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[リディに視線を向けていたために、飛行物体に気付くのは遅れた]
・・・・!!
[気配に気付いた時には既に遅く、思いっきり顔面にヒット]
あ。
[投げたものが少女の教師にむかっていくのを見た。
わかってますともという、妙な笑顔を向けたから。
でも海にいたことに気づかないくらい同様してるんだなぁとミスリードは強くなった。]
[途中、人から得た情報に行き先は広場へと変更。
途中響いた叫びに緑を瞬かせつつ]
多い、ですね…
[着いた先。
それにしても多い広場の人波に、思わず呟き。
そんな中で再び響く叫び声]
[単眼鏡を外していたのは幸いだった。実質的被害は真っ赤になった鼻だけで、顔面にぶつかったあと落ちた袋を黙々と拾いあげる]
リディ・・・・これはお前に預ける。
[赤い鼻のまま、手にしていた薬師の忘れ物の写本をリディに差し出した]
薬師殿の忘れ物だ、後で持っていって、ついでに謝って来い。
[ベアトリーチェの予想は恐らく正しい。内心にロマンスの芽が僅かにあったとしても、ここ一両日の騒ぎで、その芽は完全に潰えたろう]
[駆けるうちに、広場に近付いて来る人影ひとつ。
このままだとぶつかると気付き、慌ててブレーキをかけた。
昨日の出来事と違って壁にも激突しなかったのは、
足の速さの違いだろう。
主に、運動神経と年齢の差による]
わったった!
[とはいえ、つんのめって地面に座り込むはめになった]
[妙な視線を向けながら元気に返事をするリディを、ため息まじりに見やりながら、ふと首を傾げる]
・・・・リディ?お前・・・・
[言いかけた言葉は、途中で途切れた]
あ、あー、ミルドレッドさま?!
だいじょうぶ…って、いっちゃった?
[逃げるような後姿、跳ねるみつあみ]
どうして逃げるのだ…?
[彼女を慮れば、
リディらには何となく声もかけづらく。
むぅ、と、
しばし考え込んでから。
残っている人々に会釈をし、どこかへ向かう*]
[なんて言っている間に、凄い勢いで駆けて来る影一つ。
思わず一歩後退るしかできなかったが、幸いにもぶつかりはせず]
…大丈夫、ですか?
[だが座り込む様を見て、姿勢を低くして覗き込む]
あまり無茶をするなよ。
[途切れた言葉の代わりのように、少女の頭を一つ、ぽふと撫でて、改めて広場の中央に向かって歩き出す]
絵師殿、飯は食ったか?
[幼なじみの顔を見て、最初に口にしたのは、そんな問い]
あまり大丈夫じゃない。
[主に精神的に。
つい、本音が漏れた]
……いや。なんでもない。
平気だ。
うん。
[三つ編みが感情に呼応するように垂れ下がっていた。
実際には重力に引かれているだけなのだが]
―広場―
[やってきたベアトリーチェが服を掴むと
自分より背の低い彼女の手をきゅっと上から握った。
それからいくらか来た人たちと話をして。
色恋沙汰には首を傾げたままにこにこと笑う。
ミリィの姿には、やはり少し怯えた様子を見せるが、
ミリィ自身に怯えているわけではないので
暫くすれば、すぐに落ち着く。]
[昨日の様子も見ていれば、今の叫びなどの原因も何となく想像は付いた。
思わず洩れた本音に、同情的なものが緑の内に浮かんだかも知れない]
…えっと。
立てますか?
[ともあれ、立てないようならつかまれるようにと右手を差し出した]
うう、助かる。
[差し出された手を素直にとり、よろよろと立ち上がる。
はあ、と一息ついたところで、真っ先に意識が向くのは袋だ。
ばっと紐を引いて、中身を確かめる]
……無事か。
ううむ、私も修行が足らなんだ……、すまなかった。
エルザ、君がこんな話に興味を示すとは珍しいな。
[小さなベアトリーチェと手を繋いで、子供のような笑顔を浮かべているエルザに普段よりは穏やかな声で話しかける]
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