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あ……ごめんなさい。
[シャロンの言葉の変化に、その言わんとする所を察して、小さな声で謝る]
それは、そうなんですけど……。
[続けられた言葉は正論と、わかっているのだが。
心のどこかが、それを拒むような状態で。
色々と持て余し気味になりつつ、目を伏せて小さく]
さて・・・。
[部屋から出て行ったレッグを見送ると、シャロンは真面目な顔でエリカを見つめた]
思わずドタバタしたけど・・・貴方に話があるの。
いえ、違うわね。聞かせてほしいこと、があるの。
―――貴方は、クローディアを人間だと断定したそうね?
それは、どういう理由から、なのか聞かせてもらえるかしら?
……ふぇ?
[投げられた問いは、思いもよらないもので。
大きな瞳をきょとり、とさせてシャロンを見つめる]
どういう……って……言われても。
[どう答えればいいのか。
自分には、白い光が見えただけで。
それが、人を兆すものと何故か理解できただけで。
それが、どういう事かははっきりとはしていなくて]
えっと……。
[とにかく説明しようとすると、ずきり、とまたあの頭痛が圧し掛かり。
言葉を途切れさせて、頭を抑えていた]
・・・なるほど、ね。
[戸惑うエリカの様子を見て、シャロンが小さく息を吐いた]
理由が無いということ。それが答えよ。
貴方は本質的に、人間と人狼を見分ける力を持っている。
―――つまり、霊能者。
その力を貴方は持っている、ということよ。
・・・逆に言えば、貴方が人間だという証でもあるかしら。
霊能者を騙る人狼なんて、ほぼいないわ。
その力はあまりに知られなさすぎて、人狼でも化けきれるような能力じゃないからね。
[階段を下りてきて、ディーノに声をかけられる。]
ぁー、エリィ熱出したっぽくてさぁ。
薬と…それから……
[言われたものをマスターに伝えて、準備してもらう。]
[そのうち、夜気が体に染み渡ってきて。
立ち上がると、一度ふるりと全身を震わせた。
空には満点の星。それに月。
人狼さえいなければ美しい夏の夜、ただそれだけなのだが。]
ま、…始まったもんはしゃーねぇよな。
[やるべきことをやるだけ。
そう独りごちて、宿の表玄関へ。]
エリカが?
そっか…リエータがここに居た理由ってそう言うことか。
[おそらくエリカ自身は大人しくしているべく寝ていたのだろう。黒猫だけ、食いっぱぐれないように降ろしたのではないか。そう考えて一人納得する]
そんなに酷くないと良いんだけど。
[大丈夫かな、とサラダをつつきつつ呟く]
見分ける力……?
霊能……者?
[シャロンの説明に出てきた言葉を繰り返す。
知らない言葉。
でも、知っている言葉]
『……それが、役割……』
[不意に、意識の奥に、閃く声]
『問いかけて、答えてもらうの。後は、光の色彩』
[ここにはいない、誰かの声。
それに半ば囚われた意識は、後半の説明を、どこまで聞いているのか、定かではなく]
もう一つだけ聞かせて、エリカさん。
貴方は、リディアさんの死体を看取った。
そして、霊能者の力があるなら、あの子が人間なのか、人狼なのか、視えたはず。
・・・酷なようだけど、それを教えてもらえるかしら。
私が、クローディアから受け継いだ力で、人狼が2人ということは分かっているの。
だから、もし、ノブの言う通り、リディアさんが人狼だったとしたなら、大きな前進。
クローディアを・・・殺した人狼を駆逐することに近づくわ。
ねえ、お願い。エリカさん。
同じ様に、友を失った仲として、リディアさんがどっちだったのか・・・教えて。
…感染しちまったかなぁ…?
[心配そうにポツリと呟いて、あれこれ用意してもらったものを抱え込む。]
ぁー…誰か手ぇ開いてたら、手伝って欲しーんだけど…
[流石に全部いっぺんに持つのは無理。]
さあ、聞かせて、エリカ。
貴方の力を。
貴方の心を。
貴方の本質を。
霊能者である貴方が何を見たのか、私に教えてよ・・・。
うふふ・・・。
[扉を擦る音。聞き慣れた音にカウンターから立ち上がる]
パトラッシュだ、今開けるよ。
[扉の前で声をかけて。ドアノブを捻り扉を開けた]
あ、それじゃ手伝おうか。
立ったついでだし。
[扉を開けた体勢でグレッグにそう答えて。ちょっとだけ待ってー、とパトラッシュが中に入るのを待つ]
/中/
みゃー。
いや、まあ、うーん。
PL視点COがあっても、システムちゃんと見るまで、断定的な事は言いたないのだよね、中のねこさんは。
無駄にこだわる霊能好きにはちときついかしら、かしらー。
〔黒猫が、にゃぉん、と鳴く〕
そうだな。ご主人様が心配だろ。
レッグ、半分持ってやるよ。
〔宿の主人から軽い食事と飲み水の乗った盆を受け取ると、階段を登り始める〕
……リディア……は……。
[小さく、呟く。
上手く表せない事への苛立ちを抱えながら]
まだ……聞こえない……よ?
[ようやく言えたのは、それだけ。
正確には、視たくない、聞きたくない、という感情が、遮っているのだろうけれど。
その自覚は、多分、なくて]
/中/
おーよーよー?人狼は仲間を襲うことが出来ないって前提は無いんかな…?
夜が明けないと、いくら霊能者でもリディアの白黒はわからんのではないかと思ったり。
ああ、俺様ガチ脳だなぁ…orz
/中/
/中/
そーだよね。
まだ聞こえないよね。
なるほどそう返すのか…。
勉強になります。
ってか、中の人発言多くてごめんなさい。
/中/
[パトラッシュが入って来ると扉を閉めて。しゃがんでわしゃわしゃと顔を撫でて]
居ないと思ったらやっぱり外に行ってたんだね。
[何か食べる?といつものように訊ねながらカウンターの席へと戻る]
・・・そう。分かったわ。
だけど、聞こえるようになったら教えてもらえるかしら?
どれだけ人狼を殺したのか分からない限り、この村全てを賭けての殺し合いになるのですから、お早めにね?
[そう言って立ち上がりかけたが、フと思い出したように、懐に手を入れて、薬を取り出した]
・・・忘れていたけど、この風邪薬返すわね。
もう私には必要ないし。
後は、貴方を守る王子様に全てまかせるわ。
お大事に、ね。
うふふ。
[薬を手近なところに置くと、シャロンはゆっくりと部屋から出て行った]
うふふ。
せいぜい迷いなさい。
いくら貴方が、嫌がっていてもすでに殺し合いは始まっているのよ。
分かりやすい指針が無かったら・・・本当に村は全滅よ。
それでいいのだけど・・・貴方が苦しんでくれた方が楽しいじゃない?
うふふ・・・。
……聞こえたら…………。
[ぽつり、と呟く。
頭はまだ痛くて、上手く言葉がでなかった。
取りあえず一つ頷き、置かれた薬の包みを見やり]
……ふぇ?
王子様……?
[最後に残された言葉に、きょとん、と瞬いて]
[ランディとレッグとの遣り取りに、もしかして何か邪魔したか、と思いながら。
二階へ上っていく二人を見送る。一緒にリエータも上がっていくのが見えて、少し不思議そうな表情に。
エリカはどうしたんだろうか?
と、わしゃ、と頭に温もりを感じて目を細めた。
質問には尻尾を振ってイエスのサイン。
ディーノの柔らかい声が、昼間自分の心に突き刺さった、人々の視線の冷たさを取り去っていくように思った。]
[部屋を出て、後ろ手で扉を閉めると、階段から足音。
くるりと首をめぐらせると、先ほど品物を頼んだレッグと、それに付き合うランディの姿]
二人とも、お疲れ様。
エリカはどうやら具合が悪くなってきたようなので、しっかりと診てあげたほうがいいわよ?
大切な人がそばにいたほうが、症状は楽になるようですしね。
〔シャロンがこちらを向き、言葉をかけてくるのに驚き、足を止める〕
…ああ、わかった。
忠告ありがとう。
〔それだけ返すので精一杯だった。シャロンから感じる何かに気圧されていたといっても過言ではないだろう〕
[肯定の返事が返ってくると主人に頼んで牛肉のグリルを作ってもらう。それをパトラッシュの前に置いて]
何かね、エリカが熱出したんだって。
起きて下に下りてきたらリエータしか居なくておかしいなー、とは思ったんだけど、そんなことになってたとは。
[パトラッシュの疑問を知ってか知らずか。2階へ上がっていくグレッグとランディを見送りながらそう呟いて]
〔レッグに視線を移し、固まりそうになる自分をほぐすかのように軽い口調で囁く〕
おい、大切な人、だってよ。
誰がエリカの大切な人なんだろうな?
あー、若いっていいよな。
あの時はうっとおしい親父だな黙っとけ!って思ったもんだが…。
まさか自分が親父側になるとは思いもよらなかったな。
わっはっは。
…は?
[言われて、きょとんと目を見開いて。]
いやその、エリィは幼馴染でーってぇか、その…
べっ、べつにそんなんじゃないんだからな!
[とか、わたわた言いつつ多少赤くなったりならなかったり。]
[そういえば昨日の夜からろくに食ってねぇや、と思いながら夕飯にありつくことにする。
こんな時でも肉を食べるのに抵抗が無いのは『パトラッシュ』の本能だろうか。
ナイスタイミングで疑問に応えてくれたディーノに、少し驚きながら納得する。まぁこんな状況じゃ体調悪くもなるわなー…。
はぐはぐとグリルを頬張っていると、食堂にシャロンが下りてきたのが見えた。
こちらに気付いていないのか無視しているのか、少し離れた場所へ行くその姿を横目で見遣る。
あいつを占うのか? と、ディーノに目で問いかけ。]
……え、と……。
[シャロンが最後に残した言葉やら、やって来た二人に投げかけた言葉やら。
それを受けてのランディとレッグのやり取りやら。
それらの意味が読めないのは熱のせいか、それとも素の反応なのか]
……うん……。
[それでも、大人しくしとけ、という言葉には、一つ、頷いた]
〔赤くなってわたわたしつつも、かいがいしくエリカの世話を焼く姿をほほえましく見つめつつ、自分も食事のプレートをベッドサイドに置いてやる〕
食うもん食って、それからだな。薬は。
リエータが淋しそうにしてたぜ。
〔にゃぁ、と一鳴きして、ご主人様の元へ〕
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