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お変わりないようで。
[相手の深い笑みに返すように、墓守は目を細め、口角を上げた]
いいえ。
御主人は喜ばれると思いますよ。
元よりこのような場所では、連絡もし辛いでしょう。
[首を傾け、言葉を続ける]
[笑われて、更に視線が下を向く。
表情を隠したまま、眉根を寄せ、眉尻を落とした。
人と対面して話すのが苦手なのは変わらず、変えられないのだ]
…………。
[中へ、との言葉に返す言葉は出て来ない。
キャロルが中へと入ったなら、少し後にラッセルも玄関内へと入り。
そのまま玄関に居る者達をすり抜け、厨房へ向かおうと足を速めた]
あなたも、相変わらずのようね。
お墓の方はどう?
[ユージーンの表情に、笑みを崩さずに頷いた]
おじさまが喜んでくれるのなら、これ以上の事はないわ。
小うるさい小娘だと思われていないと良いのだけれど。
[ついにくすくすと笑い声を洩らす。少しだけ自嘲気味に響いたかもしれない。背後の気配には顔を上げて、小さく礼を向けた]
[玄関からの声に、改めて首をそちらに向けた]
久方振りです、オレアンダー様。
[姿を現したもう一人の客人に、先程のように腰を折り、深く一礼をする]
御帰りなさい。
[擦り抜けて行く青年には、見送りつつ声だけを投げた]
[答えがないものいつものこと、とわかっているから更に言葉を重ねる事はなく。
こちらを見、深く礼をする墓守に流れるよな一礼を返す]
お久しぶり、墓守殿。
近くまで来たから、また、寄らせてもらったわ?
そうですね。
このところ風化が酷くなっていまして。
今度石工さんに頼みに行こうかと思っています。
[墓についての問いには少しばかり眉が下がるも、表情は然程変わらなかった]
とんでもない。
このところは客人がなく、寂しがっていましたから。
[言葉に混じる自嘲の色には気付いたか否か。
墓守は静かに笑んでいるのみ]
そうでしたか。
賑やかになって、御主人も喜ばれるでしょう。
[踊り子にもまた、先程と似たような言葉を向ける。
それから少し足を進め、振り返る]
ぼくは少し外に出て来ます。
どうぞごゆっくり。
[二人の客人にまた深く礼をして、墓守は玄関へと*向かった*]
雨は仕方がないし、ここは風も強いものね。
お疲れ様。
[語彙の少なさを微かに呪いながら、ねぎらいの言葉をかけて。玄関へと向かう墓守の姿を何気なく見送った]
[埃も何もついていないのだけれど、穿いている黒いスカートを一度払って。廊下の窓から、ぼんやりと曇る空を見上げている**]
アーヴ殿は、賑やかなのがお好きですものね。
[墓守の言葉にたのしげに相槌を打ち]
いってらっしゃい。
[外へと向かう背に、こんな言葉を投げかける]
それでは、まずはアーヴ殿にご挨拶、かしら。
天気もよくなさそうだし、しばらくお世話になるかも知れないし。
[一瞬、窓の外へと視線を走らせてから。
女は小さく、*呟いた*]
[人の居る場所から離れようと、逸るように足は動く。
先に玄関に居た女性──ソフィーにも挨拶などはせず、共にこの屋敷で過ごしている墓守──ユージーンに声をかけられても、いつも返す一言も無く軽く視線を向けるのみとなった]
[玄関から離れ、話し声が遠ざかって行く。
厨房が近くなって、ようやく歩く速度が緩んだ]
……しばらく居る、んだろうな……。
[小さな溜息が零れる。
『人と話す』ことが苦手であるため、来訪者と顔を合わせるのは時によって苦痛に近い。
話を聞けると楽しみにしている使用人達の気持ちは理解し難かった]
……この家に居る人でさえ、話し難いのに。
[腕に抱えた籠に視線を落としながら、小さく呟いた。
そうして近付いた厨房へと入って行く。
誰かが居ても声をかけることなく、そっとテーブルの上に籠を置き。
逃げるようにして厨房を立ち去るの*だった*]
さて、廊下で佇んでいても仕方ないわね。
……アーヴ殿にご挨拶をしたいのだけれど、よろしくて?
[シャラン。
使用人を振り返って問う動きに合わせ、腕に通した銀色の輪を連ねた腕輪が音を立てる]
今は、書斎?
ああ、案内はいらないわ。
覚えているから。
[使用人からの返答に優雅に微笑むと、勝手知ったる様子で館の主の書斎へと向かう。
女性が共に、と言うならば、連れ立って歩き。
名を問われるなら、冗談めかした口調で告げる──『夾竹桃の舞手』と]
お久しぶりね、アーヴ殿。
皆様、お変わりなくて?
[久しぶりに顔を合わせた主と、二言三言、他愛ないやり取りをして]
天気があまりよくないわ。
長逗留になりそうだけれど、よろしくて?
対価は、いつものよに舞と、遠方の物語になるけれど。
[冗談めかした言葉に返るのは、承諾の言葉。
部屋の用意ができるまでは広間で寛いでくれ、と言われ、浮かべるのは感謝の笑み]
ありがとう。
……ああ、ところで。温室の花々も、変わりないのかしら?
……そう。なら、後でお邪魔するわ。
[去り際、こんな言葉を投げてから。
シャラン。
銀色の輪を鳴らしつつ、広間へと]
─広間─
[広間には、既に茶の支度が整えられ。
熱い紅茶のカップを手に、窓辺に佇む]
……酷く荒れなければよいのだけれど。
[呟きつつ、見やるのは、窓の向こうで揺れる白の花]
/*
廊下でぼうっとしているというのもなんですし、さくさくりと移動しておきましょうか。
にしても、後4人。できれば6人。
何とかなりませんかしらねぇ……。
―外―
[玄関先で黒い外套を纏い、墓守は館の外へ出た。
白い花の咲く間を踏んで、黒い墓石の元へと辿り着く]
嫌な空ですね。
[周囲に人が居らずとも、墓守の口調は然程変わらない。
石の天辺に片手を置き、曇天を仰いだ]
雨で道が崩れたりしなければ良いんですが。
[その視線は降り、墓石の下の地面へと向けられる]
この時期は、土の中の方が暖かいのでしょうかね。
[問い掛けのような口振りで、骨張った指先で、掠れた文字をなぞった。
それから軽く石の曇りを拭いた後、手を離して、背筋を伸ばす。
墓守は来た時と同じように、白花を踏まずに館の玄関に戻って行った]
― 玄関→広間 ―
[玄関先で脱いだ外套を使用人に預け、墓守はその足で広間へと向かった。
扉の前で二度ノックをしてから、その中に足を踏み入れる。
客人の姿を認めれば、先のように一礼をする]
これは失礼。
御主人にはもうお会いになられましたか。
[扉の脇に立ったままで、そう言葉を*掛けた*]
文学少女 セシリア が参加しました。
文学少女 セシリアは、ランダム を希望しました(他の人には見えません)。
[強い風に細いつり橋が揺れる。
大きく揺れるたびに足を止めロープに掴まりながら少女が一人、ゆっくりと橋を渡って行く。]
や、やだ……どうしてこんなところに家なんて建てる……の……!
[少女は涙目になりながらようやく橋を渡り終えた。]
[館の玄関で、少女はドアノッカーを鳴らす。
重い音が4回。少しの時間を置いて扉が開かれた]
あの、私セシリアといいます。
こちらのお屋敷の方に「ウールヴヘジンの左手」という本があると伺ったのですが……。
[使用人は怪訝な顔をし、主でなければ本の所在は分からないと告げる。
主への面会を許され、少女はやや緊張した面持ちでアーヴァインの部屋へ足を踏み入れた]
―アーヴァインの書斎―
あ、あの、はじめまして!セシリアといいます!
えっと、あの私、「ウールヴヘジンの左手」という本を探していまして……えっと……ふもとの村の古物商の方がこちらのお屋敷の方が10数年前に買われたと……。
[少女は言葉につまりながら、なんとか己の目的を説明する。
館の主は微笑ましそうに少女を眺め、
しかし目的の本を所蔵しているかどうかは覚えていないという]
えっと、あの、さ、探させていただいてよろしいでしょうか?
やっと見つけたんです……!もう何年も探していて…!
[アーヴァインは少女の必死な顔を見やり、書庫への立ち入りを承諾した。]
―書庫―
[窓のない部屋に、大きな書架が立ち並ぶ。
その高さは少女の2倍はあろうか。
使用人は終わったら声をかけるよう言い、少女を残して退室する]
……すごい……こんなに大きな書庫初めて見た……。
[本独特の埃っぽい臭いが鼻を掠める。
大量の書籍は塵は積もっていないものの整理されているとはいいがたく、机の上に積み上げられ放置されているものまである]
端から確認するしかない、かな……。
[書架に並ぶ背表紙を端から順に確認する]
……なんとなーく著者名で並べてあるの……かな……。
[きちんと整理するものは居ないらしい。
大体は著者名順で並んでいるものの、ところどころ別の棚の本が紛れている]
父さんの筆名……わからないしなぁ……。
[少女は紛れている本を見つけては正しい位置に戻し、少しずつ*作業を進めていく*]
えーーーっとーーーー……。
………初完全RP村です……えへっ。
KYなことしちゃったらごめんなさい!
ものすごくノープラン。なーんも考えていないのでかなりヤバイです。
父親の足跡をたどる事が目的……ということでなんとか転がればいいなと。
性格は打ち解ければ明るい、しかし初対面では緊張して言葉に詰まる。
根気はあふれんばかりにある。
一つのことを続けるのは得意だが、反面新しいことを進んで始める事は少ない。
本を探す旅に出たのはかなり勇気がいった。
今考えた。
文学少女 セシリアは、ここまで読んだ。
─大浴場─
[この時間帯なら誰も居ないだろうと、身体の泥を落とすために大浴場へと向かう。
予想通り大浴場には人影は無く、ラッセルは安堵の息を漏らして支度をし、中へと入った。
身体の泥と汗を流して湯船へと浸かり、ようやく一息つく]
……どうしよう。
挨拶くらいしないと、アーヴ怒るかな。
[世話になっている以上、家主であるアーヴァインの意向に背くことは出来ない。
考えを巡らせながら、息を止め、頭まで湯船に浸かる。
数秒もしないうちに顔を出すと、顔に張り付いた前髪を右手で掻き上げた]
…部屋に籠ったら籠ったで引っ張り出されるし。
ホントにどうしよう……。
[無表情のまま、口調は困ったように紡がれる。
両手を投げ出すように湯船の縁に凭れた。
しばらくして身体が温まったなら湯船を出て身体の水分を拭き取り。
着替えた後に頭の水分はそのままに大浴場を*出て行った*]
―広間―
[古く分厚い本を数冊抱え、少女がそっと広間に現れた。
ユージーンとキャロルの姿を見つけると、丁寧にお辞儀をした。
その拍子に抱えていた本が滑り落ちそうになる]
わ、わーわー!!
[なんとか抱えなおし、改めて挨拶をする]
あの、えっと、はじめまして!セシリアといいます…!
えと……その……このお屋敷の方……ですか……?
[本を持つ手が疲れたのか、相手の返事を待たず抱えていた本を広間のテーブルの上にトンと*置く*]
─ 一階廊下─
[肩にかけたタオルで粗雑に髪をかき混ぜながら、ラッセルは廊下を進む。
広間に行けば客達が居るのだろうか。
向かわずに部屋に引っ込んでしまおうか。
考えを巡らせていたが、喉の渇きを覚え一度廊下で足を止めた]
……んー……。
[広間に行って客のために用意された飲み物を失敬するか、厨房へお邪魔して飲み物を貰うか。
どちらを取っても誰かしら顔を合わせなければいけない。
どちらの方がマシだろうか、と少しばかり考え込んだ]
―アーヴァインの書斎―
お久しぶり、おじさま。
少し御挨拶がしたくて……ごめんなさい、連絡も無しに。
私ね、村に帰って来たの。おばあ様は亡くなってしまったけれど、家は未だ残っているから。細々と稼ぎを探すつもりよ。……うん、ちょっと都会の空気はあんまり肌に合わなかったの。
[そんなとりとめのない会話を交わし、館の主の部屋を離れる。
紅茶の一つでも呑んでいきなさい。その言葉に少しだけ救われたような気がした]
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