程を知らぬのやも知れぬ。
帰路は心竜殿に部屋へと送って貰った筈であるが成る程、帰路を逆に辿るには風景が些か異なる。慣れぬ場所を幼子が歩くには、目指す場所が決まっている今冒険をするには不向きであるのやも知れぬ。
たっぷりと時間を掛けて、漸く幼子は食堂へと到る。
他の個室とは異質とも言えるその扉を押し開けて、仔はおずと顔を覗かせた。]
― →食堂―
[影の言葉に、ナターリエも微笑む]
まさしく。
人手は多ければ多いほどいいですぁ。
[そう言って、右手の人差し指を、左手の上でとんとんと叩き、思考を進める]
……そうねぃ。
貴方を疑っている点はただ一つ。それを私は解消してほしいところ。
先日の、「影」の如き、混沌のカケラの大量発生。
それについて、お話を、嘘偽り無く聞かせてほしいですわぁ。
[穏やかに。だが、限りなく鋭い視線でノーラを見つめる。
彼女が影のように相手の姿を映すように、ナターリエもまた、水鏡のように相手の姿を映し出す]
…つっ!
[メタルの腕にも神経は通っている。それは無機の生命と有機の生命を併せ持つ機鋼故の特性。痛みに顔を顰めながら、中和を働きかけるザムエルの行動に、目を見張った]
ザムエルさん…やっぱり、本当にあなたが…?
[対なる剣の力は、確かにいくらか浸食を食い止めた。が、元凶である剣の悲しみ、或いは怒りの深さ故か、完治には至らない]
[琥珀の光の舞。
自身からも零れるそれに、きょとり、としつつ]
あにすんのよ、じゃねぇよっつーか、そりゃこっちの言い分っつーか!
何、は。
何から何まで全部。
は、めんどーだから、ここで何やってんのかと、コレが何かについて。
[言いながら、『風雷棒』でまた琥珀をつつき]
―食堂―
[大きな音をたてたのを聞き、目を離す。]
[何かを言おうとし、それから扉の開く音にそちらをみた。]
ベアトリーチェ殿
[先も会った子に微笑みを]
―食堂―
ごちそうさまでした。
[ゆっくりと歩いて扉に手をかける頃、硝子の割れる音が響いた。
それとは別に感じた違和感は、大地竜の黒い腕輪だろう。青年の口元に笑みが浮かぶ]
おや、いらっしゃい。
[触れた扉は力を入れる前に薄く開き、覗いた仔竜に微笑みかける]
どうぞ、中に。
[そして入れ違うように廊下へと出た]
月闇竜 オトフリートは、大地竜 ザムエル を投票先に選びました。
[ノーラと話しながらも、エーリッヒの言葉には困ったように笑み]
おバカさぁん。
何があったのかは知らないけれど、もし、大地のが貴方の敵になっているならば、貴方を癒すはず無いでしょう?
[そこまで言うと、―――くん。と鼻をひくつかせて]
流……水。
何故、貴方から流水の気配が?
…?
――オト!
[大きな音は幼子の耳にも届いたか、不思議そに一度周囲を見回し
しかし中に居た人物に仔の意識は即座に其方へと向けられた。
先日ほどの賑やかさは無いが、良く見れば心竜殿も中に見られる様子。
もう僅か扉を押し開け、幼子は顔を綻ばせる。]
…あのね、おみず。
のみにきたの。
……今更隠しておいても無駄じゃろう。
儂が剣を持つと言うことは既に連中には知れておる。
[中和を働き掛けながら小さく息を漏らす。ある程度食い止めると、己が左手を持ち上げ、黒き腕輪を示すように見せ]
この通りじゃ。
これが連中に奪われし聖魔剣が対、神斬剣よ。
「揺らすもの」の干渉を阻止し、この剣を護ることが今の儂の使命。
竜王様達より命じられたことじゃ。
[エーリッヒに告げる言葉はもちろんノーラにも届くことだろう。言葉を言い終えてから、ナターリエとノーラのやり取りを視界に収めた]
お水ですね?
わかりました。今淹れます。
座って待っていてください
[微笑んで、コップを取る。
アーベルが出て行くのも笑顔で見送った。]
―廊下―
[ティルの後から来ただろうエルザには、座ったままひらり手を振り。
その後から他の竜らが来るようであれば、そちらにも手を振るだろう。何時もと変わらない様子で。]
おー。おいさん死ぬかと思ったわ。
[ないない。
琥珀を注視するエルザと、ティルの質問にはまず同時に答える。]
ああ、それ俺の秘密兵器…ってわけじゃねんだけど。
そいつは生命の中にある、生命を構成しているものの一部で、俺はそれを使って自分やら他人やら回復させたりしてんのな。
他人の力をこっそり横流ししてるから回復早いし量も多いんよ。
[まぁつまり、ティルの中から出てきたティルの力もばっちり頂きました。
ということで。]
…こっそりって、見えてちゃこっそりも何もあったものじゃないと思いますけれど。
[クレメンスの言葉には、ティルの後ろから呆れたように零し、腕を組んだ。]
嘘偽りなく、という言葉を貴方から聞くとはねぃ。
< 微かに笑みが浮かべられた。
己を偽りと称すものが、そのようなことを――と >
嘘と偽りで出来たものには困難な話ですわぁ。
暴走した影輝の力ゆえ、欠片はその形状を変貌させた。
私はそう見ていますけど?
< 朗々と語る翁の姿を視界の端に留めながら、言う >
―廊下―
[雷撃竜にへらり笑って。]
うはははは!まぁ普段は俺にしか見えないからな!
他人に見えるようになったんは…ここ最近になってからだ。
[力を得てから、他人に見せる事が出来るように。
うっかり油断すると見えてしまうというのには、今実例もって気づいたのだが。]
[扉を閉める直前、オティーリエの奥底を知らず笑み返す。
クレメンスからの声にも頷き一つ]
えぇ、そちらも。
[既に食らった後だとは知りません]
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