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細工師 イレーネは、賭博師 アーベル を投票先に選びました。
――…ずっと、欲しかったんだ。
[アーベルの首筋へと顔を寄せ牙を剥く。
銀が抜かれるのとどちらが早いか。
それは人狼ではなく吸血鬼のように――
殺す為ではなく『感染』を促す為の行為。
殺す程の力は込めない。
家族を知らぬ純血の獣は
ずっと、何処かで家族というものに憧れていた]
修道士 ライヒアルトが「時間を進める」を選択しました。
―宿屋 厩舎―
[宿へと戻ると、入り口の方へはむかわずに、
真っ直ぐ厩舎のほうへと向かった。
そこにいることは教えられていたので。
獣の匂いが濃くなる中で、知った匂いがふたつ。
ゆっくりと、近づいていく。
下手に同胞の気を逸らせないために注意を払いながら。]
[皆でとのゲルダの誘い、自分は少し迷っていた。
誘われずとも、おそらくはライヒアルトと一緒にいるであろうアーベルをすぐに探しには行きたかったのだが……]
そっちは、二人で行ってきてくれよ。
アーベルが話さないってことは、私に知らせたくないことだったんだろうからよ。
[自分を抑えるように、銀の食器の前まで歩いていって]
なんてか、アーベルに……迷惑はかけたくないんだ。
[そう二人に笑いかけて]
ああ、二人とも銀のものもってるか?
なければどれか好きなのもっていっていいぞ。
ないよりは、ましだろ?
[そう皿とナイフとフォークの銀の食器セットを見せながら]
あるならこんなものいらねぇだろうけどよ。
…リヒト、すぐ傍まで来てるから。
[コエをかけるかどうかも迷ったが、
急に顔を出して気がそがれないように合図だけは送って。]
[伸ばした手はゲルダの手を握り。
紡がれる言葉ににこりと笑んだ]
僕は前にゲルダ達に心配して貰って、助けて貰ったから。
今度は僕が助ける番だよ。
[ベッティの釘刺しに返す言葉を聞けば、笑んだままベッティへと視線を向ける。
一緒に行こう、と言うように]
あ〜。うん。
誰に占い師だよって伝えようか悩んでて。
ちょうどユリアン君がいたから。
[崖を見詰める妻を、心配そうに見詰めながら、嘘はなく告げる。]
妻と子が生きる道の為に、
利用できてたのかなぁ……―――。
うぅん、出来てたかどうか、現状だと悩む、ね。
[ぺしょんと凹むのは、ユリアンとミハエルに対する罪の意識でなく、最愛の人の現状を見て。
生き残る―――そこに己の名は入ることはない。]
―少し前―
[案じるようなコエには、ええと頷き。]
そっちも気をつけて。
………置いて、行かないでね。
[不安が零れて、そう願った。]
いいわけは……ねぇよ……。
[ゲルダの言葉に、返すのはそう、小さなつぶやくような言葉]
簡単にあきらめられるなら、なんも悩みもいらねぇしな。
乙女の悩みはいつだって優先事項だからな、
それでも、アーベルの気持ちもなにも、無視していいわけじゃねぇだろ。
[確実な道を取るなら迷わず殺すべきだ。
それを理解しながら不確実な道を選んだ。
一日に処刑するのは一人きり。
若し、アーベルが自分を殺すなら――
少なくとも彼女とその子は夜を越す事が出来るのだから]
宿屋の娘 ベッティは、修道士 ライヒアルト を投票先に選びました。
[辛うじて、右手は銀を掴む、けれど。
振るうに躊躇いが先行したのは、告げられた言葉のため]
この……バカ、はっ……。
[家族を知らぬ幼馴染。
両親を失い、その孤独の一端には触れた、けれど。
自分にはまだ、伯父と従妹がいたから、完全にそれを理解する事はできずにいて]
……っ!
[迷いは牙を避ける暇を逃し、牙が首筋を捉える。
覚えのある熱に、顔が歪んだ]
……っき、しょ!
[それでも、このまま止まる事はできない、と。
強引に引き剥がそうとしながら、抜いた銀でライヒアルトの左の肩に切りつけた]
中
投票はアーベル固定でいいや(
……襲撃どうしよう。
アーベルが通れば何処襲撃しても問題ないけど、
一番の問題はリヒトが吊られた時の事か……
その時こそアーベル襲撃したいんだけど
被ると一日伸びるという罠。
……そこまでくるとコミットでもいい気もするけどさ……うぇん。
―――…僕は武器なんていらないよ
…必要なのは其れじゃないと思うから
でも、アーベルに何かあったら、
其れで納得出来るのかい?
乙女の悩みはそれよりも大事なもの?
[磨き抜かれた銀の食器セット。鈍い光を見詰めながら、
幼馴染の彼女にそう伝えて。]
…ん、早く行こう、ミハエル君!
[二人で手をつないで、外へと駆けて行く。
早く走れはしなかったけれど、其れでも転ばぬように二本足で立って。]
― →外へ ―
/*
余談ですが。
今日のデフォ投票は。
……ライなんですよ。
占いはゲルダ。
占いがベッティだったら、ランダ神のあいは完璧だったよな、と思う。
…何処、だろう
ミハエル君、宿の外回りは探したのかい?
[どこから手をつけていいものか解らず。
手をつなぎ傍らの少年へと問いかける。]
[アーベルに何かあったら、その言葉に心は揺らぎ]
よくねぇし、納得もできねぇさ。
[自分にとっての一番はアーベルだから、悩みの先はほかならぬアーベルのことだから]
好きだから、大事だから、何より一番に思うから、悩むんだよ。
[今すぐ彼の元に、かなうならばずっと傍に、
けれどもアーベルのことを尊重するならば、彼のことを思うからこそその考えを覆し自分を押し付けることもできず]
はじめからすんなり決められるなら、こんなところに、今いねぇしな……
[自然と涙がこぼれて、出て行くゲルダを見送るように言葉は届いたかどうか]
―宿屋 厩舎―
……アル、ライ。
[物陰で音を聞いていれば、二人がもみ合っているのは解っていた。
危険も知っていた為、飛び込んで止めるという事はできなかったが。
そこにふいに―――顔を出して、名前を呼んだ。
幼い時から、変わらない呼び名を。
それでも止まらないだろう事はわかっている。
それでも。
同胞には、傍にいることを伝えてはいたが―――。]
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