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こちらにいらした時は怪我をなさっていたのでしたっけ。
何があったのでしょうね。
[本人からは「覚えていない」としか返って来ない話題。
疑問は湧けど、それ以上は知る術が無いために、今回も疑問のまま温かい空気に言葉は溶けて行った*]
─ 宿泊施設・外 ─
[物思いの時間は短く、青年はすぐさま次へと動き出す]
にしても、呼び出しねー。
なんの呼び出しかは知らないけど、なんで詰め所じゃないんだか。
……いや、移動しなくていいのは楽だけど。
[ふ、と、零れるのは疑問。
とはいえ、素性の知れない風来坊、という立場は、色々と肩身が狭い所もある。
村の方にも用事で顔は出すし、それなりに馴染んでいる、とは思うのだが。
やって来た経緯が経緯なためか、あまりいい顔をしない者もいるのも事実で]
っても、説明のしようもないしね。
[怪我の理由は、そこだけぽっかりと記憶から抜け落ちている。
故に、本人にも説明のしようがない、というのが本当の所。
そして、無理に思い出す必要はない……ような気がしているから。
問われても、笑って「覚えてないんだー」と返す事が続いていた]
[動き出した青年の歩みは庭園へ。
出てきたついでに、風除けの確認をしておこう、とそんな思考からのもの]
吹雪いたりしない限りは、大丈夫だと思うんだけどねー。
[言いながら、ちら、と見上げた空は、じんわりと雲が増えて来ているように見えて。
あらー、と思いながら立ち回る姿は、広間からも見えるやも。*]
─ 宿泊施設・広間 ─
[管理人にも紅茶を淹れ、ふと窓の外を見遣る。
窓の外に広がる庭園は今は雪化粧。
その中に、色のついた影>>25があちらこちらへと行き来していた]
本当に働き者ですよね。
[笑いながら言えば、管理人からも同意の声が返る。
空を見上げているのも見えたが、空の変化には未だ気付かず。
暢気な白猫が暖炉の前で、ぱたりと尻尾を揺らしていた**]
4人目、未亡人 ノーラ がやってきました。
未亡人 ノーラは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[今は世界一不幸なんじゃないかって思ってしまう。
あの人がこの世を去って1年。
私はその事実を私は受け止めきれないでいた。
だって、突然すぎた。
――隣り村に出掛けた帰りに事故に遭うなんて。
朝に、急いで帰ってくるよって言って出て行ったきり、貴方は帰らぬ人になってしまった。
知っていたならきっと止めていた。
――だけど、そんな事、想像出来る筈がない。
沢山泣いた。
生活が儘ならなくなって、沢山迷惑をかけた。
そろそろ気持ちの整理を付けないといけないのに
今も私は皆の厚意に甘えている。*]
―民家―
[椅子に座る女が一人。
窓際で針仕事をしていた。
端の方に春の花を刺繍したハンカチだ。
正面にある机の上には布地や糸が入ったバスケットが置かれている。
向かいには椅子がもう一つ。
座っていた人はもういない。
黙々と作業をしている間、雪の降った所為もあって家の中で立つ音はごく少ない。
誰かの近付いてくる足音がして。
その次に訪いを知らせる扉を叩く音が数回鳴り]
…はい。
[女はハンカチと針を机の上に置いてから扉を開けにゆく。]
私が…?
[女は怪訝そうに眉を顰める。
それは自衛団による呼び出しだった。
団長からの指名で、川向こうの教会へ来るように、と。
何の用で呼び出されたのか、女には全く心当たりはなかったが]
…分かった。
片付けを済ませたらすぐに向かうわ。
[女はそう言って自衛団を見送った。*]
―宿泊施設・広間―
[寒空の下。
女は臙脂色の防寒具を羽織り、宿泊施設へと向かう。
教会には足を運ぶが、集合する場所として教えられた場所に泊る事はない。]
あの、こんにちは。
[宿泊施設へと顔を出すと、其処にいたのはシスターだったろうか。
何かの集会かと思いきや、そうでもなさそうで。
入室した後も、部屋の中を見回して所在なさげに立っている。**]
[そんな女については、役場の住民票にこう記されている。**]
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■名前:ノーラ・クライネルト Nora Kleinert
■年齢:21歳
■職業:未亡人
■経歴:村で生まれ育った。
1年前に農夫だった夫を亡くし、今は畑の仕事を近所の人々に手伝って貰いながら何とか生計を立てている。
死んだ夫は2歳年上の幼馴染。4年前に結婚。
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5人目、職人見習い ユリアン がやってきました。
職人見習い ユリアンは、おまかせ を希望しました(他の人には見えません)。
―― 工房 ――
[コツ コツと木材を削る音だけが響く。
息を吹きかけ木屑を払い、軽く布で拭いて
そうして傍らに置いてあった椅子に出来たばかりの脚を据える。]
こんなもん、かなぁ。
がたつきはないし、後はじーさんがいいと言うかどうか、ってか。
[コト、と静かに椅子を置いて工具を片付ける。
本格的に雪が積もる前に、と持ち込まれる家具や家屋の修繕。
これで今任されている仕事は終わりで、じーさん、もとい師匠は外出中。
となれば、工房を離れ母屋で休んでもいいはずだ。
暖炉が一応あるとはいえ、工房は寒い。
木を扱う為にあまり大きな火を熾せないから。]
[村で唯一の大工兼家具職人である師匠に弟子入りして6年。
いまだに半人前扱いだが、任される仕事も少しずつ増えてきた。
修繕だけではなく、新品の家具を任される事も。
父親は猟師だったらしいが幼い頃に死んで顔も覚えていない。
母親は他所の村から嫁いで来て、父親が亡くなって二年後に子供を置いて村を出て行った。
その子供を引き取って育てたのが今の師匠夫婦で
弟子入りはその恩返しと言う気持ちもあった。
他に行き場所もなかった、と言うのが本音だけれど。]
うわ、さっむいなぁ。
[暖炉の火の始末をして外に出て思わず呟く。
また雪が降るのかもしれないと空を見て思う。
そうして戸締りをしていると、こちらに向かってくる人の姿が見えた。]
あれ? 自衛団の?
仕事なら、今師匠いないんで後でまた来てもらえます?
[弟子が勝手に仕事を請けるわけにもいかないとそう告げると
自衛団の男は青年に用があるのだと答えた。]
え、俺にって?
ギュンじーさん……じゃねえ、団長さんの呼び出し?
何でまた?
[聞いてはみるものの、男は詳しい事は聞いておらず
人が集まればそのときに団長が話すだろうと言った。]
ふーん、まあいいけどさ。
今すぐじゃないとダメかい? わかった。
仕度してなるべく早く行くようにする。
[そう伝えると自衛団の男は去って行った。]
[母屋に戻り、居間へと顔を出す。]
あ、婆ちゃん。
なんかギュンターさんが俺に用があるとかで、川向こうの教会に呼び出されてさ。
だからちょっと留守にするって、師匠に言っといてくれる?
[師匠の奥さん、婆ちゃんと慕う人にそう声をかける。
何故かと聞かれたがわからないと答え自室に向かった。
作業で汚れている服を着替え、いつも出歩くときに持ち歩く肩掛け鞄を持つ。
外套を羽織って玄関に向かうと、婆ちゃんが焼き菓子の入った籠を青年に渡した。]
シスターに? ん、わかった渡しとく。
それじゃ、行ってくる。 話が終わり次第戻ってくるよ。
[そう言って外に出て、なるべく急いで教会へと向かった。]
―― 宿泊施設・広間 ――
[指定されたのは教会の隣の宿泊施設。
集会場としても使われているからなんら不思議に思うこともなく。]
こんにちはー。
団長さんに呼ばれて来たんだけど……
[中にいるのはシスターと管理人>>26、3年前から村にいついている青年>>34と
そうして、所在無げに佇む見知った女性が一人。>>31]
どういう集まりなの、これ。
[思わずぽつりと零したが、自分が言われたように皆も言われているならきっと理由はわからないのだろう。]
あ、そうだシスター、これ、うちの婆ちゃんから。
[そう言って焼き菓子の入った籠を渡す。
そうして、お茶を一杯頼んで近くの椅子に腰を下ろした。
この青年について、村役場ではこう記録されている。**]
────────────
■名前:ユリアン・バーゼルト Julian Baselt
■年齢:22歳
■職業:木工職人見習い
■経歴:村の出身。
両親はなく、幼い頃に村の大工兼家具職人の師匠に引き取られて育った。
その恩を返すべく職人見習いとして修行中。
────────────
/*
どうしようかなと悩んだのだけど、あと一人で開始確定ならとズサってみました。
中身?隠してないよ?
希望はお任せです。短期決戦なら占い来ても何とかなるだろう(
では寝る。
/*
起きていられない日々……今日以降は頑張らねば。
真黒狼以外にやりたいのが出来たので、今回はそっちでいきます(狼が来たら
─ 宿泊施設・広間 ─
[管理人と言葉を交わしながら紅茶を楽しみ、クッキーを口にして。
一通り楽しんだ後は持って来ていたレース編みを続けていた。
その手が止まったのは、新たな来訪者>>31と働き者>>34が戻って来た時]
こんにちは、ノーラさん。
寒かったでしょう、暖炉の前にどうぞ。
[椅子から立ち上がり、暖炉の前を陣取っていた白猫を拾い上げる。
白猫は不満げに、にゃあ、と鳴いたが、大人しくナターリエの腕の中に収まっていた]
アーベルさんもお帰りなさい。
[管理人へ呼びかけるアーベルにも声をかける]
[次いで現れたのは大工作業や家具製作を行う職人の見習い>>40。
紡がれた疑問は誰しも思うものらしい。
白猫を床へと下ろしていると、ユリアンから籠を差し出された>>41]
いつもありがとうございます。
[彼の育ての親からの差し入れと聞き、微笑んで籠を受け取る。
籠からふわりと焼き菓子の香りが零れた]
良い香り。
折角ですし、皆さんで頂きましょうか。
[一人で食べるのも勿体無い、と。
籠を広間のテーブルに置き、皿を持って来て取り分け始めた*]
村の設定が変更されました。
―― 宿泊施設・広間 ――
[指定された広間にいたのは4人。
管理人とシスターとアーベルは元々ここに住んでいるからいても不思議ではないけれど]
やっぱり、呼ばれた口って事だよ、ね?
[などと一応確認してしまう。
でなければ、シスターがここでレース編みをしていないだろうから。
そのシスターが先客の一人に声を掛けたのは、青年が顔を出すほんの少し前。>>42
先客…ノーラは席についていたか、それともまだそこに佇んでいたか。
彼女が呼ばれていた事は少し意外だったけれど、ギュンターが来ればわかるだろうと今は聞かない事にして
焼き菓子の籠をシスターに渡して、皆でと言う言葉に笑って同意する。>>43]
婆ちゃん、いつも多めに寄越すからさ
遠慮しないで食べても大丈夫だと思うよ。
[なんて言いながら自分でも皿を受け取って、ひょいと摘んで口に運ぶ。
先に手をつければ後の人も手を出しやすいかな、なんて考えて。
ちろりと指先を舐めながらノーラの方を見る。
一つ下のノーラと一つ上の彼女の旦那
自分も含めて年が近かったから、彼女たちの馴れ初めもよく知っていた。
結婚するというのもとても自然に思えて、誰からも祝福される二人だった。
「ユリアンも早くいい人を見つけろよ」なんて、笑っていたあの人はもういない。
早く元気になって欲しいけれど、こればかりは
「時間だけが解決してくれる物ですよ」と婆ちゃんが言うから
こうしてお菓子を勧めるくらいしか出来る事がない。]
にしてもさ
人のこと呼んでおいて団長さんはまだ来てないの?
早くしないと、ほら、また雪が降ってきそうじゃん。
[窓の外はさっきまでよりも雲が厚く重く見えて
雪が降る中帰るのは嫌だな、なんて思いながら
残っていたお茶を飲み干した。*]
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