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[目の前、エリカとの距離が離れていく。肩から出た翼が広がったのを確認して]
……っ?!
追いつかない?
[首を落とし、翼胞から白い翼を広げ。見失わないよう、舞い散る銀の軌跡を辿り、着いた先は結界樹付近の湖]
……これは……
[湖上に舞う淡い金の残光の行方を、固唾を飲んで見守る]
えーと…一応、俺も何か手伝うべきかなあ?
[世間話しで笑いつつ、リディアを見習って空を見上げた]
何か…あったんだろうね。
この様子は確定でしょ。
[肩を竦め、ラスを見る]
いや、行きたいけど、そんなんどうやって。
[ラスの言葉より先に、...は四枚の羽を使ってふわりと飛び上がった。そしてそのまま聖殿に向かおうとして、スティーブの姿が聖殿付近に下りたのを見た]
ちょっと急いだ方がいいかも?
二人とも急ぐよ〜!
[ラストカルロスの返答を待たず、...は聖殿へと飛び出した]
あら?あは
[呼び声に応じずにあらぬ方向へ行く、金の光。
それを視線で追っていけば、川の中で見かけた人
まずは銀の翼へと視線を移し、それからエリカを見て]
あはは〜。やっほ〜やっほ〜久しぶり〜
[エリカの様子を見ていながらやっぱり陽気なまま手を振って、水を散らす]
[ 突然、姿を現したスティーヴに視線をやる。]
おや、鷹の目殿。
本日はお肉をありがとうございました。
しかしながら、今はそれどころじゃないようです。
[ 説明はジョエルが全てしてくれるだろう。]
巫女姫殿にお聞きしたいことがあったのですよ。
堕天尸のお話が聞きたかったので。
現段階、どれ程のことが分かっているのか。
[ そう言って顎に手を添えて、考え込む。]
[ともあれ、のんびりはしていられまい、と。
自身も深紫を開いて、軌跡を辿る。
昨夜開いた隠したもう一対が、微かに疼いたような気がして眉をひそめるものの、それは抑えて結界樹の湖へ]
……金色の……光?
[ふわりと降り立ち、目に入ったそれに。
思い出されるのは、先にここで聞いた話か]
[また少し泳いでエリカのほうへと近づく
後ろからは新たにやってくる人も見えたが、それよりも気になるのは]
ね〜ね〜。それな〜に?暖かい?柔らかい?
[淡い金の光を興味津々に見ながら言う]
久しぶり……って、
[手のひらで、顔の半ばを覆う。
何を言えばいいか、頭の中は真っ白で]
……、
…………だいじょうぶ?
[ゆらり、その周りを巡る、ひかりの鳥]
どうやって、って…こうやって、さ。
[カルロスの腰を掴んで引き寄せると、肩へと担ぎ上げた。
そのまま、膝をかがめて力いっぱい飛び上がり、薄金の羽根を力強く叩いて空へと飛び上がった。]
力には自信、あるんでね…が、ちょっと重いな。
[悪戯っぽく、カルロスに笑いかけた。]
[ロザリンドに一瞬視線を投げ、直に立ち上がった。
ジョエルの強く握られた拳と端的に告げられた内容に、苦虫を噛み潰した顔になる。]
……余計なところだけアイツに似やがって。
[巫女への冒涜とも言える言葉を吐き捨て、一瞬だけ歪んだ顔を見下ろす。]
――手分けして探せ。俺も行く。
いや、お前は長老に指示を仰げ。
[遠くにちらりと見えた、萌黄の翼。方角は、聖殿]
化かさずにきてくれて、どうもありがとう。
知っている。すぐに痛むから、中々食べられない。
私は、食べ物をうらむ事はしないさ。安心してくれ。
[ケイジに言った後、わずかに間をおいて]
来たところ、悪いけれど。ちょっと、外に出てくる。もし、ゆっくりしていきたいのなら、階下の先生に言ってくれればいい。
そうか。
[ロザリーの答えには、そっけない返事を返して、スティーヴを見遣る]
長老への使いは出しました。私もこれから巫女を探しに行きます。
お前にも俺にも言わずとも、長老には何か言ってるかも知れん。
…………人の心を知る、優しい子だからな。
[低く落ち着かせる声で呟き、高台へと駆け上がり空へ向かう。]
……なにやってんだか、この坊やは……。
[水の中でも相変わらず、なネロの様子にため息をつきつつ。
どこか、いつもと違って見えるエリカに歩み寄る]
……エリィ? あんたもどうしたんだい、しっかりおしよ。
エリィ……さん
[様子のおかしいエリカの近くへと駆け寄ろうとし、湖の中にいる見知った赤毛の少年の姿を目が捉えて]
……ネロ?
[少年の名を、きょとんとした顔でつぶやく]
いや、急ごうにも、リディちゃん俺飛べな…って聞いてないんかい、あの暴走娘!
[勢い良く飛び出すリディアに、聞かれないツッコミをいれ。
続いてラスが身を屈めるのに眼を丸く]
って、のうわぁっ!
おおお、おい!重いとかそう言う問題か!?
これすっごいカッコ悪い気がするんだけど!
[暴れて落ちるのは流石に怖いので、口のみで慌てる。
笑いかけられても、ただ戸惑うだけで]
[四枚の羽を使って最高速度で飛ぶ空はただ只管冷たい。だけれど、クローディアの身に何かあったのではないか? と思うだけで、背筋がぞわりと震えた。
そしてわずか1分にも満たない時間の後、広場にいるジョエルとスティーヴ、そしてロザリーの姿を見つけた]
ロザリん! ジョエルん! スティおじさん!
うん、大丈夫大丈夫〜?なにがなにが?
湖はいつも通り冷たいから大丈夫〜♪
[だが視線はエリカよりも、あたりを巡る、ひかる鳥へと注いでいて
そのことを聞けば]
当たらなかった〜。
柔らかいと思ったのに
暖かいと思ったのに
…でも綺麗だし。いっか〜あは
[手をすり抜けていく様子を眺め、今度こそエリカを見て、
やっぱり翼を見て]
金と銀と、紫と白だ〜あはは〜
[エリカ以外の翼の色だけを言って陽気に笑う]
巫女姫殿は結界樹に閉じ込めておきました。
虚の力のお陰ですわね。
まぁ、私が死んだりしない限りは解けることはないでしょう。
[ 飛び立つスティーヴたちを見送りながら答える。]
[スティーヴの残した言葉には目を伏せて、続いて飛び立とうとする寸前に、上空からのリディアの声を聞いた。その後方、ラスとカルロスの姿も遠く目に入る]
[オーフェンの呟きが聞こえて、やっぱり手を振るって、水を散らせながら]
うん。ネロネロ。今日はオーフェンとは初めてじゃないね〜
二回目二回目。でも二回目が初めてだから初めてなのかな〜?
[う〜んと悩むように首をかしげて、動くのをやめると自然に体は沈んでいく]
かっこ悪いより重さのほうが問題だろ。
[飄々と言いながら、リディアの後を追う。
広場に着けば、見た顔をずらりと見て。
抱えていたカルロスを、やや乱暴めにぽいと放りつつそこにいた顔に目を向ける。]
何か、あったのか?
[ またも溜め息を深くつく。]
まぁ、私なんてどうでもいいから早く探された方が。
私はここで待たせていただきます。
長老から何か連絡がありましたら、伝言のお手伝いぐらいは。
[ そう言った時に、上空からまた人が。]
本当に慌しいですわね…。
ロザりんではないと、何回も言っているでしょうリディア。
[ やってきたのは、リディアと。
担いでいる男と、担がれている男。
暫く考えた後――――――、
何も言わないほうがいいと判断して目を逸らした。]
[背後からかけられる、世帯主の声に。
ゆるりと顔を上げ、振り返る。
金糸雀色の瞳が、ゆらり、揺らいだ]
落ちる、のは…… 駄目、だから。
だから、飛ばなければ、飛べなければ、いい……。
[ぽつ、ぽつ、
短く言葉を零していく]
島を束ねる長老は、静かに読んでいた書から顔を上げた。
表情にあるのは、苦悩の色彩。
「……だから、危険だと言ったろうに……」
姿を消す直前に現れた、巫女の姿を思い返しつつ、呟く。
聖殿からの伝令がたどり着いたのは、その直後だったろうか。
それに、すぐに出向く、と伝えて支度を整えるものの。
その足取りは──やはり、軽くはないようで。
たどり着いたなら、皆を集めるようにと指示を出し。
そして、主だった者が集まったなら、苦悩の面持ちのままに語るだろう。
巫女が何をなそうとしたか、そして、その結果がどうなったかを。
……即ち、巫女が結界樹の内に捕らわれたこと。
巫女を解放するためにも、『堕天尸』を捕え──そして、清めなくてはならない事を。
[肉の礼に応える余裕はなかった。]
悪いが話は後だ。
[大きく羽ばたき、二対四翼全ての力で強引に上がる。
ジョエルの答えに萌黄の翼を見、頷いた。]
――わかった。
既に人を割いているなら、自らの思うとおりに動け。
ああ。そうさせてもらう。
[階下に一瞬顔を出す。ケイジのことを話し、茘枝の袋を渡し外に出てくると告げれば、誰に似たのか、ふらふらしてばかり、とぼやくように言う声]
………………。
[肩をすくめて、行って来ると言えばそれ以上の追及はなく。露台に戻る。ケイジがいたなら軽く会釈をした後だろうか、翼を広げ、飛び立った]
……綺麗……
[一時、エリカの近くを舞う淡い金の光に目を奪われ]
うん、初めて、じゃないね。
ネロ、冷たいの……好きなの?……風邪……引いちゃうよ?
っと……
[湖の中へと沈みかけるネロに慌てて手を差し出す]
[会釈をし、カレンが去って行く。
見送った狐は、面の下で笑みを作った。
向かう先は、彼女の行く場所とは違った。]
―→結界樹の方向へ―
うるさい、重いのは筋肉の重みだからしょうがないんだ。
日々、歩いてる分、足の筋肉が付くんだよっ。
[途中からは諦めて、大人しくなる。聖殿前に着けば、投げ出されたたらを踏む。
話に加わるよりは、まずは聴こうと、文句も言わずに黙る]
落ちるのは、駄目?
[途切れがちに語られる言葉、その意が掴めず、刹那、戸惑う。
ただ、何事か混乱しているらしき様子は見て取れたので]
……とにかく、落ち着きな。
あんたは、落ちてない。
ちゃんと、ここにいる。
だから、大丈夫。
[宥めるように、短い言葉を重ねて]
あは、ありがと〜
[水が口の中に入ったのは気にならなかったが、オーフェンが手を伸ばしたのには気になった。
手を借りて、頭の部分だけ出すと、すぐに手を引っ込める。]
冷たいのも楽しいよ。その後温まるのも楽しい〜
泳ぐのも楽しいよ
[といって、泳ぐ。岸にあがるつもりだが、エリカがアヤメに言った言葉が聞こえて泳ぎながら]
そうなのかな?そうなのかな?
僕にはわかんない〜…あは、わからないのも楽しいね〜
[淡い金のひかりは、
ゆらり、周囲を彷徨っていたけれど、
不意に、結界樹の方へと向かって、舞う。
波紋も立てず水中に潜り、
それから、
幹に沿って上空へと昇り、
巡り巡って、再び、銀の翼の元へと戻る。
明滅]
[上空まで上がれば、ふ、と一瞬瞳を閉じた。まだ色濃く残る、紫紺の気配をたどっていく。強い気配が、一直線の一つの方向へと向かっていた。あそこに、あるのは]
………聖殿。
[ぽつりと呟く。翼を風に鳴らし、広場に向けて空を滑る]
―自宅→広場―
何が起こったのか、まだ判らないが、巫女は必ず探し出す。
だから、不用意に動かずに待っていろ。
[すっかり自分を棚にあげた台詞を吐いたところへ、長老の元へ赴いていた使いが戻ってくる。聖殿へ集まれという長老の伝言に、一瞬、不満気に翼をはためかせたが、結局その場に留まった]
[広場上空で翠光の翼と擦れ違う。
連絡係を買って出たロザリンド、端的に告げるジョエルに任せ、ただひたすらに高度を取る。
虹の燐光持つ巫女の翼。それを《鷹の目》で探す為に。]
―――どこだ、クローディア!
[虚と相反する結界樹ではなく、他の地域を順に旋回していく。]
[頭を振る。
癖のある千草色は乱れていた]
落ちたのは、
……私、じゃない。
[肯定するようでも、
否定するようでもある響き]
ごめんなさい――……
[己の手のひらを見つめての謝罪は、
誰に向けられたものかすら定かでない]
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