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[何よりも、と少年の口から紡がれれば>>104
白い少女の肌がぱっと桜色に染まる。
他意はないとはわかっていても
やはり嬉しいような恥ずかしいような気がして
はにかむような笑みを浮かべそわりと視線が揺れる]
ん。フォルも宿のお手伝いで忙しいものね。
おじさんもフォルが居るからきっと心強いんじゃないかな。
――…私も、ね。また、フォルと一緒に遊びたい。
[手に触れるぬくもりに顔を上げゆると微笑む]
うん、全部終わったら。
[しっかりと頷いて彼の言葉に応じる]
かわいい…。
[やはり自覚は薄かった。
が、ベルさんに可愛いと言われると難しい顔をして]
………好きな人の前で、他の子と一まとめに可愛いは良くないと思うノ。
――…これからも一緒に居たいな。
[こんな状況で贅沢な望みだろうか。
それでも思いを言葉にして少女は少年に小さく笑ってみせた**]
[少女>>105が頬を染めるのを見て、また少しドキドキした。
この気持ちが何なのか、まだよく分かってはいなかったけれど]
そうかなあ。
雑用しなくていいのはありがたがってるかもしれないけど。
[褒められると照れ臭くて天邪鬼を言ったりするけれど、誇らしげに頬が染まるのは隠しようがなかった。
私も、と言わるとまた嬉しそうに何度も頷く]
じゃあ、約束しよ!
[戻る前、小指を立てて少女に伸ばした**]
……ベルさんよりライヒに言われる方が嬉しいカモ。
[うん、と勝手に一人で納得する。
ライヒに言葉が届かないことが寂しくて、哀しいと思う理由は理解していない。**]
えぇっと…
[好きな人の前でとか、照れるゲルダとか、さらに居心地の悪さのようなもの憶えながら]
寝ようかな。
[ころんって横になっていろいろから*逃げた*]
アーベル?
[唐突に寝ると言い出した幼馴染を不思議そうに見たものの、起こそうとはせずにその横にちょこんと座って。
腕を掴んでいた手は、服の裾を握り直した。
そのまま話を続けるなら、アーベルの邪魔にならないように小声で会話を続けただろう。**]
雑用だけじゃなく、そのうち
料理のお手伝いもフォルの役目になるかもしれないよ。
苦いスープが有名になったら困るもの、ね。
[約束の言葉と差し出された少年の小指>>107
少女は同じように小指を立てて、少年の其れへと絡ませる]
ん、約束ね。
[指きりのフレーズを口ずさんだ。
この約束を守りたいと思う。
守るために努力をしよう。
既に事件の犠牲者はたくさんいて
御伽噺のようにめでたしめでたしとは言えないけれど
これ以上犠牲が増えないように
少女は微力ながらも力を尽くしたいと、思う**]
[ゲルダ達のところから掻き消えた僕の身体は、別の場所に現れる。
最初に向かったのは僕の身体を運んだオトフリートとライヒアルトが居る場所。
僕を運んだ後に何やら話し込んでいたらしい。
少し後に解散の気配が見え、僕も直ぐにそこから姿を消した]
[次に現れたのはフォルカーとベアトリーチェが居る場所。
客間がある方では無かったようだから、ここはフォルカーの部屋なのだろうか。
彼らの話は耳に入らない、入れない。
ただ何かを確認するように眺めて、直ぐにまた姿を消した]
[最後に現れたのはイレーネとリズが居る場所。
彼女達も話をしているようだったか。
その内容はやはり、耳にしない。
今は”悪い癖”が出ていたから、聞こえるはずがなかったのだ]
[残りの人狼もクロエのように、髪の色の毛色を持つのだとしたら。
月のような色に該当するのは一人しか居ない]
[ライヒアルトは黒曜石の如き黒。
オトフリートは枯葉の如き朽葉色。
フォルカーは深き海の如き青藍。
ベアトリーチェは月とは対極の太陽の如き金色。
イレーネは系統は似ているけれど、より色の濃い錫の如き銀鼠]
[月と称する色合いの髪を持つのは、幼馴染のリズだけだった]
……僕は、知らず知らずのうちに君を殺そうとしていたんだね。
[呟いて、顔に載せたのは、苦笑い。
その時になってようやく周囲の声も聞こえるようになった]
[殺そうとしていたことに対する謝罪は紡がれない。
仮に生きている時にリズが人狼だと知れても、僕は彼女を殺そうとしていただろう。
そうあるべきと定められていたために。
それでも苦笑いが零れたのは、無意識に選択肢から外すくらいには、彼女のことを周りよりも特別に思っていたからだ]
君を責める気は無いよ。
……けれど、君が苦しんでなければ、良いな。
[リズが享楽に耽っていると言うのは知らなかったし、気付けるはずも無かったから。
彼女を見詰めながらぽつりと呟く。
生き延びて欲しいとは思わない、思えない。
そんな思考には至れないために。
ただ苦悩が無ければ良いと、それだけを願った]
[しばらくリズとイレーネのところに滞在した後、僕はまた別の場所へと姿を現す。
それは今まで暮らしていた祖父の家。
羊皮紙の散らばったテーブルには、置かれたままのリュートがあった]
…もう、引けないのかな。
[現世の理から離れた故か、生者にも物にも触れることが出来ない。
リュートにも触れられないのだろうかと、弦を一本、弾こうとしてみた]
《.........ポロン》
[触れられぬと思ったのに、弦は振るえ音を奏でる]
────………。
[一時、弾いた手を伸ばしたままの状態で固まり。
やや後にゆっくりと両手をリュートへと伸ばす。
現世にあるリュートからもう一つ現れるようにして、僕の手にリュートが納まった。
弾きたいと願ったが故に起きた奇跡なのだろうか。
使い慣れた感触を持つ楽器が今、僕の手の中にある]
[その楽器を手に、僕は家から姿を消し、宿屋の屋根の上へと現れた。
屋根に腰掛けるようにすると、静かに、リュートに指を走らせる]
[爪弾き奏でるは穏やかな調べ。
生前父に教えられた、幸せを願う祈りの曲。
その曲に込められた意味を知らぬまま、僕は静かに曲を弾き*続けた*]
/*
また誤字ったちくしょう。
「振るえ」じゃなくて「震え」だべさ。
ちなみにオトフリートが朽葉色なのは、わざとです(何
/*
さて、どーしよーなー。
どーやら、リーゼのひとはまだ落ち着きそうにない感じだし。
いやまあ、あれは大事にせんとならんリアルだから、そこはいいんだけど。
どう、流して行けばよいのやら。ら。
/*
そういえば昨夜は気付かなかったけど。
よくあれで照れたの解ってくれたなアーベル。
クロエと同じ扱いで拗ねたというパターンもあったのに。
いや、そのパターンは私思いもしてなかったが。(
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