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せっかくだから、くの一 アヤメ は 孤児 オーフェン に投票するぜ!
[一度自室に戻り扉を開ければ、差し込まれたメモがひらり落ち。拾い上げ確認すると、灰皿の上で燃やし尽くして。その後、気配がぶつかり合っていた方へと向かった。]
―→オーフェンの部屋―
[――だから、銃は嫌いだ。
ぷつりと体の中に這入って来る其れ。幾ら小さくとも衝撃は伝わり、体がぐらりと崩れた。
銀のチェーンのその下。小さな銀のメダルの裏側に、小さく折り畳まれたカードは在るのに――せめて此れだけは守らなければと思うのが、意識としての最後か。
其の時、反応の遅れた黒の手は、今までの様に彼女を守りはせず、
只、ほんの微かに照準を外させただけで、殆ど変わりは無いのだった。
止めなどささずとも、もう――其の体に動く力は無い。声を出す事も出来ない。
ただ黒が僅かに震えて、床に根を下ろす。カードを取られないように――其れは殆ど力を成さないのに。]
[せめて、誰だったか位、教えられればと、
若しかしたら其の時に考えたかもしれない。
只、其れが叶うほど命は残らず、
口唇から頭から背中から紅は零れ、紅の瞳よりも彼女を染め上げる。
胸元の紅い花は、甘い血のにおいに埋もれ。
もう、指先も動かないのに。
見開かれた紅の瞳は――其処を映して]
[猫は走った。ひたすら走った。
飼い主ではない、ただ一人の心から認める友の為に。
それは猫の持つ野生の勘と言うものでしかなかったのだけれど、ただただ走る。
やがて、かすかに扉の間の隙間を抜けて彼女の元へと辿りつく。
一歩、二歩、と歩き出し。
ゆっくりゆっくり彼女に近づいた。
生きているのか、死んでしまったのかもよくわからなくて、とりあえず猫は彼女の頬をぺろりと舐めた。
彼女が生きているなら、きっと喜んでくれると思ったのだ]
[ノブの動きに変化はない]
はぁ。こんな事ならシャロンについてた方がよかったかなぁ?
[そんな事を呟きながらぼんやりしていると、唐突に二つの殺気が膨れ上がった。
はっとして、そちらに向かおうか迷っている間に、殺気の一つは消えうせた]
……誰か死んだのか?
いや、死んだな……。ったく、これだから殺したがりの死にたがり連中は……。
「レッグ様」
ナナエか。誰が逝った?
「オーフェン様にございます」
[あの、何処か寂しげな少年の顔を思い浮かべ、大きく溜息をついた]
どうせなら年寄りが死ねってのなぁ。
シャーネーナー。俺も少し見てくるから、ここは頼むわ。
[そう言って少しばかり歩を進めたところで、猫を追いかけていく集団を見つけた]
?
何だ?
[そう呟き、彼もまた猫の後を追いかけ始めた]
[先ほど弾かれた自分の銃を拾い上げ、埃を払って、懐のホルスターへ。左腕の小型拳銃の仕掛けは取り外し、しまう。]
[荷物の中から一本のコンバットナイフを取り出すと、無造作にシャロンの血だまりに突っ込んで、適当な布で拭く。]
[まだシャロンが生きているのは分かっていた。]
[胸にあるのは先に行ってしまったレギーナを心配する気持ちも勿論だったのだけれど、彼に心配されているというその状況に微かに嬉しさと、申し訳なさが入り込む]
…ええ、わかっています。
心配をおかけして、申し訳ありません…マスター。
[小さく呟くように告げるが走っていてなおその言葉に息切れはなく]
[向かうすがら、また違う気配が揺らぎ。思わず紅が弧を描く。]
皆血が滾っちゃってるのかしらね?ま、こんな状況じゃぁ当然なんでしょうけど。
[目的の部屋にたどり着けば、出て行く1匹+αが見え。気にかかったが先にこちらをと部屋を覗けば。]
派手にやっちゃってるのね……遺体すらないだなんて。
[思わずため息。]
参ったなぁ……これでうまくやれるかしら?ま、やるしかないんでしょうけども。
[もう其れは死体とも云って良いものだっただろう。
猫の舐める感触など、伝わる筈も無い。
只、ただ。
其れはある種、奇跡とも云えるのか? それともただの、反射なのか。
守るべきは、カードではなかった。
まだ其処に居る裏切り者の手に、彼女が誤ってかかってしまわないように。
守る様に、動いた。
紅の瞳は白を映す。――動けたなら、口唇だけでも動かせたなら。
否、其れを認識して居るのか居ないのか、其れすらも判らぬままに。
エドガーが、生に気付いて居ても居なくても。
そして突き立てられたナイフに、
*もう、何の奇跡も、起きるわけはなくなった。*]
[力の衝突を感じ取り目を細める。そして騒ぎ出す白猫]
ふぅん、続けざまに事が起きるなんて。何だかんだ言って皆暴れたかったんじゃないの?
どうやら、その子も何か感じ取ったようだね。ついていこう
[そして駆けていく白猫についていった]
[だが同時に止めも必要無いと分かっている。]
[もって数分だ。何か余計な事を出来るほど力は残っていまい。いつもなら、痛み止めを射ったりや懺悔を聞いたりした所だろう。が、彼女は殺しの標的ではなく敵だった。勝者が敗者にそんな事をすれば、余計に彼女の最期を安らかならぬものにしてしまう。]
[だから、何処からともなく現れた猫も、ただ見ているだけにした。]
[メイゼルを眺める。]
…わざわざこれを示す必要は無かったか。これ(コンバットナイフ)で十分だ。
…どうやら少し冷静ではないらしい。
2対1であったのに、頭に血を昇らされた。さすがは十二宮、か。
司祭 エドガー は、なんとなく 旅人 シャロン を能力(食事)の対象に選んでみた。
[殺した時の手ごたえが無いから、銃は使うのを嫌った。
組織に入ってから、ずっと、殺しについてを学んでいた。
――あの男は、幼い彼女を女にした。
殺してやると言い続け、殺した時には、既にもう戻れず。
異端の力は。
只、何も求めぬままに、
衝動を鎮めるためにころしつづけた。]
――いえ、気にしないで下さい。
貴方が謝る事では有りませんから。
[相手の告げる謝罪に、走りながらもふるりと首を横に振る。
その心持ちに気付いているのか否か、ただ僅か笑みを見せるのみで]
―自室―
[衣装を外し、浴室へと入る。
シャワーを捻り、水と石鹸とでザッと肌を流す]
このままじゃ巻き込んじまうからネェ。
[香気を香気で押さえ込む。
抑え切れないそれで周囲を巻き込むのは本意でなかった]
[猫は彼女に守られたかったのではなく、彼女にただ笑ってほしかっただけなのだが。
それは叶わず、洞へと閉じ込められてしまえばそれは嫌だとば仮にかりかりと洞の中から爪を立てたけれどそれは開くことはなく]
[ややして、廊下から部屋にバタバタと幾つかの足音が届き始めるだろう。
眉は鉄錆の匂いによって歪められ、やがて彼らは白羊卿の座所へと辿りつくだろう]
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