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[顔を上げた
その片目だけは、光をうつしていない。]
…………いまは
くれてやる。
[立ち上がり、部屋を出た。
階段を降りる。
血の匂いも消えた共有スペースを通る。]
何を得る?
[暫し悩む。
欲しいのは音色の力。音色と同じだけの力。
それを使って何をするとか、そういうことは考えてなくて]
音色のようになる。
そうすれば寂しくない。
おにいちゃんは、しんじゃったん、だ
[かわいた筈の目がまた涙をこぼす。
背後の、ヨウコの言葉が聞こえたのか。
いちど、立ち止まったけれど、目を離すことは出来ず]
『桜の樹の下には屍体が埋まっている!
これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことぢゃないか。』
[それが頭の中に過ぎっただけなのか、それとも口唇から音として零れたのか、洋亮には分からなかった。]
桜…
屍体…
死………
何、言って、
[撩乱と咲き誇る桜の下、ただ呆然と舞い躍る白い白い花弁を見つめる。いくつの身体が消えたのか、どこへ消えたのか、それを知る術もなく]
そう、アナタのように。
ヨウコはエノモト先輩のようになりたかった。
寂しいと泣くのではなく。
自分の力を示せるような存在に。
[交じり合ってゆく意識]
ずっと音色に憧れていたんだよ。
[それからフユは、桜の樹のもとへ歩いていき
生徒達の後ろから、舞踊る白い花弁たちを見た。
樹の根元に横たわっていたモモの身体もまた、花びらとなってその中に混じっていくのを見た。]
「自分の力を示せるような存在」、ね。
ひとは互いの孤独を知り得ない、か。
……面白いね。
……暫く、アンタの様子を見てることにしたよ。
死んでしまったの。
日月君も、友梨ちゃんも。
きっと、響子会長も。
――皐月さん、も。
[その喪失の闇は深かった。
冷静にも聞こえる、けれど感情の宿らない声でそう告げて。
桜を見て。
ヨウスケを見て。
マイコを見た]
[ダン、ダン、ダン。
無意識にか、ボールを跳ねさせて。
地に残った滴が、水飛沫を上げる。
洗い流されたのか、吸われたのか。
そこから緋い軌跡は、消えている。]
[ひとりで居るのは嫌だけれど、
誰かと一緒に居るのも怖くて。
咲き誇る桜の大樹の傍に集う、
見えた人影に近寄る事はなく。
落ちていた黒い機体を拾って、
舞い上がる白い花弁を眺める。]
…………。
[夜空に消えていく光の粒子を、ぼんやりと見つめる。
それから、転がった空き缶に目をやって]
……ケン……なんで、お酒なんか……?
[ぽつり、呟いて。視線は再び、桜へと]
…………。
[しばし、かすんで見える桜を見つめた後。
ふらつく足取りで、下へと向かう。
建物の中に入っても、風は、慕うようにその後を追って]
[純粋な”力”への憧れしか持たなかった憑魔。
幼い頃からの寂しさを覆い隠してきた葉子。
その二つが交じり合った結果が、これ]
……音色、手伝ってくれるの?
―桜の花開く数刻前・学校内敷地境界―
よ、っと…!
[最早常習とも言える、ひらりと舞う2つの影。
外と敷地を隔てる壁を乗り越えて。]
…───、…何だ?
[たし、と僅か塗れた地の上へ着地する複数の音。
「楽勝っ」やら嬉しげに声を上げる友人に続くように
敷地内へ降り立った、瞬間。背筋を這う底知れぬ感覚にゆるりと瞬いた]
[久留米は、自分のために、学校に泊まっていたのだ。元担任の責任だから、と、日本での授業に必要なだけの補習を一人で請け負ってくれた。デートの相手も居ないから構わない、と、代わりに向こうで使っていたテキストを教材に提供してくれればいいと…笑って]
あ
[ひらり。さくらのはなびらが舞い落ちて。
一度視界を奪われたあと、そこにかれはいた。
桜の根元。
よく見えた。
それは何故なのか。
たっと地を蹴り、そのそばにかけよる。
近くに他の姿もとらえたけれど、かれのそばに]
[歩いて来たヨウスケの近くまで行き]
ヨウスケ君…………いや、ごめん。
何でもない。
[何かを言おうとして止めた。
彼もまた何かを失ったのだという気配を
体中から発していたから。]
[握っていた手を開いた。
フユの掌の上に、桜の花びらが一枚。
それが牧原モモであったものかどうかは
既に分からないが。]
[マイコやヨウコたちとともに桜の木の近くへ
そしてヨウコから、ワタルやユリの他にも死んだ人がいたことを聞かされる
だが、それを聞いて大きな動揺を出すことなく]
…………そう
[ただ俯き、それだけを呟いた]
[ゆっくりと、後ろを振り返る。
そこに聳え立つのは今し方乗り越えてきた筈の、
『外』と『中』を隔てる、壁。
きっと、今では入る事はおろか
出る事すら、叶わないのだろうけど。]
……。
…うっわぁ俺、若年性痴呆?
[ふと、浮んだ言葉を反芻して、瞬いた。ぽつりと言葉を零す。
何が出れない?たった今、自ら乗り越えた壁から?
……一体何を言ってるのか自分は。随分と滅茶苦茶じゃないか。
馬鹿らしいとばかりにふるりと頭を振って、友人へと向き直る。
向き直ろうと、して。]
[降りてきて、ふと覗いた共有スペースには誰もいなかったけれど。
そこで何が起きたかは、感じ取れた]
……みんな……外、か。
[みんな、が誰を意味するのか。
わかっているのは、恐らく本人だけだろうが]
…………。
[一つ、息を吐いて。
外へ──桜へ向けて、歩みを進める]
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