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[沈黙のまま心を委ねていた旋律は消え]
[眼前の焔もまた消えいく様に、か細いものとなっていく]
[柔らかに息を吐いて、女も広間の外へと出た]
[薪を探すつもりか、他の理由があるのか語られる事は無い]
[少し進んだ先で聞こえた破裂音に身を竦め、緋の靴をそちらに向ける]
[チリン][チリ、リィン]
[普段よりも忙しなく鈴が鳴るのは、早足ゆえに]
…何か、あったのですか?
[蒼の色彩を見つけ、キッチンの中を覗き込む]
死ぬようなもんじゃないな
どうせなら――
[それ以上は口にはしなかった]
[冷めた目で、一度振り返り、再び音楽室へ向かう]
吹っかけ?
[そういう問題なのかと眉根を寄せていたが、
軽く返された台詞に疑問が口をついて出た。
眼差しは伏せられた眼ではなく、
白の巻かれた腕へと注がれている]
……色々って?
[凭れていた壁から身を起こし、歩みを進める。
僅かな扉の隙間。外と内、二種の光が混ざり合う]
あ、ナ、ナサニエル行って来てっ。
[イザベラの頼みにナサニエルへと声をかける。こちらも身体が竦んで直ぐには動けないらしい。ナサニエルがイザベラの方へと向かい手を貸す。その間に後ろから声をかけられ、首を巡らした]
キャロル。
よく、分かんないけど、何かが爆発したの。
[表情は驚きに強張ったまま、キャロルに対して知る限りの説明をした]
のんだくれ ケネスは、見習いメイド ネリー を投票先に選びました。
違うなら、良かった。
[安堵を帯びた響き]
[けれど続く言葉は低く]
[滲むは獲物を求める獣の欲]
うん。そう。
清めてしまったのだって。
――詰まらない。
問答無用で、掴みかかられるとか、な。
[その際の相手の意図を察するなどかなわぬ事。
それ故か、声音はやや低く]
色々は、色々……。
見たくないものを、隠す、とかな。
[言いながら、右手で包帯を抑える。
抑えているのは、その下にある異質な紅]
いやあ……本当にすいませんすいません。
[ナサニエルに謝りつつ、肩を借りて立ち上がる。]
珍しい発電機見つけたので、見ていたら爆発したんです。
その………
[頭をポリポリと掻いて。]
卵が。
[探す人の声がそこの部屋から聞こえ、さすがに男は暫く悩んだ]
[だが中を覗くと、どうやらピアノの前に座っているわけではなさそうだ]
なんだ
弾いていたのはお前か
[どこか声にはほっとしたような感情があった]
[だが、まずはとカップをラッセルへと向ける]
飲むか?
ホットミルクだが
ちゃんと足は洗ったんだろう?
[話に加わるつもりはなく、*あまり口は挟まない*]
わぁ。こわいね。
……ああ、でも、仕方ないのかな。
殺さないといけないんだもんね。
[日常には異質な筈のその単語は、
違和なく平坦な声の中に溶け込んだ]
……?
それと、清めるのがどうとかと、関係があるの?
[白は手に隠される。
その白の隠すものなど、見えるはずもない。
手は鍵盤へと伸び、押え、一つ音を鳴らした]
爆発、でございますか?
[形の良い眉の根を寄せ、女は室内を眺め見る]
[特に荒れた様子は無いことがか不思議そうだった]
[男の手を借りて立ち上がる人物に、視線を投げ答えを得る]
……。
[とても短い溜息を吐いて、女は奥へと進む]
[もはや炭と化したものの乗った皿]
[その上を何も言わず、屑篭へと放り込んだ]
壊滅的にございますわね。
クー。
クーも、聴きに来たんだ。
[微かな感情の揺らぎを捉え]
……クーも、女の人がよかった?
[疑問と共に視線を返す。
二つの問いかけにはそれぞれ頷いて、
差し出されたカップに手を伸ばして受け取った]
……なんだ、ってな。
あんたも大概、言ってくれる……。
[室内に増えた気配と、声。
蒼氷を向けた先には、カップを手にした赤髪。
声に潜む安堵めいた響きに疑問を感じながらも、それを追求する気にはなれなかった]
/*
ごめんよごめんよ、ありがとう(´Д⊂ヽ
昼から居たからptが酷い。
明日からは昼居ないから、節約出来るよ!
仕方ない、って。
……お前もあっさりと言うんだな。
[違和なく織り込まれた言葉に、掠めたのは苦笑。
だが、それがこの場の真理と受け止めているが故か、それ以上は言わずに]
どう、と言われても、な。
……腕からとれないものを見たくない、いらない、と思っても。
腕を切り落とせなければ、せめて見えなくするしかない。
だから、見えなくするために、血染めにしていた。
そうしたら、厄介の種になったんで、血を落とした。
ま、それだけだ。
[説明は淡々と。
何でもない事のよに、綴られた]
[横を通って行くキャロルに視線を向けながら、何度か深呼吸。強張った身体を解すと一度深く息を吐いた]
真っ黒の何かに、爆発した卵…。
イザベラ、料理ダメなのね…。
[捨てられる黒い物体を視線で追い、呟いた]
学生 ラッセルは、見習いメイド ネリー を投票先に選びました。
作れないのなら、そのままで食べられるものを探した方がよろしかったのではありませんこと?
[開いている戸棚を探すも、その類は案外に少ない事に気付く]
洗うのは、面倒そうですわね。
[特段にそれ以上をする気は無いらしい]
……だって、そう言っていたから。
オレも、死にたくはないし、仕方ないって思う。
あなたは、違うの?
[黒塗りのピアノを背に、床に腰を下ろす。
ハーヴェイの顔は見えず、相手からも死角の位置]
……ふぅん。
服の袖で隠したり、包帯を巻いたり、
それだけではいけなかったのかな。
いえね。少しお腹も空いたし、この共同生活も
いつまで続くかわからないではないですか。
[右眼を誰とも合わさないように横を向く。
すると、左眼はずっと彼女らを見つめるように。]
私もね、お台所の仕事覚えた方がいいかな、と。
慣れないことはしないものです。もう二度としません。
[まだ、力が入らない足取りで皿を取ると、不器用に洗い始める。]
ええ、二度としませんとも。
確かに、言われたけどなぁ……。
[声にはどこか、呆れたよな響きが混じる。
続けて向けられた問いに、思案するよに蒼氷を伏せて]
俺は……そうだな。
生きる時は生きる、死ぬ時は死ぬ。
人なんて、そんなもんだ。
だが、理不尽な死を無抵抗で受け入れる気は、ない。
仕方ない、というよりは、俺が俺としてあるためにやる、って感じかね。
[言葉と共に、再び白と黒に触れる。
旋律が織り上げられてゆく。
それだけでは、という疑問には、ああ、と短く頷くのみ]
……とりあえずそれに卵を入れるとダメってのは分かったわね。
[イザベラが発電機と言う箱を見て、やや呆れたように呟いた]
ああ、そうそう。
イザベラ、鏡あったわよ!
据え付けの大きな鏡だから、ここには持って来れないけれど。
手鏡の類はどうしても見つからないのよね。
[腕を組んで溜息。それでも、当初約束していた鏡の話をイザベラへと伝えた]
え、見つかったんですか!?
[シャーロットの方を向く。手にしていた皿は
流し台にガタターン、と大きな音を出して落ちる。]
どこの部屋ですか?どこの。
そんなもの?
[余り理解していない態で首を捻り]
理不尽じゃない死って、寿命ってことかな。
生死より、自分が自分であることが、大切?
[押されるに従って楽器は内部で振動し、音を奏でる。
背に伝わる感覚を味わいながら、カップを傾けた]
あったかーい。
[続くのは、緊張感のない感想]
[女は漸く、眼の前の人物の視線の向きがちぐはぐであることに気付いた]
[こちらを向いた左眼のみを見つめる]
慣れないことをしないつもりならば、それも危険なのではございませんか。
[皿を洗い出す様を見つめ、背を向ける]
[特段、鏡には興味が無いようだった]
[先行く彼は道の先で待っていたでしょうか。
それとも気付かずに入って行ったでしょうか。
いずれにせよ、わたしもまた城の門を潜りました。
入る直前、聞こえた爆発音に瞬いて辺りを見渡しましたが。]
…ピアノ?
[結局足が向かったのは、微かに流れてくる旋律の方向。]
建設的なご指摘が何もないんですね。
それは結構なことです。外にばかり栄養がいっているのですね。
[そう言いつつ、メモを取り出す。
キャロルのことを書いた下に何やら書く。]
これが見取り図なんですが、どのへんかわかりますか?
[シャーロットに問う。]
あ、ちょっとお皿…!
[流しの底に落ちた皿は大きな音を立てた。割れては居ないようだが、音に思わず目を瞑ってしまう]
……うん、さっきナサニエルと一緒に探して見つけたの。
ナサニエルが心当たりあるって言ったから。
[落ち着いて瞳を開けてから、イザベラに頷きながら説明をする]
ええと、二階の客間をずっと行った…。
ああもう、面倒だわ。
案内するわよ。
どこにあるかは覚えてるし。
[キッチンを立ち去るキャロルには一度視線を向け、またイザベラへと戻した]
お尋ね者 クインジーは、見習いメイド ネリー を投票先に選びました。
……命は自分のものでも、生死は必ずしも、自分だけじゃ決められない。
だから、俺はそんなもん、と割り切ってる……いや、割り切らざるを得なかった……のかもな。
[最後の部分は、どこか独り言めいて]
誰かに強制された訳じゃない『死』なら、理不尽とは言わんだろ。
[間を置いて発した声は、淡々としたもの]
生死と、自分と。
どっちが大事か、ってのは簡単には言えんかね。
生きてこそ、自分でいられる……ってのは、人の受け売りだが。
[旋律は緩く紡がれる。
題名など覚えてもいない、小夜曲。
記憶するのは意識ではなく、幾度もそれを紡いだ指]
ナサニエルさんが…。先程といい、助けられっぱなしですね。
[見取り図を見ながら、にっこりとほほ笑む。
ぎょろぎょろした眼が、笑う時だけ細くなる。]
それでは、お言葉に甘えさせていただこうかしら。
ここの片づけは……他の方が使うであろう前に、
可及的速やかに行えば、何の問題もありませんね。
[案外大雑把な一面を見せる。]
書生 ハーヴェイは、見習いメイド ネリー を投票先に選びました。
[ギルバートは、ひとつの旋律に惹かれるように、ある部屋の前に現れた。]
――…ピアノ?
そんなものがあるのか。
へぇ……年代ものじゃないか。音が落ち着いている。
[この城に来て初めてとも言うべき笑顔を見せた。]
流れ者 ギルバートは、見習いメイド ネリー を投票先に選びました。
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