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[ロランの様子に、ちょっと心配そうな視線を向けるけれど。
別れた後の事を問われれば心配は口にしないまま]
うん、ちゃんと見つけたよ。
あのあと、ちょっと迷ったけど、キリルとあって新しいのも見つけたし。
[ほら、と片手に下げた籠を軽く持ち上げてみせた]
― →広場・篝火そば ―
[イヴァンとすれ違ったりもしたかもしれないが、
今は特に何か言うわけでもなく。
広場へとやってきて、賑やかな様子に頬を緩ませる]
賑やかね。
あ、カチューシャちゃん、大丈夫だった?
[昨夜の様子を覚えているから、よもやそれでマクシームにからかわれていたとはしらず、問いかける。
視線はついでロランへと向かい]
ロラン君も楽になった?
[ユーリーとマクシームは、二日酔いの心配の対象外だったので何も問いかけない]
[マクシームがカチューシャに突っ込みを入れるのに、
ほんの少し、淡くだけ表情を緩めるのは、気配だけ。
持ちあげられた籠に視線を向けて、ん、と首を傾けた]
キリル、が?
じゃあもう家に?
[イヴァンが向かった、と小さく添えて。
ぼんやりとカチューシャとユーリーが酒の話をするのを見る]
[ふわりと揺れる淡い色の髪に目を細める]
……そうかな。
僕は、可愛いと思うけど。
[可愛くないというカチューシャに言葉を重ねた。
大丈夫と返事が聞ければ安堵したように頷いて]
同じ葡萄酒ではあるんだが
少し熱を加えて発酵を止めたものなんだ。
酔いにくい代わりに他より甘い。
[マクシームあたりならば熟成されたものを好むだろうが
カチューシャには其方の方があいそうな気がした]
――…は、は。
相変わらず仲がよくて妬ける。
[兄妹の遣り取りに男の表情が和らぐ]
…ん。俺は、大丈夫。
[イライダの問いに、あまり表情浮かばない侭の顔を向けた。
同時、くる、とお腹がなって。
目を少し開いて、俯いた。
…ミハイルと話しこんで、食事を取っていなかった]
[イライダの姿が見えれば、軽く手を掲げて迎える。
ふ、とロランに視線を向ければ
表情が微かに緩むのが感じられた。
気のせいかもしれないと思いながらも
そのことに少しだけ安堵する]
―広場―
[僕が片づけを済ませて広場に出る頃には、イヴァンの姿は無かった。様子がおかしいと聞いてはいたのだが、直接目にすることは無く。
代わりに他の人影が2つほど増えている。]
戻ってたのか。
[そのうちの一人は、先程森で頼み事を引きうけてくれた少女。
まさか森の中で迷子になりかけていたなんて知らない。]
― 広場/篝火そば ―
[イライダがやってくるのが見えれば小さく手を振り]
イライダさんまで……
もう大丈夫です。ほんとです。
[「朝は死んでたけど」と入る兄の突っ込みは気にしない。
イライダがいれば兄も余りからかってこないから、こちらが突っかかり返さなければきにならないというものだ]
[兄とのやり取りでロランの表情が緩む気配に、からかわれたことは腹立たしいが仕方がないと言わんばかりのため息ひとつ。
キリルへの問いには、ちょっと首をかしげて]
イヴァンさんに会いにいったかもしれないけれど……
上手く途中で会えてると良いね。
[イヴァンも向かったと聞けば、そっか、と頷き一つ]
マクシーム。
たまには酔いつぶれるまでのんでみるか
酔いつぶれるふりをしてみるとよいかも知れない。
[イライダがロランやカチューシャを案じ声掛ける様子に
男はマクシームにひそりと囁く]
[レイスが現れたのに、
きっと薬箱をきちんとしてくれたのだろうと視線を向けて。
小さく、烏色の双眸だけで礼を示した。
少し上目で見てしまうのが、卑屈に見えないと良いと思う]
…ん。
[カチューシャの頷きに、頷き返す。
もう空を紫色に染めていた陽光は落ちてしまい。
見上げる雲ひとつない空に、赤い月が昇り始めていた]
[ユーリーにあわせるように、こちらも手をあげる。
マクシームの様子も見てはいるが、特別何か話しかけることもないのだった。
カチューシャの様子に、くすくすと笑みをこぼして]
だって、昨日は大変そうだったもの。
もう、お酒に負けちゃだめよ。
ロランくん、さっきは大変そうだったし。
[大丈夫、なんていうのを聞いたくせに、ね、とロランを見る。
それから、レイスの声にそちらを向いて、笑顔を向けた]
さっき、キリルが来てくれたわ。
伝えてくれてありがとうね。
それで…後で話があるんだけど、大丈夫?
[少し困ったような笑みになった]
[なにかこそこそと話をするユーリーとマクシームに、
ろくでもないことを話してるんじゃなかろうかと、ちょっと疑いの視線が飛んだりもした]
そういえば、皆、食事は取ったの?
つまみになるかはわからないけれど、紅茶のクッキーを焼いたのだけど、食べる?
[甘くないのはいつも通りだから、わざわざ言うこともない]
[白い肌に朱がのぼるを眺める花色が弧を描く]
――…そういう所も可愛いと思うけど
[マクシームが“妹を口説くな”と声を上げた。
其の声に続く言葉を言いそびれてしまう。
渋かったとカチューシャが言えば一つ頷き]
わかった。
今度、キミに贈るよ。
[ふっと笑みを浮かべて約束する。
カチューシャの複雑な心境は残念ながら知れなかった]
[疑いの眼差し向けるイライダに先に気付くのはマクシームだった。
隣にいる幼馴染の顔がゆるんでいるのは
憧れの女性と視線が交わったせいか]
――……。
[其の様子に軽く肩を竦める。
イライダからの問い掛けには顔を其方に向けて]
そういえば朝食を食べたきりだったな。
紅茶のクッキーか。
もちろん、食べる。
[素直に頷く]
……、
[冷静になれ、と自身の内に思う。
素数を数えれば良かったのだったっけ?
違う、そうじゃなく。
今夜の算段をたてよう。
篝火の番は誰がするだろう。
判らないけれど、もう、ターゲットは決めている。
返り血を浴びても大丈夫なよう、血の痕残さぬ様、
布を沢山持って行って…まず、口に含ませて。
まず、肩口を齧ってみようか。
それで暫く眺めて…それは、どれくらい?
どれくらい待ってから…諦めればいい?]
[花色の瞳が笑みの形を作るのを見つめ。
続けられた言葉にさらに頬が染まった。
兄の抗議には]
〜〜っ
[なにかいろいろ言いたいが言葉にならずに、そんなわけないというように兄を睨むだけだった]
――、はい。
ありがとうございます。
[気を取り直すように小さく息をついて、笑みを浮かべての約束には、
まだ頬が赤いもののちゃんと笑みを返して頷いた]
無理に大丈夫って言ったって、格好良い、イイ男にはなれないわよ?
[ロランの様子に、思わず笑ってしまうのは仕方のないこと。
カチューシャがしょんぼりするのには、首を横に振った]
迷惑なんて思ってないわ。
でも、変な風に酔っ払っちゃうと、いろいろ問題よ。
カチューシャちゃんも可愛いんだから。
[本心から言った。
その兄が嬉しそうなのに気付けば、口元が苦笑に変わる。
それでも声をかけずにクッキーを食べるというユーリーを見て]
じゃあ持ってくるわ。
ちゃんと味についての感想もよろしくね。
――料理、昨日おいしかったから、またご馳走してね。
[用意を気にする少女に、笑ってそうお願いしつつ]
[カチューシャの表情を見詰める男の口許が緩む。
幼馴染の可愛い妹。
何年か前であれば撫でているところであるが
彼女もまた年頃の女性だと思うからか手は動かない]
いつも美味しい料理を振舞って貰ってるから、ね。
ありがとう、は此方の台詞だよ。
[笑み浮かべる彼女の姿に男は一層笑みを深める。
けれどマクシームに腕を軽く抓られて苦いものが混じった]
[一度家に向かう時に、先にレイスに近づいて]
ちょっと、キリルちゃんのことだから。
皆の前で言うわけにいかないのよ。
[そんな風に言い訳めいたことを、小さく告げる。
それから一旦自宅に戻り、器にクッキーを移して、また戻ってくることになった]
[カチューシャの顔が赤く染まるのを見る。
胡乱めいた烏色に映るそれに、、目を、眇めた。
口端を引き結び、眉を中央へ寄せたそれは、
少し前にもしたことがある表情。
言葉は無く、ただ、目を背けた]
[底の深い、大きなお皿に、クッキーはたくさん入れられている]
……飲み物も必要よね。
[好きに取ってと、とりやすい場所に置いた後にそう気付いて、苦笑した。
何が欲しい、なんてたずねてみたり]
─ 自宅 ─
ただいま。
[誰もいない家に、声を掛けた。
暗くなりゆく中にランプの明かりを灯していく。
ぽつ、ぽつと、橙色の暖かな光が仄かに揺らいだ。
窓の外を見遣れば、雲ひとつない空に浮かぶ紅い月]
あたしが酔っ払ったって、問題はないとおもいますけど……
[皆、知っている人ばかりだ。
そんな心配はかけらもしたことなくて、イライダの言葉に首をかしげた]
うん、料理はいつでも。
また今度、お花見用のつくりますし。
[料理を褒められれば嬉しそうに笑って頷いた]
―― キリルの家 ――
[広場から出て、キリルの家の方へと向かう。
空にはいつのまにか月が出ていた。
畑に咲く花が黄色から紅に変わるように、赤い光を湛える月が]
………………
格好が悪いことだけど、正直に言おう。
[歩きながら自分の手を見て呟く。
目的地の家にはぼんやり灯がついている]
………こんばんは、キリル
[しばらく戸口の前で逡巡した後、静かにノックしてみた]
[昔はよくユーリーにも頭を撫でられていた気がする。
最近はなくなったそれが、なんだか大人として扱われている気もしてちょっと嬉しい]
料理は趣味みたいなものですし。
じゃあ、お互い様、ってことですね。
[にこにこと笑みを返したところで、兄が見えないところで何かした様子。
ちょっとばかり睨んでみるがマクシームは視線をそらすだけだった]
―回想・ロラン宅―
[ロランの家に来たのは初めてではないはずだが、久しく来ていなかったように思う。
台所が目に付き、幼馴染が食事の世話をやいてくれているのだろうな、などと。
ロランに促されるまま>>257]
あぁ、
[短く返事をして、扉の先の作業場へと足を向けた。
勝手に空いていた椅子に腰掛け、脚を組む。
子どもの頃、ロランの祖父の作業を見させてもらったこともある。
まだ、ロランがこの世に存在しなかった頃の、遠い記憶だ。
今腰掛けている椅子にロランの祖父が座り、作業台に向かっていた。
記憶と重ね合わせるように、ぐるり、と作業場を見渡した。]
/*
とりあえず。
キリルが狼か否かで動き方が変わるなあとか。
ミハイルとイライダからヘイト買うにはどうしたらいーんだろーとか。そういうことに悩んでいる。
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