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見習いメイド ネリーは、書生 ハーヴェイ を投票先に選びました。
――広間――
こんばんは…、お邪魔致しますね…
[少女はゆるりと頭を下げて――]
[かさり――]
[携えた花籠から『聖書』を取り出し――]
亡き神父様の代わりを務めに…参りました――
尤も…信用に置けない身代わりでしょうが…
[さらり――]
[金糸を揺らして――]
[少女は広間の中へと歩み進めた――]
[泣き止んだ少年の傍を離れ、ゆらりと獣の姿をとる。
…流れる調べが乱れていく。
重ねても重ならぬ、悲しき声。]
[窓辺に寄って、月を見上げる。
ふと、思い出したのは、幼い頃の事]
……お月様は、手に入らないもの、か。
結局、みんな。
何がほしかったんだろ、な……。
わかんないや。
[小さく呟く。一番わからないのは、自分だけれど]
まあ、わかったところで。
ボクには、遠い世界のこと、かな。
[くすり、と笑んで。
それからふわり、踵を返す。
不協和音を紡いでしまったところから、音を織り成し直し。
それから、最後の一音を紡いで。
そっと、鍵盤に蓋を]
-1階廊下-
[ふと止まったピアノの旋律に、音楽室の扉を見る。
時おり屋敷の中で聞こえるこの音は、そう言えば誰が紡いでいるのだろう?
生存者を確かめたくて、そっと覗けばそこには、死者の世界を見る少女。]
/中/
明日エピだと、本気で死ねるんだけどねっorz
まあ、流れ次第かな。
取りあえず、引きこもってては投票先がきまんないから、動きましょうか。
[如何して、彼のことを忘れていたのか。
あの怪我人への疑いが、かの青年への疑念を妨げていたとしか思えず]
――牧師様、は…
[金髪の少女の言葉に、確信を抱く。
人狼は、――
秘めた刃に、服の上から触れる]
[ 広い廊下を歩めば、階段を降りて来る赤髪の――昨晩、彼が喰い損ねた少女に気付く。其れを見留めれば警戒にか一瞬眉が顰められたが、彼女は此方には気付いていないらしく、音楽室の方へと歩みを進めていく。其れを見送って、]
……ん?
[ふ、と。
ピアノから視線を上げれば、そこには赤毛の少女の姿があり]
やあ。
どうしたの?
[小首を傾げて問う姿には、一見すると、異変らしきものは見られなくて]
[虚空へと向けていた目を、先ほどまで居た世界へと向ける。
それぞれが、自分の信じる者を信じ、そして疑うべき者を捜す。
だけど]
…さて、今此処で探し物をしていないのは誰だ?
[ぐるり、見渡して]
あの男は違う。
だけど、彼が其れに心囚われし者ならば、其の者には逆らえぬ。と、そんな話を昔聞いた。
彼はもう見つけているのかも知れない、か。
[音楽室からの音色に耳を向けて]
彼女は何故捜さない?
否、捜して…信じた者に行き着くのが怖いか。
こんな姿になると、いらぬ事まで見えてしまうもんなんだな。
[少女は、ネリーの声にすっと顔を上げて――]
こんばんは、ネリーさん…。
牧師様は――
[一瞬視線を床に落として――]
人狼の手によって…殺されました――
[淡々とした口調で。
しかし――瞼はかすかに震えて――]
[ぽたり――]
[『聖書』に落ちて――]
[変わらない少女の姿に、少しだけ安堵を覚える。]
あなたもまだ、生きていたのね。
[そう言えば、彼女と仲の良さそうだった青年はどうしているだろう。
彼もまだ、生きているのだろうか。
生者の数を頭の仲でゆびおり数える。]
/中/
むー。
展開的に、投票先が定めきれない。
念のため、委任コミットしとくべきかな。
(できればしたくないんだけどね……ほろろ)
[まぁ、どこにあったとしても、今のわたしには何もできないんだ。
そう思って、部屋を出る。
悲しみが胸を突く。
このまま消えてしまえたら良いのに。]
そうだね、生きてる。
どうして生きてるのかは、わかんないけれど。
[赤毛の少女の内心を知ってか知らずか。
くすり、と楽しげに笑んで]
[ 観音開きの扉が軋んだ音を立てれば、其の先に広がるのは先日迄と殆ど変わらぬ光景。大きなテーブル、落ち着いた色合いの空間、古惚けた調度品。そして掛けられた絵画。吊りランプが世界を闇より浮き上がらせる。パチ、と薪の爆ぜる音。異なるのは、……鈍い緋色の染み込んだ床。]
今晩和。
[ 室内に居る二人の少女に軽く頭を下げ、顔を上げれば其処に在るのは普段通りの――此の場においては異質な程に、穏やかな少し困った様な笑顔。]
……やはり。
[目を伏せる。
牧師とあれ程親しくしていた少女。どんなにか辛いものだろうか、と。
けれどそれ以上、かける言葉は見当たらずに。
少女が人狼で、彼を殺した――その可能性もなくはなかったけれど]
[彼が泣き止んだのを見て、青年は再び白銀の獣と成り。
耳に届くは、乱れし旋律と…重ねても重ならぬ、悲しき声。]
………そうか……あなたは……
[青年が彼へとしてくれたように、そっとその頭を撫でようと――手を伸ばしたけれど。
邪魔をしてはいけない気がして、静かに踵を返し。ゆらり、拡散]
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