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―自宅―
[親友を見る目は鋭い。
けれどその奥に動揺があることも、彼が相手ならば恐らくは知れる]
……昔、師から聞いた。
今の今まで忘れていたが。
[だから知っていると、絞り出すように言葉を紡いだ。
何も持っていない左拳は堅く握りしめられている]
もう……1人?
[親友の言葉を繰り返す。
玄関から声が聞こえたのは丁度その頃か]
─エーリッヒの作業場─
[近場の椅子の上に本を置いて、座る兄の後ろに回り、大げさな表情に笑う。]
お疲れのようだから念入りに叩いてあげよう。
エーリ兄は恩に着るといいのだ。
[軽口を叩いてたん、とん。とリズミカルに肩を叩く。ふふふ。と、嬉しそうに笑った。]
じっとしているのが、つまらないわけじゃないのだよ。
動いているとじっとできないだけで。
ふふ。そうするといい。
なにせ随分、集中しているからか凝っているし、
ボクも一度家に本を置いてこようと思うから。
[肩たたきの途中、後ろからひょこりと兄の顔を覗いて、表情を確認すると満足げに笑って、ぎゅうっと肩を揉んだ。]
―パン屋―
うん、緑色のパンも綺麗だよ。
[実用には至らなかったが、昔作った草のパンは深い緑色をしていた。
見た目は綺麗だった。見た目は。]
そうだね、けっこう水っぽいんだ。
だから塩をまぶして水抜きするつもり。
[その為に刻んでいたら手も切りました。とは流石に言わないが。
本をくれるというので、こちらも嬉しそうに。]
ほんと?わ、ありがとう、後で読んでみる。
[イラストが無いのは少し残念だが、だいたい頭の中で補完できるかな、と思いながら、嬉しそうに受け取った。]
―パン屋―
ゲルダ、手切ったの?
珍しい気がするけど…。
ゼルギウスに薬貰いに行く?
[緑のあのきのこを食べたせいで何かおかしくなってしまったのかとちょっと考えている。
今は血が止まっているような傷口を見るも、それがどのくらいの深さかは一見わからなく、眉を寄せた。]
―ゼルギウス宅―
『死神』はただ憑いて、『死神』の赴くままに刈る。
[もう一人と、親友の繰り返す言葉に頷けば、自分がその一人であることは通じるであろう。
玄関からかかる声はイレーネのもので]
今は気付かずとも、向こうはいずれは知ることになると思う。
先に知るか、後に知るか。
死って覚悟を決めるか、知らない幸せな時間を伸ばすか。
決めかねていた。
[玄関の方を見て]
イレーネが呼んでる。
[自分はイレーネがいてもかまわないと、親友にその言葉で伝えた]
……。
綺麗だけじゃ食べていけないよ。
[とても真剣な声であった。]
ゲルダは研究熱心だよね。あのきのこ、苦手なら無理をすることは本当にないと思うのに。
ちなみにイラストは原本にあるから、うちに来たら見ていくと良いよ。
……ごちゃごちゃしてるけどね。
イラストだけ写していくのもいいし。
喜んでくれて僕の方こそありがとう。
─ゼルの家 外─
…もう、寝ちゃったかな。
[しばらく待っても返答がなく、どうしよう、と悩んで。
もう一度だけ戸を叩いても返答がなければ帰ろうと考えて、ためらいがちに小さくノックした。]
[兄と交わす会話は穏やかで、ミハエルにとっては優しい時間で]
……ボクは幸せモノだな。
[こつん、と叩いていた肩に額をつけてそう言って。ぺしん、とおしまいの合図の変わりに軽く平手で叩いた。]
ふふふ。そのうちにまた邪魔しに来る。
キノコの色も、聞いたときよりもっと見てみたくなった。
見たいこと、知りたいことが、
本当にたくさんで──
実に困る。
[肩たたきを終えれば笑って、本をひいらりと振り、作業場を出る。自室を間借りするかたちの語り部の師匠の家へ戻る帰途につく。]
[ちなみに本はたくさんあるが、
イラストの多いものは、ほとんど写さないのだった。
何せ描けないのだから仕方ない。
装飾系のはさすがにイラストが多すぎるから、あまり写しを受けないのだった。]
―パン屋―
あはは…うん、ちょっと油断したっていうか。
[気が削がれた、というべきだろうか。]
…でもよく気づいたね。
手当ては後でちゃんとするから。
生地こねてる時にうっかり血が入ったら大変だし。
[気にしてくれる様子に、ありがとうねと微笑んで返した。]
[後悔してない、には、そうと小さく返した。
自分はどうだろう。
そう考える前に、次の言葉が届いて。]
後継者……?
え、畑を継がせる人って事?
この間継いだばっかりなのに。
[でも年齢の事を考えると、決める事自体は早くないんだろうかと。]
─村の道─
[た、た、た。と小柄な語り部見習いは本を胸に抱いて、
どこに行くにも、いつも急ぐように走る。]
レナーテ?
ゼルギウスの治療は終えたのか?
[途中目立つ紅の髪を見つけて、声をかけた。]
あ! 勿論、此方は確りとエーリ兄からは
許可を貰ってきたからな!
あとからダメだ。は、無しだぞ!
─パン屋─
糸紡ぐのも、細工作るのも、目がよくないとダメなんだよ?
[どちらも細かい作業だから、と笑って]
うん、手当てしないと、また痛くなるし。
痛いの、我慢するのは、よくないんだ。
……忘れたら、ダメなんだよ?
[最後の部分は、妙に念を押すような口調になっていた]
パン屋 ゲルダは、ランダム を力(襲う)の対象に決めました。
パン屋 ゲルダは、ランダム を心の中で指差しました。
きのこ畑の主 ユリアンは、ランダム を心の中で指差しました。
きのこ畑の主 ユリアンは、ランダム を力(襲う)の対象に決めました。
中
おおぅランダム忘れてt(こら
パン屋 ゲルダは、ランダム を力(襲う)の対象に決めました。
パン屋 ゲルダは、ランダム を心の中で指差しました。
筆記者 ウェンデルは、ランダム を心の中で指差しました。
―パン屋―
[ウェンデルには、血は出てないしと首を振って。]
このくらいなら大丈夫。
あんまり小さい傷でゼルを頼るのも申し訳ないし。
[そう言って、綺麗なだけじゃ、という彼に。]
あはは、そうだけど見た目も食欲には関係するから。
[真剣な声に、そう笑って返して。]
あ、もしよく分んない所があったら、そうさせてもらうね。
[申し出には、こっちこそありがとうと礼を言った。]
―自宅―
[暫く親友を無言で睨めつけた後、視線は逸れる]
俺らにも、本人ですら止める術は無い。……だろ?
[何処か悔しさを滲ませるように、呟いた]
……どうせ行く末が同じなら、痛みは小さい方がいい。
俺はそう思う。
[顔は見ないままぼそりと言って、踵を返す。
玄関へ足早に向かい、扉を開けた]
―村の通り―
ああ、この通り。
[相手も気がつき微笑んだ]
[巻かれたのが間に合わせの布から包帯に変わった左手を上げる]
[少しだけ動作が遅かった]
お許し出たんだね。
ならいいよ。ちゃんと連れて行く。
私だって約束を破るようなことはしないよ?
[言い募られて苦笑する]
中
さて私の方はPC視点では隠れ気味の方がいいのかな。
明日死ぬかもしれないから、表出たり言ったりした方がいいんだけど。
そうなると占い師と霊能者の役割が、とも思うし…。
─ゼルの家 外─
返事無いなぁ…やっぱ寝ちゃっ
きゃっ!?
あ…ぅ、ご、ごめん。
いないかと、思って…今、いい?
[また明日出直そうと踵を返そうとした矢先、急に扉が開いたのに驚いて思わず声をあげ。
咄嗟に口を押さえたものの、恥ずかしさに赤くなりながらゼルの顔を見、中に入っていいかと問いかけた]
―パン屋―
ああ、そっか。それなら。
[知られても仕方ないなぁと思うと同時に。
次から気をつけようと内心で思った。
怪我しない方に気をつけるか、隠す方に気をつけるかは本人次第。]
大丈夫、忘れないから。
店を閉めたらちゃんとする。約束。
[そうユーディットの念押しに、素直に頷いた。]
[親友の視線をうけながら、こちらが視線を逸らすことは無い。
止める術、その言葉に頷き、続く言葉を耳にして]
ただ、その運命に流されることしかできない。
運命の歯車の廻るままに。
[玄関に足早に向かう、その背に]
感謝してる、親友。
ゼルがいて、よかったと思っている。
それとなく、力になれるようにしてみる。
[玄関の戸が開けば現れたイレーネに手をあげて、挨拶をした]
―自宅―
……少しユリと話し込んでてな。
レナーテは先程帰って行ったが。
[口調も無愛想さも常通りを装い、告げる]
ああ。
何か用か?
[尋ねつつ、少し脇に退けて入るよう促す]
継ぐ人がいないと、キノコの栽培とか管理、困るだろうし。
[言外には自分がいなくなる可能性も示していた]
悲しむことはあっても、後悔はしないように。
何かあったら、相談には乗る。
いつでも呼んでもらって、構わない。
近くにいないときは、こっちででも。
[こっちとはつまり、声ではない語りかけのこと]
─村の通り─
ゼルギウスの事だから痛かっただろう。
ん。まだ響くか?
[左手の動きの鈍さに気づいてか、進行方向を一時かえて、走りより]
うん。宜しくお願いする。
[ぺこり。と、深々に頭を下げた。]
─ゼルの家─
うん、兄さんのことも気になったからだけど、ゼルにお願いがあって。
[なんとか頬の赤みを押さえようと冷静につとめて、ゼルの問いに頷いた。
中に入れるように促されると、ありがとう、と。]
ごめんね、お邪魔します。
ユリアンもこんばんは。
急におしかけてごめんね。
あと、兄さんのこと頼まれてくれて、ありがとう。
[そういって二人に頭を下げて。]
―パン屋―
まあ、うーん。でも傷薬くらいつけたほうがいいとおもうけどな。
水に濡れるとしみるし。
[よく本でやる、とか言って。]
うーん、まあ確かに見た目が悪すぎると食べる気にはならないけどさ。
緑はまたベツだと思うんだ…。
まあ、いなくても入っていいから。
探すのは大変だとおもうけど…。
[ちょととだけ目をそらしたりした]
─パン屋─
うん、約束なんだよ。
[忘れない、という言葉に、嬉しそうに頷いて。
それから、パンの包みを、籠の中にそう、と入れ、入れ代わりに出した財布からパンの代金を出す]
じゃあ、ディは帰るんだよ。
……じいちゃに頼まれた事もあるしね。
[じいちゃに、という部分はやや小声。
それから、何かを振り払うように首を振って、顔を上げ]
ウェルも、またね。
[ウェンデルにも手を振ると、パン屋の外へ]
[恥ずかしそうにするイレーネには、先ほどのことには触れないように。
時が経てばそんなものはすぐに忘れることで、触れなければいいとそう思ったりしながら]
気にしなくていい。
可愛い妹に心配かけるレナーテが悪い。
[頭を下げるイレーネにはそう言って]
親友と愛を語りあっていたわけでもないから、邪魔ということもない。
[そんな冗談とかも付け加えたら、親友からの視線が痛かったかもしれない]
[店を出ると、籠を両手で抱えるように持ち、小さく、ちいさくため息をつく]
……大丈夫、うん。
……大丈夫。
じいちゃに頼まれた細工作って、糸紡いで。
やる事、がんばるんだ。
[小さな小さな声で呟くと、とてとて、家へと歩き出す**]
それは、そうだけど…。
ねえ、ユリアン、何か変だよ。大丈夫?
[何だか居なくなる前の身辺整理のようにも聞こえる。
続いた言葉を聞く限り、早々にどこかに行ってしまう事はないんだろうかと思いながらも。]
うん…何か悩み事できたら、その時は相談する、けど。
ユリアンも言ってよね?何か悩んでるような事があるんだったら。
[離れていても会話が出来るココは、他者の介入はないようで都合がよく、相談するには丁度いい場所ではあったし。
ただ相手が今自分の事で悩んでいる、という事は知らないままだったが。]
─村の通り─
痛くなかったと言うと嘘になるね。
でも大丈夫。
[肘の辺りに違和感を感じて動きが鈍った]
[物理的なものか精神的なものかは分らない]
[痛みは無いと証明するように左手を伸ばす]
[頭を下げるミハエルの髪を優しく撫でた]
引き受けたからには確りと守るよ。
ミハエルが見たいものを見られるように。
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